あなたがここにいて欲しい (角川文庫)

著者 :
制作 : 宮尾 和孝 
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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本棚登録 : 1083
レビュー : 110
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043943289

感想・レビュー・書評

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  • 自分にとって
    初の中村航作品であり
    好きな人からのオススメ。

    表題作は主人公のキャラが
    なんとなく鼻についてダメだったけど、

    次の「男子五編」で
    ドンピシャな世代描写に惹きつけられ、

    そしてラストを飾る
    「ハミングライフ」で
    まんまとハート撃ち抜かれましたよ(>_<)

    なんと言ってもストーリーが
    自分の恋の経験とカブるので
    共感&頷きまくり(笑)



    自分が見つけた野良猫に
    餌をやる誰かの存在。

    コレも経験あります。


    誰が先に餌をあげてるんやろ?
    (しかも俺が持ってくる餌より
    毎回豪華な食事あげてるみたいやし…汗)

    どんな人なんやろ?

    って
    図書館で自分と同じ本をいつも借りてる人が
    だんだん気になっていくように(笑)、

    見たこともない誰かに
    どこか同士のような、
    秘密を共有する親しみの感情が芽生えてくるんですよね。


    雑貨店でアルバイトする藍は
    ふとしたきっかけで
    野良猫に牛乳を分け与えるうちに

    やがて同じ野良猫に餌を与えてるらしい
    知らない誰かと
    猫がいた木のウロ(穴)を使って
    手紙を使ったメッセージのやりとりをしていくことに。


    どこかズレた
    遊び心のある二人の手紙のやりとりに
    どうしてもニヤけてしまいます(笑)

    すったもんだの末、
    ドドンパと名付けられた
    アンパン好きの猫が笑えます。


    手紙のお相手である
    味のある絵を描き
    天然ボケで天然パーマの小川くんのキャラが
    あったかくて
    また可笑しいのです。


    やがて二人は
    様々な雑学を披露し合いながら、
    (どんなけ負けず嫌いな二人やねん笑)

    半年をかけ
    阿吽の呼吸で会話が成立する関係を築いた頃、
    お互いの素性を何も知らない二人は
    名前を交わし、
    思い切って会ってみる約束をします。


    二人を繋ぐ
    「イトナミのテーマ」。


    人生における偶然と思える出来事は
    本当はすべて必然で、
    自分が気付かないところで
    実はすでに始まっているんですよね。

    だからこそどんな出会いにも意味があって、
    それを生かすも殺すも
    結局は自分の気付きと
    アクションを起こすかどうか、
    そこんとこ次第なんだな〜って
    この作品を読んで改めて思いました。


    つか、この作品、
    いつか二人のその後を
    また書いて欲しいなぁ〜♪

    • ゆりさん
      中村航さん、大好きな作家さんです。
      この「ハミングライフ」は何か別の色んな作家さんの短編集を集めた本に入っていて、それで読んだんですけど、そ...
      中村航さん、大好きな作家さんです。
      この「ハミングライフ」は何か別の色んな作家さんの短編集を集めた本に入っていて、それで読んだんですけど、その時は「素敵な話だなぁ」と思ったけど、そのままだったんですよね~。

      それから別の作品で中村さんを知った時に「この人だったのか!!」と。

      中村さんの「あの時始まったすべて」もお薦めです!!
      2013/08/19
    • 円軌道の外さん

      ゆりさん、連チャンコメント
      ありがとうございます!

      中村さんの小説は
      今回が初めてやったけど、
      自分の好きな人が
      絶対...

      ゆりさん、連チャンコメント
      ありがとうございます!

      中村さんの小説は
      今回が初めてやったけど、
      自分の好きな人が
      絶対気に入るハズと猛烈にプッシュした意味が
      ようやく分かりました(笑)(^_^;)


      自分のような猫好きには
      たまらない話だし、
      また二人のその出会い方と
      淡い恋を育んでいく様子が
      ホンマに胸キュンで(笑)、

      名作というよりは、
      何年経っても
      ことあるごとに思い出して
      そのたびにニヤけてしまうような(笑)、
      記憶に残る
      ホント愛おしい作品でした♪


      ゆりさんオススメの
      「あの時始まったすべて」も
      是非とも読んでみたいです(^O^)




      2013/12/01
  • きゅん。
    中村航の本を読むと、たいていキュンとする。
    淡くて優しくてほんわりとした幸せを感じる。
    世界三大美徳も表現を大事にしてる感じも
    素敵な豆知識の数々とかも、全部魅力的だ!

    なんていうか、ありきたりでありがちな
    なんとも面白くないような骨格かもしれないけど
    中村航という人の、世界の捉え方で
    言葉選びで形作られると
    物凄く尊くて、個性があって
    引き込まれてしまうよね。
    ほほう。

    タイトルのネーミングも、らしい。
    Wish You Were Here.

  • ハミングライフの感想が多いですね。わかるw

    私はこの本に出てくる又野くんがとても好きになりました。
    吉田くんと又野くんの友情モノですよね。

  • 初めての中村航さんの作品。短編集だったけど、中村さんの描く恋愛の世界観とか人と人のつながりの世界観はわたしが好きなものでした。作中に出てきた曲もライ麦畑でつかまえての小説も触れてみたいなぁ。

    ハミングライフがすごく好きなお話。「始めようと思って始められることなんてないのかもしれない。だけど実際には、それよりちょっと前に、何かは始まっている。」ここの文章すごく好きです。

  • 中村航さんの小説の中で呼吸する登場人物はとても愛おしい。
    吉田くん(名は直人)と又野くん(ヤンキー)という、とても気持ちのいい関係のふたり。
    きっと、他人からはずっとうすっぺらな、本当に首の皮一枚の繋がりのように思えるけれど土の下でしっかりと根を張ったその関係に思わずうんうんと頷きたくなった。
    そして吉田くんと舞子さんの関係も素敵だ。
    もっと素敵になってゆくんだろうなあと、ほんのり感じた。
    表題作もよかったけれど一緒に収録されているハミングライフがいっとう好き。読み進めるほどにのめり込むあの甘美な感覚を味わえて幸せな気持ちになれる。
    頭の中でさえわたしのことばでああだこうだ語らず、本棚にそっとしまいたくなった。
    そのうち寝る前にあのやりとりがとても心地よかった、あのことばにもう一度浸りたいと思ったときゆっくり再読したい。

  • 不器用でも、がむしゃらでも、抗っても
    大人になることからは、逃げることが出来ない。
    だからこそ人間は、まっすぐに対峙するのではなくて
    少しだけ、捻じれていた方が味があって良いのかもしれない。

  • 中村航のタイトル買い第2弾。(第1弾は「僕の好きな人がよく眠れますように」でした)表題作の「あなたがここにいて欲しい」、「男子五編」「ハミング・ライフ」の短・中編三作。

    「あなたがここにいて欲しい」もすごく優しい話でした。吉田くんと舞子が付き合うシーンがなんといっても最高。超可愛い。
    今ここにいて欲しい人を思い浮かべながら読んでしまいます。
    爽やかで軽いんだけど、ぐっとくるとこもちゃんとある。満ち足りていない心情の描き方がすごく気分にハマりました。

    「ハミング・ライフ」も爽やかでポップで大好き。これは以前、短編集「LOVE or LIKE」で一度読んでいた話でした。読み始めてすぐそのことに気づいてテンションあがったな。というのも、以前読んだ時すごく好きな話だったのに、作家さんをチェックしそびれてたので、思わぬ形で再読できてひとり感動しました(笑)

    そんな感じで上記二作がすごく良かったので、「男子五編」は箸休め的な感じに読んでしまいました。でもそれでうまく本全体のバランスがとれてるような気もします。

  • 短編集で、最初は文章の書き方が合わなくてどうしようかと思ったけど、最後の短編がステキだった...!
    まさにほっこりです。

  • このままじゃダメだ。
    青春はその繰り返しではないだろうか。
    青春時を時間を追って、さわさわと描くあたり、理系感覚で文字を紡いでいるようで、新鮮な驚きだ。

    まるで自分のことのようで、青春は淡々と過ぎ去っていき、そして昔を懐かしむことが最近多い。
    あの時はこうだったとただ思うだけで終わってしまうが。

    世界との繋がりは、イメージとして共感した。今でも自分と社会との関係を自問自答しながら日々生活をしている。

    ユニークな青春小説。
    前に読んだ「夏休み」を思い出した。苦笑いしながら、ホッと一息つける。そして明日からまた歩き出せる元気がもらえる。改めて本の魅力に気付かされる。

  • 吉田くんの話。「はいー」と爽やかに返事をするあの吉田くんです。

    小田原・ゾウ・あんパン。

    あ、ブクログのタグに「あんぱん」って入ってる。

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プロフィール

作家。一九六九年岐阜県出身。二〇〇二年、『リレキショ』で文藝賞を受賞しデビュー。二〇〇三年、『夏休み』『ぐるぐるまわるすべり台』が連続し芥川賞候補となる。『100回泣くこと』『デビクロくんの恋と魔法』『トリガール』といった青春小説は、ベストセラーとなり後に映像化もされた。そのほか、ボクシング経験のない元OLの女性トレーナーと元サッカー少年が、北海道のボクシングジム初の日本チャンピオンを二人三脚で目指す様を描いた『無敵の二人』などがある

「2018年 『怪物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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