父・宮脇俊三への旅 (角川文庫)

著者 : 宮脇灯子
  • 角川学芸出版 (2010年2月25日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043943388

作品紹介

ある日、父が「作家」になった。鉄道の世界を愛した宮脇俊三だ。だが、家族にとっては、子煩悩で優しいごく普通の父だった。その死によって「紀行作家の父」に向き合った娘が、父として、また紀行作家としての姿をしなやかに綴る。インタビューに答えて妻を「時刻表みたいな人」といった父と母のこと、真夜中に執筆する父の気配、戒名「鉄道院周遊俊妙居士」の経緯など、静かに描かれるエピソードが心にしみる。

父・宮脇俊三への旅 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 父と娘の情愛、親バカぶりなど素顔の宮脇俊三が描かれている。解説の酒井順子もそうだが、特に女性が好感を持つ微笑ましいエピソードが多いが、最晩年の姿など知らなくても良かった事もあった。正直、読まない方が良かった。

  • 宮脇さんのイメージが崩れるかもって思って読むの躊躇してたけど読んでよかった。

  • 鉄道紀行作家の在りし日の生活を娘が描くエッセイ。俊三氏が著作で言っていたとおり、父が一人で鉄道旅をすることが日常であった家族ということが再確認できる本だった。晩年、休筆宣言をし、大病を得てからの俊三氏の様子を見ると、彼の著作から受けたイメージとは少し違うという、ある意味当たり前な感想を持った。灯子氏の文が、俊三氏の随筆の感じにかなり近い。父親を文筆家として尊敬していたんだろうと思う。そっぽを向いた娘(灯子さんだよね。七五三か)の手を引く俊三氏のカバー写真も良い。

  • 中学入学祝として、鉄道が好きな息子に宮脇俊三の著作を贈ろうと何冊か見繕っていたところ、発見したのが本書。娘から見た父・宮脇俊三の生活の様子が描かれている。宮脇俊三の晩年はアル中となったり、療養生活に入ったりと、決して明るいものではない。他方、コネで著者を出版社に入れたこと赤裸々に綴っており、親ばか振りも垣間見ることができる。モーツァルトを好んでおり、執筆の合間に聴いていたエピソードもある。全般的に洗練された短め文章で、一文が構成されているので読みやすい。

  •  蛙の子は蛙というか、血は争えないというか。元中央公論社編集局長で全線完乗鉄道作家の故宮脇俊三氏の長女の書く父親の思い出話集。内容は他愛のないものだが、うまい。全体の配列は多少雑多という感じもするけれど、一つ一つの小文は文章も構成もうならされるくらいにうまいと思う。
     単行本で出たときに買おうかと思ってやめたことがあるし、同じ著者の旅行記もあまり評判が芳しくなかったので、どうかなと思ったけれど、誠に失礼しました、という感じ。
     ただし、本人の鉄道紀行からはうかがえない、食事にうるさかったり、布団が好きで寝てばかりいたり、出版業界のコネで娘の就活の手伝いをしたり、晩年はアル中で毎日泥酔していたり、とかいう意外な一面は、ぼくのような著作のほとんどすべてを読んでいる宮脇ファンにとっては大層興味深いけれど、そうでない人にはどうでもいい他人の内輪話であり、達筆だというだけで200ページほどの薄い文庫本に514円出すほどのものかは意見の分かれるところだろうか。
     宮脇俊三が亡くなってもう7年。享年76歳はなんとしても若すぎるし、まだまだ健筆を揮ってほしかったと当時は残念に思ったけれど、この本を読むともう限界だったのだということがよくわかる。本人ももう十分汽車旅を堪能したと思っていたかもしれない。ファンとしては東北新幹線盛岡以北や九州新幹線にも乗ってもらいたかったし、来年3月には実現する新青森から鹿児島中央までの新幹線の旅の感想を聞いてみたい気がするけれど。

  • 宮脇俊三の娘として、等身大の父親像や、家族しか知らない一面を多彩な表現で示している。

  • 新刊で出ていた途中下車の方を読んで、宮脇さんの戒名の由来を知りたくて読んでみました。

    自分のことを考えてみると自分の父のことをどれほど知っているだろう?と読みながら思いました。仕事人としての父の姿や行動は同じ会社で働いていた会社の人と比べたらこちらの方が他人?ぐらいの親しみのなさではないかと。そういう意味で宮脇氏の奥様が人間としては存じておりましたが紀行作家の宮脇はほとんど知らない、とおっしゃったのはなるほど言い得て妙だと思いました。

    江國滋氏の話が出た時、江國氏と言い、阿川氏と言い今の人たちは2代目の方しか知らない人も多いんだろうなあなんて思いました。
    いずれ、記念碑を拝見しにお参りに行こうかなあなんて思いました。

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