メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 1917
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043943449

感想・レビュー・書評

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  • 伊藤計劃氏によるメタルギアソリッド4のノベライズ。
    同『虐殺器官』、『ハーモニー』を読了したため本作を手に取りました。

    私はMGSを何作か少しだけプレイしたことがあっても、4は未プレイ。
    それでも、十分に楽しめる作品でした。
    伊藤作品らしさが随所に見られつつも、描かれているのはMGSの世界。
    ただのノベライズというより、伊藤計劃によるMGS。
    そんな雰囲気がありました。
    あとがきで執筆の背景を知りましたが、本作はとにかくすごいですね。
    ただその一言です。

    願わくば、MGSシリーズ全てをノベライズしてほしかった。
    シリーズ物として本作を読みたかった。
    読後はとにかく、その気持ちでいっぱいになりました。

  • ゲーム・ドラマ・映画のノベライズ化の殆どは、「物足りなさ」「文章にしただけ」「イメージと異なる」といった印象が強い。
    そして、メタルギア2・3・ピースウォーカーをプレイし大好きなだけに、ノベライズは、負の印象があったが、「虐殺器官」を先に読み、作家を信用して、読み始める。
    この作品は、実に素晴らしい。
    (原作であるゲーム(GOP)をプレイした事がないのだが)原作の重厚な内容を作家独自で集めたと思われる「現実社会の情報」をイイ感じに織り交ぜており、あっという間に読了。
    見所としては、
    作者の闘病生活経験があるせいか、主人公(スネーク)のナノレベルでの生命の危機に関する描写は、秀逸。
    難点は、
    メタルギアのプレイした事がない人が読むには、ちとハードルが高いので☆4.

  • ソリッドがボロボロになりながらも戦い抜く姿に感動した
    みんなかっこいい!

  • メタルギアを知らない人には少し難解だが、メタルサーガを網羅しておりメタルギア初心者にも面白い一冊。涙なしには語ることができない。

  • ゲームのノベル版なので、楽しく読めればいいかなと思っていました。
    しかし、メタルギアソリッドの深い物語と伊藤計劃さんの文章で、のめり込んでしまいました。

  • シリーズものとは知らず本書からはじめてしまった。もともと伊藤計劃が好きだったので手に取ったが、まだ初期だからか、ノベライズだからか彼らしい作品ではなかった。しかし、彼があとがきで述べているようにこれはノベライズにもかかわらずなんども読むに耐える文章で、読みごたえも充分だった。

  • 早逝した作家・伊東計劃の手によるメタルギアソリッドのノベライズ作品。
    伊東先生が好きなので購入しましたが、ぶっちゃけメタルギア某なるゲームについては名前しか知らず、プレイしたこともないので本作がどの程度ゲームに忠実なのか、そうでないのかはわかりませんでした。が、作品としての面白さ奥深さは超本物。全く予備知識のない自分にはところどころ人間関係や世界観でわかりづらい部分もありましたが、丁寧な解説が差し込んである場合が多いため、読むのに苦労はしませんでした。ただ、その分多少説明的ではあったかな…。それゆえ「虐殺器官」等よりは点数低めにはしてあります。
    さて、本作の主役は言わずと知れた暗号名ソリッド・スネーク。悪魔の核兵器「メタルギア」を幾度となく破壊し、世界を破滅から救ってきた伝説の男です。
    しかし彼の肉体はナノマシンによる急速な老化に蝕まれ、余命いくばくもない。宿命の兄弟リキッド・スネークを葬るため再び戦場に老いたスネークは赴くが、そこで世界を覆う巨大な真実と向き合うことになる…。
    作家になる以前からメタルギアソリッドが好きだったという伊東先生の、深い作品愛を感じます。特有の精緻で機微に富んだ作風は、映像以上に世界観を想像させてくれるのですよ。本当スゴイ。返す返すも惜しまれる作家さんを亡くしたんだなぁと思いましたわ。
    ちなみに、本編後に収録されている「あとがき」「伊藤計劃さんのこと」も良いのよ。

  • メタルギアソリッド4のノベライズ本にして、ノベライズ本にあらず。ゲームの焼き増しではなく、これはまさに伊藤計劃の作品だ。もちろん素晴しいゲームシナリオがあるからこその作品ではあるが、それをすばらしい小説に仕上げたものがこの作品。自ら生きること、その意味を深く考えさせられる作品。ベースにはもちろんメタルギアソリッドの物語があるのでだ、そこにはどうしても伊藤氏の「生」や「死」への想いが重なる。それは氏の他の作品にも見られることだ。自らの死を意識した上なのか、作品の重みや言葉の重みが違う。

  • 突然シリーズものを最終回から読み始めたので、まったく入り込めなかった部分もあるが、にしても問題意識はいつもの伊東さんだな、と確認。

  • シリーズの筋書きについて細かく補完はしているものの、やっぱりゲーム未経験者には辛い部分が少々。
    とはいえやっぱり読ませます。だってゲームしてみたくなりましたもの。
    ナノマシンとか、意識とか、影響を受けたのであろう部分が出てくるとちょっぴり泣ける…

著者プロフィール

1974年東京都生れ。武蔵野美術大学卒。2007年、『虐殺器官』でデビュー。『ハーモニー』発表直後の09年、34歳の若さで死去。没後、同作で日本SF大賞、フィリップ・K・ディック記念賞特別賞を受賞。

「2014年 『屍者の帝国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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