そんなはずない (角川文庫 あ 49-1)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年7月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043943531
感想・レビュー・書評
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タイトルを裏切る結末。話はまあまあだけど、表現の仕方がうまいなあって文章がところどころにあって、面白かった。
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社会的にも家庭的にも恵まれている姉妹なのに、二人ともなにかが欠落しているところがある。泥沼化もせずに最後には仲直りで、中途半端な気がする。
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計算高い女の計算間違い。姉妹ってこんな風にお互いを思っているかと思うと怖い。
朝倉さんは、男を描くと「田村」のようにかっこいい!のに、同性に対しては非常に厳しく容赦ない。 -
2011/6/1ぐらい。
ずいぶんほったらかしていた。
「田村はまだか」を読みたかったのになかったから
同じ作者の違う作品を読んでみた。
危なっかしくてハラハラしたけど悪くない着地で満足。
ただ登場人物がそれほど好きになれないタイプだったので☆3ぐらいかと。
不幸になってまえ!って程嫌いではないけどさ。 -
セリフ、文章はすごく好きでした
なんというか女子校育ちっぽいひとはとくに好きそう
おんなの、きたないというかばかっぽいというかそういうところ、わかるわかるみたいなかんじでよんでてわらってしまう
でも朝倉かすみさんの他の作品とくらべるとイマイチ感をかんじてしまった
あまり登場人物も、さいごまでリアルに思い浮かべられず…
わたしに女のきょうだいがいないせいで、姉妹のこの微妙なかんじがわからないのか
なにがしたいのか、なにがいいたいのか、わかりづらい部分がありました -
映像化したら面白いんではないでしょうか。姉妹の行動には全く共感できませんが、朝倉さん満開な感じです。
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女性はこわい。
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「……大丈夫だよ」
鳩子は答えた。大丈夫ということばは、大丈夫ではない状況のときに用いられるものかもしれない。
「なら、いいけどさ」
塔子は「そうだよ、大丈夫だよ」というのをあきらかに躊躇っていた。大丈夫の「だ」をいうところからして逡巡しているのが見てとれた。「ほんとうに大丈夫?」と、訊ねるのも遠慮しているようだ。鳩子を見ずに薄い腰をのっつそっつしている。
「大丈夫だって」
鳩子は笑って「大丈夫」を上乗せした。ころもの厚い海老天の絵が浮かぶ。
朝倉かすみはなにげない状況や心情の描写で使用される語彙が独特で面白い。しかも「独特」なのを狙った感じはせず、自然に頭に入ってくる。だから物語の筋とは関係なく、どこを読んでも面白い。 -
図書館で働いてるわたしにとってかなりツボな本。
わかるわかる、専門用語。
お茶目なマグカップで「抜け」を作ろうと目論むところとか、セイコ•マツダとかお茶目な朝倉さんの言い回しがたまらなく好き。
今作も満足!! -
読み進むのに時間が
かかったのはところどころ北海道の言葉とか風習で馴染みがなかったからかも。