不思議の扉 ありえない恋 (角川文庫 あ 101-3)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年2月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784043943722
感想・レビュー・書評
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SFちっくな小品集。川端康成の「片腕」のブクログレビューに惹かれて手に取りました。変態的エロチシズムに包まれた話(人にあらすじを説明しようとしたらホンマに変態の話になってしまう)なのに上品な香りが漂う、やっぱり凄い人なんですね。どの作品も面白いけどSF色が濃いのは「海を見る人」と「長持の恋」かな。長編にしてもいけそう、もっとこの世界に浸っていたい。
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花房さんの文豪シリーズ『花びらめくり』の「片腕の恋人」から、原作の『片腕』(川端康成)を読んでみたくなり、収録されている本書を手に取りました。花房さんのが濃厚だったので、やっぱり原作を先に読んだ方が良かったなぁと思いながら、直接的でない表現に妄想を掻き立てられる、谷崎作品とはまたちょっと違ったフェティシズムで、「指フェチ」「腕フェチ」な私はゾワゾワしてしまいました。万城目さんの『長持の恋』は面白くてページを捲る手が止まらなかった。『ホルモー六景』『鴨川ホルモー』も読んでみよ。
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万城目学さんの短編が好き
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裏表紙のあらすじにもあるように、ありえない恋というか奇想天外なラブストーリー集
とは言っても、ラブストーリーというよりはSF色が強い作品も多く、このシリーズの他の本よりは、話によって好みが分かれるかも?という印象
個人的にはラブストーリーを期待していたので、やはりそう言った色が強めの話が印象に残った
10ページしかない超短編だけど、三崎亜記のスノードームが1番好きだった。クリスマスのささやかなラブストーリーでほっこりした。彼女にとってあのショーウィンドウの中はどのように見えていたのか?SF的にも気になるところ
あとは万城目学の長持の恋 この方の小説は初めて読んだが、人物描写が生き生きしてて好みな感じ 時代を超えた文通の中で惹かれていく様子の描写も引き込まれるような感じで、最後のシーンはちょっとうるっときた。
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「海を見る人」目当てで読んだ。しかしこれをSFと呼ぶのは微妙な気分がする。読後感は悪くなかった。超光という発想は初めて見たが、面白い。超光速版ニュートリノみたいなものを想像した。
他の作品はあまりおもしろいものがなかった。多少夢があるかなー程度。 -
古い小説が好きということを再確認。川端康成がだんとつによくて、次は初めて読んだ万城目学。川上弘美は「ああこういうの好きだったな」と振り返った。梨木香歩はたぶん続きを読むだろう。小林泰三は、SF的設定はよくわからなかったけれど、海に少女が拡大していく最後のシーンが心に残った。
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不思議な恋の話
万城目学氏の長持の恋が一番好きだが、椎名誠氏のいそしぎ、川端康成の片腕は意外だった。 -
このシリーズのアンソロジーでの楽しみは、大森さんの最後の解説だったりします。いつも的確ですとんと響く。奇想天外なラブストーリーたち、楽しかったです。
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シリーズで揃えたい
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不思議な話が好きな人におススメ。