僕の好きな人が、よく眠れますように (角川文庫)

  • KADOKAWA (2011年1月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784043944064

作品紹介・あらすじ

僕が通う理科系大学のゼミに、北海道から院生の女の子が入ってきた。徐々に距離の近づく僕らには、しかし決して恋が許されない理由があった……『100回泣くこと』を超えた、あまりにせつない恋の物語。

感想・レビュー・書評

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  •  恋愛(ゆるされない?)小説。
    途中、〘だんなさ〜ん!!〙と出てこない人物に出てきたら〜?って、叫びそうに。
     『もし、〜だったら』で色々な立場で考えたり。
     

  • タイトルに惹かれて読んでみたが、男性目線の恋物語だった。

    出会いがあり、徐々に惹かれていき、気付いたら恋をしていた。だけど相手は既婚者という苦しくて切ない胸の内が、剥き出しに描かれている。
    おまけにタイムリミット付きというのが、この恋を燃え上がらせる一因なのだろう。
    叙情的な作品ではなく、直感的に紡がれた作風なので、個人的には深みがなくて物足りなかった。

    恋の序盤の上澄みを楽しんでいる様子は、不倫のドロドロとかけ離れていて、現実逃避したフレッシュさすら感じてしまう。作者が描きたかったものは、ここに全部描かれているのだろうか・・・
    私は中途半端で消化不良になってしまった。

    どこに向かうでもない、結論の見えない恋物語だが、もっと彼らなりに意味のある方向性や余韻が楽しめるラストであって欲しかったと思う。

  • 他人さまに迷惑をかけなければバカップル万歳!派なので、お布団の中でかんぴょうと卵になりきってす巻きになろうが、「◯◯なのは△△だけかしら」ゲームをしようが、自分がどれだけ相手を好きか競い合おうが、良いのです。山田詠美さんの「ラビット病」もそんな感じだし。

    最初からいいなと思ってて、毎日顔を合わせてて、笑いのツボとか、会話のセンスも合うなら、それは惹かれちゃうのは仕方ないけど…

    めぐは旦那と別れる気ないのね…!

    タブー感が2人を盛り上げているだけで、めぐが離婚したら案外あっさり駄目になってしまいそうな気もする。

  • 先ずこのタイトル… こんな風に言われてみたい(笑)
    主人公の僕は人妻研究員に恋してしまう。期限アリの二人の恋。「その日、僕らは初めてキスをした。銀色の舟を漕ぎ出したような気分だった。」この一文にやられました(笑)男性なんですよね~この作者。驚きです!恋のはじまりと絶頂期を存分に味わえる、アイス&チョコレート掛けマシュマロを頬張るようなあま~い作品。この作品のもう一つの面白みが、富士山の山頂の石を自分のガッツの証としてる、ゴーイングマイウェイの男、木戸さんが最高に良いキャラで楽しませてもらいました。僕と木戸さんの二人のやりとりだけでもお話一本、つくれるのではと思ってしまったほど。惜しかったのは微妙な終わり方です。ちょっと、ちょっと、その先は?みたいな。ハラハラドキドキ、ロマンチックを楽しみたい方へ。

  • この手の『あわい恋』は嫌いじゃないですが本作はめちゃくちゃハンパで終了してますよー
    まさかコレで終わりじゃないでしょうね?
    数日後に大学でまた会うはずなのでその描写は欲しいし起承転結して欲しい、不完全燃焼作品。

  • これは…よくわからなかった。。。

    クリスマキって何やねん。

    て、思わず関西弁で突っ込みたくなっちゃうような小説。これは一体何を読まされているんだろう…って気分になる小説もなかなかないので、ある意味すごい印象には残った。

    中村航さんの小説、初めて読んだのがこちらだったから、違うものから読めば良かった…。

    あまり酷評などはしたくないけど、これはこれで、一つの感想として。

  • "ラブの世界にダイブだこのやろう、と思った"

    "ともかくその春僕が出会った2人のうち、一人には旧姓があり、一人には偽名があった。"

    "正しさは間違いを内包していたり、間違いの前提として正しさがあったりする"

    "恋っていうのは、寸止めが1番美しいんだよ"

    "この世にはマグレと気まぐれしかねえんだよ。"

    "いろいろなものを切り捨てまくって、みんなが普通に持っているものを、どうでもいいと切り捨てまくって、この人は一体、一人で何を守り続けてるんだろう"

    "誤解は前提で、理解は敵で、正解は最初からないのだ"

  • 読みやすい、するするっと。
    大学院に転入してきためぐとの会話は〇〇みたい、〇〇くらい、のような「それってそれぞれの感覚によるやん」って会話がほとんど。ちょっと風変わり。でなんの違和感もズレもなく分かり合えたことがきっかけで運命感じちゃったりして、相手を好きになる感覚はわかる。

    許されない恋なのにドロドロしてない。むしろピュアでフレッシュささえある。ただ、手を出しちゃいけない恋愛だって思いが恋を加速させた可能性は大いにある。

  • 不倫なのに美しく描き過ぎでは、と思った。
    いやいや、もっと葛藤せえよ。

    男の人視点の恋愛小説も若干苦手。特にこういうピュアっぽいやつ。
    世の中に本当にこういう感情は存在するのだろうか?もし存在していても、こんなピュアボーイは私は好きじゃないなあと思ってしまう。

    ただ所々の描写はハッとするものもあり、それは心に留めておきたい。

  • 不倫の恋なのに、ほのぼのとはどういうことか??
    私より先に読んだ友人は、この小説をほのぼの小説だと言っていた。結果読んでみて、ほのぼのとはまた違うとは思ったが、想像するような不倫の恋ともまた違う。多くの不倫小説では、不倫への葛藤が主な題材である。しかしこの作品で焦点が当てられているのは、男女が今誰といたくて、どうやって心を埋めるか、どうやって相手への愛情を表現するか、今しかない時間を大切に大切に扱っている、相手への愛しさを爆発させたような、ある意味純愛小説である。2人とも、それが限られた時間かもしれないことは分かっていても、それを口に出すことも怖くてただすきまを埋めるように愛し合っている。その形が美しくもあった。
    特に木戸さんがお気に入り。一貫性があると思えばちぐはぐなことを言って、変なことを言ったと思ったら、急に真剣な顔をしたりする。でもなんだか魅力ある人物だった。どこまでもまっすぐで自分の時間を生きている姿がかっこいいのかもしれない。
    でも私には、所詮不倫だという感情が拭いきれなかった。第三者がちらついて感情移入しきれなかった為、星1つ削る結果となってしまった。

  • すごく表現がきれいな物語でした‪☺︎‬
    善し悪しはどうであれ、こんな風に人を愛することが出来て、愛してもらえるのは幸せなことだなと思いました。

  • たっぷりとした甘いシロップに沈んでゆくような恋の話。自分の持てるすべてを使って好きだと伝え合うふたりと、間違いを正せば終わってしまう愛。恋愛に溺れていたときの自分が、そのまま主人公に生まれ変わったようだった。気恥ずかしくて、でも、目を逸らせない。
    「恋ってのは、寸止めが一番美しいんだよ」という木戸さんの言葉が、読み終えたあとも胸のなかで光っている。完全には手に入らないからこそ、美しいかたちのままを保てるのかもしれない。

    十年前に読んだときは、この本の甘さがもっと身に染みたような気がする。きっとわたしのなかにあった溢れるような熱情は、この十年ですべて燃え尽きたのだろう。すこし寂しい気もするけれど、きっとどうしようもないことなのだ。「ああ、そんなこともあったな」と、今では他人事のように暮らしている。

  • とにかく好きな作品で、究極の恋愛小説の一つだと思っている。

    まず、タイトルがいい。「幸せでいてほしい」という気持ちを「よく眠れますように」と表現しているのが優しさに溢れている。

    内容も、人を好きになった時の高ぶりや感情を婉曲することなく書いている。
    個人的な感覚として、「不倫」という点はあまり重要な要素ではなく、不倫という言葉さえ些細にしてしまう「人を好きになる無敵感」を味わう作品であるのではないだろうか。

  • 決して許される関係ではないけれど
    育まれてた愛だけは
    『本物だ』って思いたい作品。
    2人は一緒になる事は出来ないけれど
    せめて健やかに
    よく眠れるようにと願う男の気持ちは
    ずっと胸の中にあり続けるんだと思います。

  • ・作者は芝浦工業大学だし、自分の恋について書いたものなのかなと勝手に想像。工学部出身(豊洲キャンパス)らしい。話に出てくる「駅近くのプロント」は2022年現在まだある。

    ・会話のシーンが魅力的だと感じた。「僕らは二人とも面白がる人で、多分、世界の面白さの一部分を、積極的に担いたいと考えている。」この文の通り2人の会話は面白くて愛しくて、センスしか感じなかった。小説でここまで微笑ましく笑えたのは初めてかもしれない。イチャイチャするシーンがきついと感じる人もいるのもすごく分かるけど、ただのイチャイチャで終わらない二人の会話が自分は好きです。「好きレボリューション」「おれなんか好きスパークだよ。溶接したい」などが個人的にツボ

    ・不倫じゃねーかよオイオイオイって思うけどそんなこと忘れるくらい爽やかな純愛みたいに描いていて、そこのグロさが好きだった。「人生そんなうまくいかないよね、人って結局弱いよね」みたいな。めぐを好きになったのは事実だけど、もし人妻じゃなかったらここまで盛り上がってなかったかもしれないし。でもそれが本当に山田くんを苦しめただろうし。それでも山田くんの偉かったところはめぐの人生をめちゃくちゃにしなかったところ。タイトルの通り、最後は本当にそれだけを望んだことが美しい。めぐが山田くんの手を離せなくなってしまうところは、彼女の弱さが人間らしくて、浅はかで、許されないけど本当に愛しかった。「離せない」と言っためぐの涙を溜めた顔が一瞬で思い浮かびうるっときた。

  • 終わり方がどうなるかと、読み込んだ。
    続編が欲しい。

  • 不倫ダメ!絶対!
    好きになったら止められない。
    やったらいけないことをやってしまう
    彼らの浅はかさは受け付けられないけれど、
    理性で制御できるものでは無いのかもしれない。
    ただ、夫のことを考えると2人にはそれなりの制裁を受けて欲しかったし、現実を直視したときの2人の決断を知りたかった。

    夫がクソ野郎なら納得しなくもないが、おそらく良い夫なのにこういうことが起きるのは恐ろしいなと思う。

  • 許されない恋なのだけれど、読んでいると幸せで、切ない気持ちで溢れた。中村航さんの本は初めて読んだけど、ユーモアもありリズミカルな文章がとても好きだなと思った。

  • 図書館で素敵なタイトルに惹かれて、
    読んでみたら、内容がスラスラ入ってきて、
    あっという間だった。
    純粋な恋愛 それがたとえ、不倫でも、
    好きが溢れてしょうがない気持ち をどう、上手く
    相手に伝えるかということが「愛」というものだと
    感じた。

    「―僕の好きな人が、よく眠れますように。
    いつの日も、これからどんなことがあっても、 健やかに眠れますように。」

  • 不倫はどんな理由があったって駄目だと思うけど、なんでこの物語はこんなにキュンキュンしちゃうんだろう・・・
    〇〇だけかしら、とつけると意味深になるって会話がなんだか印象的。
    こんな事を思いつける人になりたかった・・・
    この本を好きなのは、僕だけかしら?

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著者プロフィール

中村 航:1978年東京都生まれ。2002年日本大学卒業、2005年早稲田大学大学院修了。2011年博士(建築学)取得、Mosaic Design設立。2024年〜チュラロンコン大学INDA講師。2025年〜日本大学理工学部建築学科准教授。屋台から都市計画まで、いろいろな領域・スケールでデザイン・リサーチを行う。

「2025年 『海外・多拠点で働く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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