虹の彼方に(上) 機動戦士ガンダムUC(9) (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
4.06
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本棚登録 : 273
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043944194

作品紹介・あらすじ

ついに『ラプラスの箱』の最終座標が示された。行く手に立ち塞がるネオ・ジオンの大艦隊と、すべての抹消を目論む地球連邦政府。一縷の可能性に賭けて、バナージは"ユニコーンガンダム"を駆り約束の地を目指す。その仮面に人類史の諦念を宿し、バナージの前に立ちはだかるシャアの再来=フル・フロンタルの正体とは?いま、最後の戦いの幕が上がる-。混迷する現代社会を照射する"大人のためのガンダム"、衝撃の最終章。

感想・レビュー・書評

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  • ネタバレ 良い意味でアニメーション等の映像作品とは違う、小説の醍醐味を感じさせる一作。また、富野喜幸氏の小説版「機動戦士ガンダム」(アムロが軍人設定の作品)を、これまた良い意味で彷彿させる。ニュータイプの感情・記憶などの交感シーンは、映像作品では感覚的になりがちで、その意味するところが捉まえにくい(如何様にも解釈できそう)。が、小説ではその心理・感情面の複雑さ、過去の記憶の内実を細かく描写することが可能。本巻ならアンジェロの最期がその一つかと。小説版ガンダムⅡラストのクスコ・アルを想起させるアンジェロの境遇(ララァも裏設定も同様か)。この極彩色に彩られる悲劇のシーンを丁寧に描けるのは小説の醍醐味であり、感情移入できなかったアンジェロに重要な意味を入り込ませたのは小説表現と著者の描述力によるものだろう。また、ララァとアムロ、カミーユとフォウ、サラとカツ、プルとプルツー等々生と死が人を引き裂く現実。本巻のマリーダの見せた奇跡は、Gシリーズで連綿と続くもの。中でも特に小説版ガンダムⅢのアムロの○○シーンを髣髴とさせる。まさに小説でこそ描写できる重厚さである。映像版を先に見ずに読破したことを良とし得た著者に感謝。

  • ガンダムUCの最終章。フル・フロンタルの正体をにおわせながら最後の舞台へと足を向けることになる。リディとマリーダの見せ場でクライマックスを向かえ、いよいよ最終巻へ進む。

  • 2018/1 6冊目(通算6冊目。)。ラプラスの箱の座標がインダストリアル7を示し、そこへ向かうバナージ達ネイル・アーガマ。その行く手にフル・フロンタルらが立ちはだかり、戦いが始まる話の筋。マリーダさんの死はバナージ、ミネバ、ジンネマン、リディらにショックを与える。でも彼女が去る間際に彼らに残していく思いが何かグッとくるんだよな。次はいよいよ最終巻。話がどうなるか。引き続き読んでいきたいと思う。

  • 再読中第9巻、終わりの始まり、物語最終章へと突入です。
    予想はしていましたが、やはりといった感じで、思惟がソラに拡大します。

    - 中年の絶望を押しつけてもらっては、困る!

    それにしても、"全てを見てしまう"のは、凄いですねぇ。。
    いくら自身の中身との引き換えとはいえ、、"しがらみの多い大人"にはキツイです。

    アンジェロやリディの絶望を、なんとなく理解してしまいました。
    それだけに、"虚無"の異質さが際立って感じられました。

    さて、いよいよ次が最終巻、どう結実するのでしょうか。。

  • 物語的にはフルフロンタルの心がサイコフィールドの中で明らかに!リディ&アルベルトの振られた男同盟は明日をつかめるのか?
    そして、モビルスーツ的にはフルアーマーユニコーン、ローゼン・ズール、シナンジュ、クシャトリア・・・と出てくるが、何よりジェスタの見せ場ktkr!

  • いよいよ最終決戦です。
    アニメ版では無かったアンジェロの過去が描かれています。
    アニメ版ではただの嫌なやつだったけど、これを読むと見方が変わります。
    そしてなんと言ってもマリーダ。
    アニメ版よりも内容の濃い感じとなっています

  • マリーダ散る・・・・。
    「ガンダム」に泣かされるとは(苦笑)。

    「赤い彗星の再来」の生死は?
    若い二人の運命は?
    地球で蠢く陰謀の帰結は?

    次で最終巻。読み終えるのが寂しすぎるけれど、すぐにも読まずにはいられない。

    ★4つ、9ポイント。
    2,016.06.14.古。

    ※「人間だけが、神をもつー」
    福井さんの持論かな?とってもデジャヴュな感じがする。

  • いよいよ最後に近づいてきたが、物語は、「ラプラスの箱」の最後の座標となるインダストリアル7へと向かう道中となる。
    箱の流出を阻止しようとする、ローナン議長とマーサ、箱の中身を見極めようとするバナージとミネバ、箱を我が物にしようとするフロンタルとそれを支えとするアンジェロ、そして、箱の流出を阻止としつつ、己の復讐に燃えるリディとアルベルト、役者は揃い、互いの思惑が錯綜していく。

    ネタバレを覚悟に書くと、この巻では二つの大きな出来事が起きる。

    それはアンジェロの死とマリーダの死である。

    この二人の死とニュータイプの可能性には大きく関与してるが、この二人は全く対照的な死に方をしていて、個人的に凄く心に残った場面だった。

    アンジェロはバナージとの戦いの中、サイコフィールドに包まれ、バナージを識り、また、アンジェロのことをバナージは識る。
    バナージはこれに対し、「こうして通じ合えることができる」と争うことをやめるように呼び掛けるが、アンジェロは自分が背負ってる過去から、バナージとは違いすぎると感じ、また無遠慮に自分に入ってきたバナージを受け入れなかった。最終的には自分の聖域を守るため、自ら命を絶つという行動に出る。

    一方でマリーダは、リディが撃ったビームから、ネェルアーガマを守るために自らが盾になり、命を落とす。
    その際に、まわりに発生していたサイコフィールドを介し、まわりの人間たちに様々な想いを伝えていった。
    マリーダは最後まで絶望することなく、むしろそれで納得という思いすら見える。

    マリーダはアンジェロと同じように、幼少期に性的暴行を加えられ、また体に大きな傷を残している。しかし、アンジェロは決して自分を見ないフロンタルを信仰したのに対し、マリーダは父とも呼べるジンネマンから光を与えられていた。
    二人を分けたのは、こうした人との出会いなんだろうかと思い、自分なら・・・と考えさせられる物語だった。

    ニュータイプの可能性は、互いを知り、争いのない世界を生む可能性を持ちつつ、時に強引に人に干渉することで、人を壊す一面も持っている。使う人次第というのであろうが、必ずしもいい場合ではないというのもあり、非常に考えさせられると思った。

    物語はいよいよ最終章へ突入する。
    ラプラスの箱がなんなのか、そして、ニュータイプとして覚醒したバナージがどこに向かうのか、続きが非常に気になる。

  • まず
    マリーダさん!!
    と叫びたいですね。
    (ノ_・、)シクシク

    あとは
    いままでの本にくらべると
    本の厚さが薄いなぁ~と

    う~ん
    戦闘メインだねぇ~

    アンジェロってこんな過去が!
    アニメで語られてなかったような気がするなぁ
    ってな感じの本でした。

    いよいよ次で最後です。

  • UCクライマックス。マリーダファンは注意

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著者プロフィール

1968年東京都墨田区生まれ。98年『Twelve Y.O.』で第44回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年刊行の2作目『亡国のイージス』で第2回大藪春彦賞、第18回日本冒険小説協会大賞、第53回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2003年『終戦のローレライ』で第24回吉川英治文学新人賞、第21回日本冒険小説協会大賞を受賞。05年には原作を手がけた映画『ローレライ(原作:終戦のローレライ)』『戦国自衛隊1549(原案:半村良氏)』 『亡国のイージス』が相次いで公開され話題になる。他著に『川の深さは』『小説・震災後』『Op.ローズダスト』『機動戦士ガンダムUC』などがある。

「2015年 『人類資金(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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