虹の彼方に(下) 機動戦士ガンダムUC(10) (角川文庫)

著者 : 福井晴敏
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年5月25日発売)
4.22
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  • 37レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043944378

作品紹介

西暦最後の夜に産み落とされ、宇宙世紀百年の歴史を呪縛してきた『ラプラスの箱』。その真実が明かされた時、「シャアの再来」は自ら底暗い正体を現し、『箱』の封印を目論む者たちは大量破壊兵器の刃を抜いた。絶望的な状況下、"あるべき未来"を取り戻さんとする可能性の獣-ユニコーンが示した奇蹟の業とは…。未来を見失った今だからこそ読みたい、人の善意と可能性を問うSF文学の金字塔。ここに堂々完結。

虹の彼方に(下) 機動戦士ガンダムUC(10) (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 全10冊を「通常戦速の三倍」という勢いで読了した。
    本作は、各劇中人物が各々に“光”を追い求めて交錯しているような印象を抱かせる…“光”に関しては、「各々の劇中人物にとってのモノ」が在って必ずしも簡略に説くことも難しいが、究極的にはそれが「人類にとって?」に拡がり、「そして、あなたにとって?」と読者に跳ね返ってくるような感になっていると思う。
    “ガンダム”と名が付いた瞬間に、「一部のファン」という「特殊な人々」の手中のモノであるかのように即断―佳いモノと出逢う可能性を狭めてしまう在り様であると思うが…―する人が在るかもしれないが、本作を読んでみると、「決してそうではない」ということに思い至る…

  • 2018/1 9冊目(通算9冊目)。ラプラスの箱の謎の秘密が明らかになる。それはある〇〇だったのだけど、確かに地球の住民上位と考える連邦勢力としたら箱の秘密が明かされたら立場が悪くなりますわなという内容。その部分では納得。原作とアニメ版はちょっと違うという感想を見受けたけど、どちらがいいかということは無いかな。アニメの方はMSがカッコいいし、原作は話が架空の世界なのに現実の身近にありそうな視点で書かれている点がよいなと思うので。他の宇宙世紀を舞台にした小説が無いか探して読んでみようと思う。

  • 全10冊、ついに完結・・・。






    ついに・・・ね・・・


    読み終えてしまったよ、福井ワールドをまたひとつ。

    「人類資金」以降、新作にお目にかかれていない気がする福井晴敏の作品、もうそろそろ読み尽くしてしまうんだよな・・・。


    と、本編。

    ついに明かされた「ラプラスの箱」の謎。なるほど!!!!


    納得のいく展開と、そして結末だったことに安堵。

    文句なしの★5つ、10ポイント。
    2016.07.29.古。




    ※作中での、とある少女の叫び
    「そんなのなくたっていいじゃない。間違った世界でも、可能性が消えた世界でも、みんあが生きていければそれでいいでしょう?」

    ・・・う~ん、戦闘に直接関わることのない一般市民の視点として、まったくもって的を射ているな、と。これが“政治”に置き換えられたなら、まさしくもって現代日本の国民の気持ちの代弁かと。自分も含めて。

    ・・・でも、それも、日本という平和な国に生まれたからこその感想か、とも・・・。

  • いよいよ最終巻。
    ラプラスの箱がある最終座標のインダストリアル7に辿り着き、隠された真実が明るみのものとなる。
    内容は、はじめは個人的に呆気ないものと感じたが、それにまつわる物語や、ラプラスの箱となる経緯も明かされたとき、何故、それだけの力を持ったものとなったのかがよくわかる。
    人の進化を期待し、未来に託されたものがある一方で、危険思想として、現状を守るためにそれを排除しようとする者がいる、ありがちな物語のようで、世界の心理ともいえる構図であり、自分ならどうしただろうかとついつい考えてしまう。
    終わり方には賛否両論ありそうだが、個人的にはいい形で締め括られたと思う。
    また、時間をおいて読み直したい作品。

  •  記念すべきブクログ400冊めの登録!! ひゃっふー!

     読破してしまいましたユニコーン。以前に小野不由美の『屍鬼』文庫版5冊を読んだ事はあるけれど、10冊も続く文庫を続けて読むのは私にとっては初めてのこと。本を読む楽しみには、その内容を楽しむのはもちろんのこと「次に何を読もうかな?」とあれこれ迷う楽しみもあるので、その楽しみが復活した喜びもある。でも、やっぱり寂しいような気もする。

     とにかく、TV版のΖみたいにならなくてよかったな!! 私もオードリーや、リディや、ネェル・アーガマのクルーと一緒に「バナージ戻って来ーい!!」と叫んていた(心の中で)。
     ラプラスの箱は開いた――けど、世界はたぶん、何も変わっていない。それでも、もしかしたら戦争はなくせるかもしれないな? と思わせるラストは、悪くない。人も世界も変わってはいない。でも、変えられる「可能性」があるのだと示すラストだった。

     思い返せば、とても濃密な小説だったなぁ。
     正直、ガンダムだし、アニメだけ見れば事足りるかな? と思っていたんだけど、そんなことはなかった。小説には小説にしかできないことがあるのだと、よくわかった。カラマーゾフやら何やらを引き合いに出してた巻末の解説はさすがに大げさすぎるけど、文字でしか表現できないものを描出することが文学であるとするなら、この作品を一流の文学作品だと呼ぶことに何ら異論はない。

     特に、キャラクターの書き込みは見事だった。読者は、その念入りすぎるほどの人物描写を通じて、どのキャラクターにも込み入った事情があって、どうしようもない根っからの悪党ってのはいないんだと「識る」。フル・フロンタルにさえ、その最期には彼は選択肢を誤ったのだな、という哀感が伴う。もし自分を必要としてくれる人の声に、ちゃんと耳を傾けていれば、もっと違った結果があったかもしれないのに。
     私が福井晴敏の小説を読んだのは初めてだったのだけれども、他の方のレビューを見ると、登場人物をこれでもかというほど掘り下げて書くのが氏の書き方みたいだ。だとすれば、その小説作法それ自体が、ニュータイプとはどういうことなのかをありのまま体現しているように思える。それだけではなく、福井晴敏は豊富な軍事知識と、何よりも原作に対する惜しみない敬意をも併せ持った作家だった。
     宇宙世紀におけるガンダムの外伝ストーリーを描いた作品はこれまでに多く存在しているけれど、その本流を継ぐ人として、福井晴敏ほどふさわしい小説家はいないだろう。

     でも、まだトミノ監督にサイアムみたく去っていってほしくはないけどね……!

  • 満足しました。
    「ガンダム」という、大きな縛りがある中で、
    「スターウォーズ」「インディジョーンズ」「ゴジラ」などの面白さを
    盛り込んだたいへん楽しい作品でした。「ローレライ」もありましたよね^^
    小説というメディアでしか表現できない「ガンダム」を
    福井晴敏氏はしっかり作ってくれました。
    まさに正統な、宇宙世紀を継ぐ作品でしょう。
    ただ、さすがに、アクションシーンはアニメに軍配が上がりそうです。
    小説、アニメの両方を補完しあいながら楽しむと最高でしょうね。
    ま、最後はアレでしたけどね^^
    アレも含めて「ガンダム」ということで^^

  • いよいよ最終巻、"物事の始まりは善意から"、カエサルの見識にも通じるものがありますね。
    ローマ人の物語などでも印象的でしたが、、ふむ。

    気になるフロンタルの正体は、"アフランシ・シャア×ユーパンドラ"って感じでしょうか。
    そしてラスト、宇宙世紀を総括するかのように、"刻が見えました"。

    平行して、映像版のエピソード4もCATVで観てみました。
    いい感じですね~、残り2話との事ですが、、ここまで上手くまとまるんですかね~?

    うーん、DVDも気になってきました。。

  • 逆シャアの3年未来を描いた作品
    1stガンダムは戦争を題材にすることで
    戦う相手も人間だという衝撃を視聴者に与えたが、

    この作品はその先を描いた、
    戦争の傷から人々が立ち上がる過程。
    子供から人が大人になる過程。
    そして、全ての人は解り合え、
    赦し合えるという可能性を示した。

    人は解り合えるから
    敵は、人外の亡霊とも呼べるものであったり
    感情のないコロニーレーザーだった。

    作品に宇宙世紀への愛が感じられる。
    アニメで見たときに何言ってんだこいつはと思っていた
    「時が見える」やら
    「私は見たの。Zガンダムは、人の意志を吸い込んで、自分の力にできるの。」やら
    アクシズが地球に落ちなかった理由なんかに
    それなりに筋の通った説明がされている。

    また、登場人物が無駄にされていない。
    登場した人間に憎むべきクソ野郎ってのはいなかったし、
    無駄に死んだ登場人物はいなかったように感じる。
    ラスボスのフルフロンタルとアンジェロでさえ良い散りかたをしたと思っている。

    最後の最後にZ(TV版)のトラウマが
    甦ったりしつつも
    なんにしろ私は
    大団円は嫌いじゃない。

  • 富野由悠季のガンダムの正統後継ともいえる作品の完結巻。
    人は過ちを犯す生き物であるが、全ては「善意」からなる過ちであり、これを赦すことが希望へとつながる。
    たったひとつの望みA MON SEUL DESIRは、人類が未来に希望を持つように、争うことなく共存する可能性に満ちた世界のことだろうか。


    いくつもの作品を通じて膨れ上がってしまった宇宙世紀の物語に、一本の筋を通した作家の力量はさすが。
    ユニコーンから、バナージから応答が無くなったシーンは、カミーユのことを彷彿とさせる。カミーユがみた世界(もしかしたらアムロとシャアも?)は、もしかしたらこうなのかもしれない。

  • 長かった。物語ではなく全巻が発行されるまでの時間が。
    (9巻と10巻は同時発売にしてくれてもいいのに)
    ガンダムはリアル指向という意見があるが
    ニュータイプだのサイコフィールドだの
    映像でならサラッと流せても、改めて文字で読んでみると
    それも作者がじっくりと書き込んでいるから
    「う~ん・・・」と感じる。歳をとった証拠か。
    設定はともかくドロドロとした世界の姿や権謀術数に
    翻弄されながらも望みや希望、可能性、熱さと温かさで
    主人公たちが走りぬけ、大人たちが見守る物語はいいもんだ。

    1st、0083、Ζ、ZZ、CCAを知っていればより楽しめ、
    若者と過去をもったオヤジといういつもの姿や
    亡国のイージスや終戦のローレライなど、作者の他作品を
    読んでいるとニヤリとできるところもあって
    ガンダム好き、福井氏好きどちらも程ほどに満足できるのでは?

    個人的には巻末の解説が蛇足、そしてエンディングテーマは
    「流星のナミダ」

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