初恋ソムリエ (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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レビュー : 179
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043944552

作品紹介・あらすじ

廃部寸前の弱小吹奏楽部を立て直し、普門館を目指す高校2年生の穂村チカと上条ハルタ。吹奏楽経験者たちに起きた謎を解決し入部させることに成功していた2人だったが、音楽エリートの芹澤直子には断られ続けていた。ある時、芹澤の伯母が高校にやって来た。「初恋研究会」なる部に招待されたのだという。やがて伯母の初恋に秘められた、40年前のある事件が浮かび上がり…(表題作より)。『退出ゲーム』に続く"ハルチカ"シリーズ第2弾。

感想・レビュー・書評

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  • 吹奏楽部を舞台にした、青春系日常ミステリー、第2弾。
    2年生になったハルとチカ、“三角関係”も相変わらず。

    で、なんとも濃い面子が集まるのも、相変わらず。
    なんとなく『らんま1/2』を思い出すような、出さないような。

    今回は全てで4編、個人的に印象に残ったのは「初恋ソムリエ」、
    なるほどな、そういうアプローチできましたか、と。

    確かに記憶は“五感”と結びついている方が、
    より鮮明に残っているのかもしれません、、なんて。

    前回はベトナム戦争、今回は左翼の内ゲバといった、
    微妙に“社会派”的なエッセンスが入っているのも、面白く。

    この先、硬軟のギャップはどうなっていきますか、なんて。

  • 2019/10/1~10/2

    廃部寸前の弱小吹奏楽部を立て直し、普門館を目指す高校2年生の穂村チカと上条ハルタ。吹奏楽経験者たちに起きた謎を解決し入部させることに成功していた2人だったが、音楽エリートの芹澤直子には断られ続けていた。ある時、芹澤の伯母が高校にやって来た。「初恋研究会」なる部に招待されたのだという。やがて伯母の初恋に秘められた、40年前のある事件が浮かび上がり…。(表題作より)“ハルチカ”シリーズ第2弾!

  • 今回もチカちゃんもハルタも違う方面でキレッキレに才能を発揮してます!笑

    今回一番素敵だなぁ~って思ったのは、『周波数は77.4MHz』の中にある部分(引用あり)


    見た方さえ変えれば、必要としてくれる人がいるし、
    自分が必要とされていることもわかる。

    でも悩んでる時って閉じこもってしまうから
    大事な時にそれを忘れてしまう。

    それを思い出させてくれたり、
    自分をふっと抜け出してくれたりするのは
    身近な人たちだけじゃない。赤の他人ってこともある。

    それを知って、本当にすごく心配していた身近な人は
    悲しむかもしれない。

    だって、救いたい/助けてあげたいって
    あんなに思ってたのに、赤の他人のおかげで
    その人は元気になってしまったから。

    でも本当にあなたにとって身近な人は
    その現実を受け止めて、
    元気になったあなたを支え続けてくれる。



    う~ん…文章力の無さのおかげで 笑
    なんだか意味不明な感想文になってしまいましたが

    とにかくいいお話でした!

  • ハルチカシリーズの第2弾。今回はスムーズに初めからお話に入り込めた。文章に慣れてきたのかしら。個性的な面々がどんどん増えてきて賑やかな吹奏楽部になってきた。私的には地学部のヘルメット美少女麻生美里ちゃんがすき。鉱物の話やエスペラント語など個人的に興味ある分野が出てきたのでおお!っとなった。お話はやっぱり『退出ゲーム』のときから思ってたけど、現代社会の隙間や生きにくさ、苦い過去など考えさせられる出来事が謎のきっかけとなっている。でもラストは高校生らしく希望に満ちているので、安心して読み終えることが出来た。

  • 『退出ゲーム』の続編となる高校二年生に進級したハルチカコンビの活躍を描く連作短編ミステリ。

     最近の学園ミステリやライトミステリ、もしくは日常の謎にちょっと飽きてきたかも、という人にこそぜひとも読んでもしい作品です。(登場人物のキャラや立ち位置をつかむために前作『退出ゲーム』から読むことをおススメします)

     変人だらけの登場人物やハルチカコンビの掛け合いの面白さは折り紙つき。それだけでは他のライト・学園ミステリとどこが違うの、という話になりそうですが、
    この小説の真骨頂は、ライトな日常の謎が真相が明らかになるにしたがってシリアスで、時に社会性の強い背景があることが明らかになっていくところです。

     そうした意外性はデビュー作以降、ファンタジーとミステリー、そして社会派を越境するような作品を書いてきた初野さんだからこそ書けるものだと思います。

     特に表題作「初恋ソムリエ」は40年前の初恋の様子がファンタジックに語られ、謎が解けるにしたがい思わぬ方向に話が転がっていく、初野さんにしか書きえない作品だと思います。

     前作『退出ゲーム』の解説でミステリ評論家の千街晶之さんが『初野晴がついに本気を出した』と評されていたのですが、それが素人の自分にもわかる、「この作家さん何かつかんだのかも」というのが読んでいてなんとなく分かる作品でした。

  • 学園探偵ものの王道という側面がある一方で、謎を解き明かす過程で披露される蘊蓄が大人でも読める作品に仕立て上げている。
    解説にも書かれていますが、高校生たちの知恵で全て解決せず、世の中の難しさを知っていく成長譚であるとこともいいですね。
    1作目よりも本書の方がキャラクターがこなれてきて、かつ内容の深さも増しており、面白くなってきていると思います。

  • 楽しかった!
    ハルタが純粋な男の子だったらなぁ・・・。

  • 前作よりさらに文章のテンポが良く、キャラクター同士の掛け合いもリズミカルなため非常に読みやすい。前作は全体的にユーモア色のベールに覆われていたが、今作はその味を殺さずに掛け合いのパートに凝縮させ、シリアス面とのメリハリをよく効かせている。不登校や謎の席替えといった学校の身近な問題が謎として投げかけられ、それが高校生ではとても対処できない重く苦しい問題の解として着地する様は見事の一語に尽きる。謎解きの手続きに雑学の知識が必要なので、問題部分では解けないのがネックではあるが、それが話に深みを与えているので一概に難点とは言い切れない。部活という明確な目的意識があるため、日常要素は薄いものの、青春ミステリとしては一級品である。

  • スプリングラフィ
    クラリネット吹きで天才少女と呼ばれた芹沢さんのお話。
    まだ、入部しないだけ、ね。


    周波数は77.4MHz
    引きこもりでパーカスができるカイユのお話。
    高齢化進む現代社会では、孤独感老人の受け入れ先ももっと問題になるだろうなと呑気に考えてしまった。

    アスモデウスの視線
    堺先生、いい人すぎる。
    遅くはない。から始まる決意で締められるのが◎

    初恋ソムリエ
    60〜70年代な時点で学生運動かなと思ったらやはり。
    工業塩混ぜるて恐ろしい。
    芹沢さん、ここでもいい味出してます。

  • 初恋ソムリエがよかった。
    エスペラント語の謎解きと、ほろ苦い過去と、でもバッドエンドにならない。
    ハルタはこれ、と思ったらずんずん行っちゃうんだな。でも全てを明らかにすることが答えじゃないっていうのも分かってきて。
    ローカルラジオもよかった。うさぎとかめが気になる。
    チカと芹澤さんがかわいい。
    あと片桐部長が何気に好き。

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著者プロフィール

1973年静岡県生まれ。法政大学卒業。2002年『水の時計』で第22回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。著書に『1/2の騎士』『退出ゲーム』がある。

「2017年 『ハルチカ 初恋ソムリエ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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