初恋ソムリエ (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
3.89
  • (127)
  • (234)
  • (156)
  • (12)
  • (2)
本棚登録 : 1449
レビュー : 173
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043944552

作品紹介・あらすじ

廃部寸前の弱小吹奏楽部を立て直し、普門館を目指す高校2年生の穂村チカと上条ハルタ。吹奏楽経験者たちに起きた謎を解決し入部させることに成功していた2人だったが、音楽エリートの芹澤直子には断られ続けていた。ある時、芹澤の伯母が高校にやって来た。「初恋研究会」なる部に招待されたのだという。やがて伯母の初恋に秘められた、40年前のある事件が浮かび上がり…(表題作より)。『退出ゲーム』に続く"ハルチカ"シリーズ第2弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 吹奏楽部を舞台にした、青春系日常ミステリー、第2弾。
    2年生になったハルとチカ、“三角関係”も相変わらず。

    で、なんとも濃い面子が集まるのも、相変わらず。
    なんとなく『らんま1/2』を思い出すような、出さないような。

    今回は全てで4編、個人的に印象に残ったのは「初恋ソムリエ」、
    なるほどな、そういうアプローチできましたか、と。

    確かに記憶は“五感”と結びついている方が、
    より鮮明に残っているのかもしれません、、なんて。

    前回はベトナム戦争、今回は左翼の内ゲバといった、
    微妙に“社会派”的なエッセンスが入っているのも、面白く。

    この先、硬軟のギャップはどうなっていきますか、なんて。

  • 今回もチカちゃんもハルタも違う方面でキレッキレに才能を発揮してます!笑

    今回一番素敵だなぁ~って思ったのは、『周波数は77.4MHz』の中にある部分(引用あり)


    見た方さえ変えれば、必要としてくれる人がいるし、
    自分が必要とされていることもわかる。

    でも悩んでる時って閉じこもってしまうから
    大事な時にそれを忘れてしまう。

    それを思い出させてくれたり、
    自分をふっと抜け出してくれたりするのは
    身近な人たちだけじゃない。赤の他人ってこともある。

    それを知って、本当にすごく心配していた身近な人は
    悲しむかもしれない。

    だって、救いたい/助けてあげたいって
    あんなに思ってたのに、赤の他人のおかげで
    その人は元気になってしまったから。

    でも本当にあなたにとって身近な人は
    その現実を受け止めて、
    元気になったあなたを支え続けてくれる。



    う~ん…文章力の無さのおかげで 笑
    なんだか意味不明な感想文になってしまいましたが

    とにかくいいお話でした!

  • ハルチカシリーズの第2弾。今回はスムーズに初めからお話に入り込めた。文章に慣れてきたのかしら。個性的な面々がどんどん増えてきて賑やかな吹奏楽部になってきた。私的には地学部のヘルメット美少女麻生美里ちゃんがすき。鉱物の話やエスペラント語など個人的に興味ある分野が出てきたのでおお!っとなった。お話はやっぱり『退出ゲーム』のときから思ってたけど、現代社会の隙間や生きにくさ、苦い過去など考えさせられる出来事が謎のきっかけとなっている。でもラストは高校生らしく希望に満ちているので、安心して読み終えることが出来た。

  • 『退出ゲーム』の続編となる高校二年生に進級したハルチカコンビの活躍を描く連作短編ミステリ。

     最近の学園ミステリやライトミステリ、もしくは日常の謎にちょっと飽きてきたかも、という人にこそぜひとも読んでもしい作品です。(登場人物のキャラや立ち位置をつかむために前作『退出ゲーム』から読むことをおススメします)

     変人だらけの登場人物やハルチカコンビの掛け合いの面白さは折り紙つき。それだけでは他のライト・学園ミステリとどこが違うの、という話になりそうですが、
    この小説の真骨頂は、ライトな日常の謎が真相が明らかになるにしたがってシリアスで、時に社会性の強い背景があることが明らかになっていくところです。

     そうした意外性はデビュー作以降、ファンタジーとミステリー、そして社会派を越境するような作品を書いてきた初野さんだからこそ書けるものだと思います。

     特に表題作「初恋ソムリエ」は40年前の初恋の様子がファンタジックに語られ、謎が解けるにしたがい思わぬ方向に話が転がっていく、初野さんにしか書きえない作品だと思います。

     前作『退出ゲーム』の解説でミステリ評論家の千街晶之さんが『初野晴がついに本気を出した』と評されていたのですが、それが素人の自分にもわかる、「この作家さん何かつかんだのかも」というのが読んでいてなんとなく分かる作品でした。

  • 学園探偵ものの王道という側面がある一方で、謎を解き明かす過程で披露される蘊蓄が大人でも読める作品に仕立て上げている。
    解説にも書かれていますが、高校生たちの知恵で全て解決せず、世の中の難しさを知っていく成長譚であるとこともいいですね。
    1作目よりも本書の方がキャラクターがこなれてきて、かつ内容の深さも増しており、面白くなってきていると思います。

  • 楽しかった!
    ハルタが純粋な男の子だったらなぁ・・・。

  • 小説

  • やっぱり日常ミステリ系じゃ一段落ちる/ 中二病こじらせすぎたみたいなスカした態度のガキが気持ち悪すぎる/ 主人公の女の子の小ネタだけ評価できる/ 問題の解決に知識を要するようなのは評価できない/ 表題の短編がまぁまぁ、左翼活動を誤魔化すばーさんはどうかと思うわ

  • 旅のお供として。ハルチカシリーズ第2弾。4つの連作短編。ちょっと続けて一気に3冊読んだから覚えてないところもあるけど、また仲間が増えた。『周波数は77.4MHz』は別なので読んだことがあるかもしれない。しかしこんなラジオやったら面白いだろうなぁ。でも無認可の老人ホームで子供が高校に行けないなんて。親はそれをよしとしていたんだろうか。「アスモデウスの視線」は女子が犯人だった、というところが悪意に満ちている。女子トイレにカメラしかけるのも女子だっつーからな。最後の「初恋ソムリエ」は学生運動の話だとすぐ分かった。そんなに昔じゃない時に、日本でこんなことがあったというのが本当に驚きだ。ということは、これから先もこういうことが起こる可能性があるということだ。人間の本質が変わるわけはないのだから。あぁ恐ろしい。

  • 2018/8 3冊目(2018年通算116冊目)。シリーズ第2弾。事件を一つ解決するたびに、吹奏楽部の部員が順調に増えていく。部員が揃ったときにこの部がどんな演奏をするのか?。先が楽しみ。あと、エスペラント語という世界共通言語があるのは初耳で、宮沢賢治の作品に使われていたという点も初耳だった。機会があれば調べたいと思う。感想はこんなところです。

全173件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1973年静岡県生まれ。法政大学卒業。2002年『水の時計』で第22回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。著書に『1/2の騎士』『退出ゲーム』がある。

「2017年 『ハルチカ 初恋ソムリエ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

初恋ソムリエ (角川文庫)のその他の作品

初野晴の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
有川 浩
有川 浩
有効な右矢印 無効な右矢印

初恋ソムリエ (角川文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする