アシンメトリー (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784043944729

作品紹介・あらすじ

結婚に強い憧れを抱く女、朋美。結婚に理想を追求する男、貴人。結婚に縛られたくない女、紗雪。結婚という形を選んだ男、治樹。朋美は、親友の紗雪が幼なじみの治樹と突然結婚を決めたことにショックを受ける。心から祝えない朋美だったが、ふたりの結婚パーティーで出会った貴人に次第に魅かれていく。しかし、紗雪と治樹の結婚には隠された秘密があった…。アシンメトリー(非対称)なアラサー男女4人を巡る、切ない偏愛ラプソディ。

感想・レビュー・書評

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  • 「結婚って何なんだろう?」と仲良しの男友達に訊いたことがある。

    「好きな人を公に独占できる制度かな」…彼は特別嫉妬深くもないし、私の知る限りでは寛容な性格のはずだ。

    リーガルハイでは、3人の男性と事実婚状態の美女(鈴木保奈美さん)が登場して、「浮気は許せないし、真剣恋愛の結果、結婚した。どの夫も納得してこの形をとっている。」と宣う。しかし一夫一妻制の日本では入籍不可。最終的には養子縁組で彼らは公的にも家族になった。

    堅実に生きたい朋美、十年来の友人と電撃結婚した紗雪。婚活することもなく、すんなり幸せを掴んだ紗雪に対する朋美の嫉妬や焦りには共感しつつも同族嫌悪。

    しかし、紗雪には紗雪の辛い秘密があった…。
    報われない想い、すれ違い、打算、嘘、同情。結婚や恋愛について考え込んでしまう。どうしようもなかった恋について思い返すところが多過ぎて辛かった。

  • *結婚に強い憧れを抱く女、朋美。結婚に理想を追求する男、貴人。結婚に縛られたくない女、紗雪。結婚という形を選んだ男、治樹。朋美は、親友の紗雪が幼なじみの治樹と突然結婚を決めたことにショックを受ける。心から祝えない朋美だったが、ふたりの結婚パーティーで出会った貴人に次第に魅かれていく。しかし、紗雪と治樹の結婚には隠された秘密があった…。アシンメトリー(非対称)なアラサー男女4人を巡る、切ない偏愛ラプソディ*
    これは・・・予想を裏切る展開でした!もちろん、良い意味ですが。LGBT絡みかな、とは思っていたけど、更にその裏があったり、「普通」に対する概念の違いや、それぞれの持つ歪みも見事にあぶり出され、面白過ぎて一気読み。歪みは歪みのままで収集したラストも好き。

  • 読み終わって元気になれる本が好きです♪
    その意味では、まさにぴったり。
    特に結婚前の恋愛中の女性に読んで欲しいな。

    途中で何度も「これってドラマになったっけ?」と思ったり。映画でも良いけど。

    とにかく、終わり良ければ全て良し的なラストが心地好かった、辛口恋愛小説。

  • 長らく積んでいた本。

    セクシャルマジョリティ、マイノリティについて。
    普通とは、普通でないとは何なのか。
    いや、本当に何なんでしょうね。

    私は恋愛対象も性対象も男性(異性)ですが、
    そうではない人たちがいても何ら不自然ではないと思います。
    聖書でも同性愛について書かれていますが、
    神様がそう創られたんですもの。不自然ではない。

    登場人物の朋美が『同性愛者って本当にいるのね。信じられない』と発言したシーンではかなり怒りを覚えました。
    自分の世界だけが全てだと思っていて、知ろうとする気がないのなら否定なんてするもんじゃない。
    と、かなりムカムカときていました。

    最終的に彼女は“知った”事によって変わっていくのだけれど。

    やはり“知らない”事を頭から否定してしまうのは罪だと私は思う。
    理解する、しないは取りあえず置いておいて、
    まずは知らなければね。
    もちろん自分自身にも言える事だけれど。

  • 2016/5/9

    ふー。読み終わって大きなため息をひとつ。
    4人の男女目線で語られる群像劇。ひとり目「一生懸命真面目に頑張っているのに報われないわたし」な朋美の目線がイライラして仕方なかったのだけれど、だんだんこんなにイライラしてるわたしってどうなの?人のこと言えるの?と思ってくる。
    人間関係って一筋縄じゃいかない。

  • めずらしくちょっと重い印象の、飛鳥井千砂作品。
    女同士の僻み・妬みが少々くどかった。

    でもやっぱり読みやすく、分かりやすく、そして人間らしい感じで、飛鳥井作品は本当に好きだなと思わせてくれた一冊。

  • 飛鳥井さんは本当にうまいなあ…。

    自分の心の中に生まれる、相手に対する違和感や苛立ちを押し隠し続けるうちにこじれて収拾がつかなくなる人たち。その人たちが、ある一つのきっかけで本音を相手にぶつけられるようになり、互いの違和感を隠して仲良さそうに振舞っていた頃よりも、もっとシンプルで軽やかで、なのに決して切れることはないだろうと思える強さで絆を取り戻していく。

    どの作品からも感じられて、類型的と言われればそうかもしれない。でも私もそんな人間関係にまみれていて、自分には起こらない展開だから、正直うらやましくて。

    アシンメトリーというタイトルは秀逸。飛鳥井さんの作品に描かれる人たちは、お互いがお互いにとって大切であることに本当に気づくまで、その心のあり方はみんな非対称。自分が可愛くて、自分を守ることに必死で、相手を傷つけ、自分も壊れてゆく。不均衡で危うい人たちが、徹底的な関係崩壊すら乗り越えて、新たな関わりを見出す…出来過ぎで、あり得ないかもしれない。

    でも…そんな日が来ることを、現実では夢見ていたい私には、どのストーリーもあったかい。

    今年大好きになった作家のBest3に入りました。

  • 読み始めてから、中盤になるまで気が付かない
    普通の恋愛ストーリだと思ったが違った。
    人それぞれに個性あり、恋愛も友情もいろいろなパターンがある。

    見た目や決めつけで人を判断せず心の目を持ちたいなって思いました。

  • 人それぞれの個性
    ぱっと見じゃ分からない個性
    言葉や偏見には気を付けないといけないなと思う

    親友の語った言葉と、
    お話しに出てくる言葉がとても似ていて
    親友の気持ちや環境を前より少しだけ知れた気がした

    人のなかなか表に出さない所がよく書かれていて
    何だか為になった本でした♪

  • とても一言で表現しにくい小説だ。

    二組の男女の恋愛と友情を描いた物語なのだが、
    決してラブラブな感じではなくて、小さなエピソードの積み重ねがやがて
    大きなうねりにつながっていくような。
    その一つ一つのエピソードにドキッとさせられる。
    たぶん、これ俺もやっちゃったことある!と一々身につまされるのだ。
    何度心を凍りつかしたことか。

    アシンメトリーとは左右非対称のことだ。
    ぴったりと納まらない四人が自分たちの進む道を右往左往しながらも
    前に進んでいくことを表している。

    生きていくことが楽しくもありつらくもあり、でもそれらすべてにありがとうと言えるようになれればなあと思うのだ。
    そしてその自分の人生には、家族がいたり友人がいたり先輩や後輩がいたり。
    誰かに支えられているんだとあらためて気づかされる物語だった。

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