平治物語 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044000349

作品紹介・あらすじ

貴族の世から武士の世へ。変換期を迎えた中世社会を描き出す!

保元の乱で勝利した後白河天皇は上皇となり院政をひくが、源義朝軍が謀叛を起こし後白河上皇と二条天皇を閉じ込め、信西を殺害。急を聞いた平清盛は、天皇と上皇を助け出し一気に義朝軍を打ち破り、鎌倉へ落ち延びようとした義朝を殺害。これにより平氏の世の中になっていく――。
平治元年(1159年)に起こった平治の乱を描く軍記物語。作者は未詳だが、『保元物語』の姉妹編といわれるほど関係が深い。保元物語に続き、平治物語でも武士の力の台頭が大きく描かれ、武士の世の中への時代の流れを描き出している。
本書は、本文、脚注、現代語訳に校訂注、解説を加えた文庫随一の決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 以前、小学館の全集で読んだ時は断然『平治物語』の常盤のくだりが印象的だった。
    女性の視点でこれほど紙幅を取るのは、『平家物語』の建礼門院(灌頂の巻)くらい?

    改めて読んで思うのは、寵愛されても、信頼のような武才のない人物が台頭すると、この時勢では哀れな末路しか辿らないことへの不憫さ。
    馬から落ちるわ、鼻怪我して鼻血出すわ、義朝に白い目で見られるわ。
    ドラマではドランクドラゴンの塚っちゃんが演じていたようで、画像に吹いた。
    に、憎めないわー。
    (義朝は玉木宏なのか……)

    さて。
    『保元物語』の為朝ばりの剛の者には欠ける(まあ源氏最強って言ってたしなー)ぶん?、頼朝・義経の復讐譚までが収録されている。
    詳しくは『平家物語』に記されるわけだが、頼朝が亡くなる所までが収められており、源氏の行く末がどうであったかに主眼を置いたストーリー構成となっている。

    「忠致・景致を捕縛して、磔にしてしまった。通常の磔ではなく、為朝の墓の前に板を敷き、左右の足手を大きな釘で板に打ちつけ、足手の爪をはがし、顔の皮をはぎ、四、五日の間に、なぶり殺しに殺された。」

    そう言えば常盤母も拷問されたくだりがあったな……。

    ひとまず2017年も、これにて読みおさめ。

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著者プロフィール

1945年、新潟県佐渡生まれ。文学博士。早稲田大学文学学術院教授。主な著書に『保元物語 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫)、『平治物語の成立と展開』(汲古書院)、『平家物語の誕生』(岩波書店)、『いくさ物語の世界‐中世軍記文学を読む』(岩波新書)、『平家物語大事典』(東京書籍)、『中世尼層 愛の果てに』(角川選書)などがある。

「2021年 『保元物語・平治物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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