米原万里ベストエッセイ (1) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
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本棚登録 : 184
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044000752

作品紹介・あらすじ

「つくづくこの人にはかなわない」――池澤夏樹(本書解説より)

「モノ心ついてからというもの、まずなりたくなったのは紙芝居屋さん、そのあとバスの車掌さん、童話の本を読めばお姫さまになりたくなったし……」
ロシア語通訳として活躍したのち作家に転身、抜群のユーモアと毒舌で愛された米原万里。
通訳時代の悲喜こもごもで笑わせつつ、政治の堕落ぶりを一刀両断。惜しもげなく披露する下ネタには誰もが脱帽!
56歳で早逝するまでに残した珠玉のエッセイから選りすぐる、初のベスト集。

感想・レビュー・書評

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  • 米原万里さんは、沢山のエッセイを書かれていますが、本書は以下の14作品から25編を抜粋したものです。

    旅行者の朝食
    不実な美女か貞淑な醜女か
    ロシアは今日も荒れ模様
    魔女の1ダース
    真昼の星空
    ガセネッタ&シモネッタ
    真夜中の太陽
    他諺の空似
    発明マニア
    真昼の星空
    打ちのめされるようなすごい本
    ヒトのオスは飼わないの?
    パンツの面目ふんどしの沽券
    それでも私は戦争に反対します。

    通訳・翻訳の守備範囲は、人間のすることすべて、人間が関わり、そこに異なる言語間のコミュニケーションのあるところ。
    (翻訳は虚構の世界もあるが)通訳は常に生きた現実の世界。

    日本で生まれ、日本以外の社会・文化をほとんど体験せずに育ってきた自分にとって、米原さんの感性は新鮮です。

    例えば、吉永小百合は美人じゃないと言いきっちゃう凄さ。
    ヨーロッパの男がこの顔に惹かれるか?と、最初は他人事のように語っておきながら、正直に言うと「何て、醜い顔。ネズミのように見えた。」と本心を明かす。

    世界各国の常識や思想の違いを良く知っているが故のエッセイで、海外目線で日本をとらえているところが面白さの要因になっているのだと思います。

  • 冒頭は「トルコ蜜飴の版図」、以下なつかしく何度読んでもおもしろいエッセイが続いて、一度は読んだことがある文章ばかりなのに途中でやめるのが難しい。巻末に初出/所収一覧があり、最後の「バグダッドの靴磨き」の他は単行本に収められすでにすべて文庫版になっているので、入門者は気に入ったものから芋づる式にオリジナル作品に出会える。文庫本初収の「バグダッドの靴磨き」は実話を元にした訴求力のある短編小説。救いのない話。でも米原さんの人生をかけて培われた思いがぎゅっと詰まっている。
    解説は池澤夏樹。
    この10年間、米原万里さんがいたら、いまの日本や世界の状況をどう批評するか、聞いてみたいと思わないときはなかった。

    追記:「バグダッドの靴磨き」が高校の現代文の教科書に採用されていると知って、改めて読む。この衝撃作品から米原万里に入門する子もいるのだろうか…と感慨深く。

  • こういうエッセイが読みたかったんだよ私は!
    …という内容をブログに書いた。
    http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-1252.html
    米原万里さん没後10年も経ったのか。
    今でも生きていてどこかでシモネッタを披露してくれているような気がする。
    大好きすぎて、新しい文章をもう読めないのがツライけど、3ヶ月にいっぺんは、米原ワールドに戻りたくなって戻ってます。(笑)
    このベストエッセイは、初心者向きかもしれない。
    きっと中毒になっちゃうけどね。

  • 同時通訳の仕事がとても大変な職業であることがわかり、米原さんのあくなき好奇心と、各界のリーダーから得た感性が混ざり合い、楽しいエッセイばかり。

  • 読んだことあるのも結構あったが、やっぱりおもしろかった。取り上げる視点がおもしろいし、文章はテンポ良く読みやすいし、言葉の使い方も上手だなあと改めて実感。

  • 没後10年で、最近また注目を集めている、通訳者にして名エッセイストのベスト集。
    幾編かは既読のものもあるが、抜群のユーモアで、読者を楽しませてくれる選りすぐりばかり。
    解説でも書かれているが、「通訳は生身の人間が相手。その分だけエッセイの素材がたくさん集まり、そもから品がよくて豪放磊落な自慢話が生まれる」からだろう。

  • それぞれの本を読みたい。おもしろい。

  • 文学

  • 軽妙な語り口で、自身の仕事である同時通訳や、この仕事を通じて見えてくる国民性などをユーモアや下ネタを交えて語っている。

    どのエッセイも楽しく読ませていただいたが、とくに印象に残ったのが、何とも美味しいロシアのお菓子「ハルヴァ」の話、そしてロシアへの観劇ツアーに参加してオペラに心底ほれ込んでしまったN氏の話だった。

    米原さんの語りを聴いていると、全く違う文化圏の人々もそれぞれおかしみのようなものがあり、なんとなく意思疎通ができそうな気がしてくる。

  • 2016年5月25日購入。

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著者プロフィール

1950年、東京生まれ。翻訳家、エッセイスト、小説家。『不実な美女か貞淑な醜女か』で読売文学賞、『?つきアーニャの真っ赤な真実』で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2006年没。

「2016年 『こんがり、パン おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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