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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784044000752
作品紹介・あらすじ
「つくづくこの人にはかなわない」――池澤夏樹(本書解説より)
「モノ心ついてからというもの、まずなりたくなったのは紙芝居屋さん、そのあとバスの車掌さん、童話の本を読めばお姫さまになりたくなったし……」
ロシア語通訳として活躍したのち作家に転身、抜群のユーモアと毒舌で愛された米原万里。
通訳時代の悲喜こもごもで笑わせつつ、政治の堕落ぶりを一刀両断。惜しもげなく披露する下ネタには誰もが脱帽!
56歳で早逝するまでに残した珠玉のエッセイから選りすぐる、初のベスト集。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
多様な題材を扱ったエッセイが集められた本書は、著者のユーモアと鋭い洞察力が光る一冊です。通訳としての経験をもとに、政治や文化、日常生活に関する視点を独自に展開し、時には大胆な表現で読者を楽しませます。...
感想・レビュー・書評
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米原万里のエッセイのうち、傑作を集めたベスト盤の1巻目。彼女が書いたいくつかのエッセイから選りすぐりを集めている。
米原万里は様々な題材のエッセイを書いている。彼女の職業であった通訳に関すること、食べ物に関すること、下ネタ関係、小咄関係、ペットの猫のこと、本当にジャンルが広い。
本エッセイ集には、面白いエッセイが沢山収載されており、好きなエッセイがいくつもあるが、そのうちの一つが「通訳=売春婦論、もう一つの根拠」だ。このエッセイの中で、米原万里は、通訳という職業の特徴と魅力を伝えようとしている。通訳は、ありとあらゆる種類の国際会議に出席する。それは、国と国との、彼女の場合には日本とソ連との首脳会談であったり事務方会議であったり、あるいは、ビジネスの契約の交渉であったり、技術的・学術的な会議であったり、本当に多様である。通訳はその都度、勉強することを求められる。例えば、国際的な原子力発電に関する会議の通訳をつとめる場合には、原子力発電に関しての基本的な知識がなくては通訳がつとまるはずがない。また、参加者の立場等も頭に置いておく必要がある。会議は、すなわち、通訳する場は、時に本音と本音のぶつかり合いで紛糾する。そのような時に、通訳の内容の一つ一つはとても重要であるし、通訳にとっても、話者の立場を代理体験したような気持になるのだと彼女は書いている、それが通訳の難しさでもあり、醍醐味でもあると。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
米原万里さんは、沢山のエッセイを書かれていますが、本書は以下の14作品から25編を抜粋したものです。
旅行者の朝食
不実な美女か貞淑な醜女か
ロシアは今日も荒れ模様
魔女の1ダース
真昼の星空
ガセネッタ&シモネッタ
真夜中の太陽
他諺の空似
発明マニア
真昼の星空
打ちのめされるようなすごい本
ヒトのオスは飼わないの?
パンツの面目ふんどしの沽券
それでも私は戦争に反対します。
通訳・翻訳の守備範囲は、人間のすることすべて、人間が関わり、そこに異なる言語間のコミュニケーションのあるところ。
(翻訳は虚構の世界もあるが)通訳は常に生きた現実の世界。
日本で生まれ、日本以外の社会・文化をほとんど体験せずに育ってきた自分にとって、米原さんの感性は新鮮です。
例えば、吉永小百合は美人じゃないと言いきっちゃう凄さ。
ヨーロッパの男がこの顔に惹かれるか?と、最初は他人事のように語っておきながら、正直に言うと「何て、醜い顔。ネズミのように見えた。」と本心を明かす。
世界各国の常識や思想の違いを良く知っているが故のエッセイで、海外目線で日本をとらえているところが面白さの要因になっているのだと思います。 -
冒頭は「トルコ蜜飴の版図」、以下なつかしく何度読んでもおもしろいエッセイが続いて、一度は読んだことがある文章ばかりなのに途中でやめるのが難しい。巻末に初出/所収一覧があり、最後の「バグダッドの靴磨き」の他は単行本に収められすでにすべて文庫版になっているので、入門者は気に入ったものから芋づる式にオリジナル作品に出会える。文庫本初収の「バグダッドの靴磨き」は実話を元にした訴求力のある短編小説。救いのない話。でも米原さんの人生をかけて培われた思いがぎゅっと詰まっている。
解説は池澤夏樹。
この10年間、米原万里さんがいたら、いまの日本や世界の状況をどう批評するか、聞いてみたいと思わないときはなかった。
追記:「バグダッドの靴磨き」が高校の現代文の教科書に採用されていると知って、改めて読む。この衝撃作品から米原万里に入門する子もいるのだろうか…と感慨深く。 -
わたしが初めて米原万里さんを知ったのは「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」だった。
その後「魔女の1ダース」「パンツの面目ふんどしの沽券」を読み、すっかり彼女が好きになった。
ロシアで少女時代を過ごした彼女の常識は、当然わたしとは違ったもので、だからなのか視点が面白い。
そんな彼女の珠玉のエッセイを集めた本書。何も考えずにクスクス笑えるものから、少し政治的なものや、通訳者という仕事を通して感じる言語の難しさ、とにかく色んなものの詰め合わせとして楽しめた。 -
こういうエッセイが読みたかったんだよ私は!
…という内容をブログに書いた。
http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-1252.html
米原万里さん没後10年も経ったのか。
今でも生きていてどこかでシモネッタを披露してくれているような気がする。
大好きすぎて、新しい文章をもう読めないのがツライけど、3ヶ月にいっぺんは、米原ワールドに戻りたくなって戻ってます。(笑)
このベストエッセイは、初心者向きかもしれない。
きっと中毒になっちゃうけどね。 -
同時通訳の仕事がとても大変な職業であることがわかり、米原さんのあくなき好奇心と、各界のリーダーから得た感性が混ざり合い、楽しいエッセイばかり。
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読んだことあるのも結構あったが、やっぱりおもしろかった。取り上げる視点がおもしろいし、文章はテンポ良く読みやすいし、言葉の使い方も上手だなあと改めて実感。
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没後10年で、最近また注目を集めている、通訳者にして名エッセイストのベスト集。
幾編かは既読のものもあるが、抜群のユーモアで、読者を楽しませてくれる選りすぐりばかり。
解説でも書かれているが、「通訳は生身の人間が相手。その分だけエッセイの素材がたくさん集まり、そもから品がよくて豪放磊落な自慢話が生まれる」からだろう。 -
ロシア語同時通訳者のエッセイ。
エッセイの名手と聞くが、昔読んだ時にはあまりよく分からずフーンという感じだった。
今回手に取ったら、めちゃくちゃ面白かった。
通訳や外国に関する豆知識や、外国をよく知る人ならではの視点。さらに、愛おしくて哀しい人間の姿。「遠いほど近くなる」の、初めて聞いたオペラの虜になったNさんのエピソードは、昔読んだ時にも印象に残っていた。
文章も凄い。リズムよく畳みかけたあとに、短い一文でスパッと方向性を変えてみせる、その切れ味。
・「一つ一つの動きにいちいち細かく厳しい型があり、それを身につけるのに何年もかかるような不自由な思いをして身につけた踊りほど、自己表現も自在だし、踊っている最中の解放感も大きく、したがって満足度も高い。型を身につける過程で、そのままだったら知らなかった仕草、使わなかった筋肉を使いこなすようになるために、より自由の利く範囲がいつのまにか拡大していることに気づく。/不自由な方が自由になれるのである。」(p68「自由という名の不自由」)
・「今でも肉料理や卵料理を前にすると、ほんの一瞬だが、ヒヨコたちや獣たちの姿が目前をよぎる。みな、それは悲しそうな目をしている。なのに、次の瞬間にはムシャムシャと美味しく食べている自分が、ときどき怖くなる。/もっと心優しく意志の強い人々はベジタリアンになるのだろう。ヒトラーもベジタリアンだった。」(p103「卵が先か、鶏が先か」)
・「ところが、最近、時と場合によっては、太陽よりも北風のやり方のほうが、ましなのではないか、と思えてきた。北風の意志に逆らうことで、旅人は己の意志を明確に自覚した。ところが、太陽の意志については、旅人はそれを、あたかも自分自身の意志と錯覚して外套と帽子を脱いでいるからだ。(p134「北風と太陽」)
・「だから、防衛費を増額するより、日本からの海外向け発信を拡充していくことの方が、日本の安全保障にとって威力があると思う。(中略)人が他国に愛着を抱く最大の理由は、その国の偉大な歴史でも経済力でもない。その国の人々の魅力に尽きるのだから。そして、人の魅力とは、結局、自分たちとさして変わらないということなのだから。(p172「反日感情解消法」) -
面白い。自身の経験と知識がぎゅっと詰まっている濃い本
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それぞれの本を読みたい。おもしろい。
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文学
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軽妙な語り口で、自身の仕事である同時通訳や、この仕事を通じて見えてくる国民性などをユーモアや下ネタを交えて語っている。
どのエッセイも楽しく読ませていただいたが、とくに印象に残ったのが、何とも美味しいロシアのお菓子「ハルヴァ」の話、そしてロシアへの観劇ツアーに参加してオペラに心底ほれ込んでしまったN氏の話だった。
米原さんの語りを聴いていると、全く違う文化圏の人々もそれぞれおかしみのようなものがあり、なんとなく意思疎通ができそうな気がしてくる。 -
2016年5月25日購入。
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米原ワールド、としかいいようがない。エッセイストの模範!
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感想はⅡの方で~w
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米原万里はすごいな。
ベストエッセイ集なので、読んだことがあるものありましたが、何度読んでも面白い。話題はいろいろあるけれど、世の中に対する視点が私には絶対になくて、感心する。
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