痴人の愛 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
3.62
  • (5)
  • (6)
  • (7)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 103
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044000783

作品紹介・あらすじ

「つまりナオミは天地の間に充満して、私を取り巻き、私を苦しめ、私の呻きを聞きながら、それを笑って眺めている悪霊のようなものでした」 独り者の会
社員、譲治は日本人離れした美少女ナオミに惚れ込み、立派な女に仕立てやりたいと同居を申し出る。我儘を許され性的に奔放な娘へ変貌するナオミに失望しながら、その魔性に溺れて人生を捧げる譲治の、狂おしい愛の記録。谷崎の耽美主義が発揮された代表作。解説・島田雅彦

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • なかなか衝撃な内容だった。真面目な人が一旦女性に溺れるとこんなことになってしまうのかなぁ〜

  • 『文豪ストレイドッグス』に登場する谷崎潤一郎の妹・ナオミの元ネタ(この『痴人の愛』に登場するナオミが、谷崎潤一郎の義妹をモデルにしていたことにちなんでいる)。400頁ちかい分量で綴られているのは、底知れぬ女の魔性と、それに理性を破壊され屈服する、マゾヒスティックな男の狂気である。女性賛美と形容するには、あまりにも淫靡で禍々しく歪んだ愛の世界だった。谷崎潤一郎という人は、正真正銘のド変態であるなぁ。

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    「つまりナオミは天地の間に充満して、私を取り巻き、私を苦しめ、私の呻きを聞きながら、それを笑って眺めている悪霊のようなものでした」独り者の会社員、譲治は日本人離れした美少女ナオミに惚れ込み、立派な女に仕立ててやりたいと同居を申し出る。我侭を許され性的に奔放な娘へ変貌するナオミに失望しつつも、その魔性に溺れて人生を捧げる譲治の狂おしい愛の記録。谷崎の耽美主義が発揮された代表作。

    【キーワード】
    文庫・名作・耽美・恋愛・文豪


    ++++1
    +2

  • 寧ろここまで無償の愛を捧げられる相手がいることに一抹の羨ましさを感じた。
    悪い女こそ幸せになれる、という一種の「諺」を不承不承ながら肯定せずにはいられない。

  • 途中で読むのを断念しそうになりました。誰とは言わないけれど、登場人物に怒りを覚える。ただ、どんなふうに終わるのかは気になったので、最後までページはめくりました。終わりは途中からなんとなく、想像してた感じでした。
    30代くらいの男性が読むといろいろ共感できる部分があるのかな?

  • 文豪・谷崎潤一郎作品初読み。

    『痴人の愛』

    文スト表紙ではないものが欲しかったけれどこれしか見つけられなかったので渋々。
    いや文ストはアニメで観てますけども。

    いやはやしかしまさかこんな話だったとは…笑。

    もうなんてゆーか、終始半笑いでほんと何やってんだこの人たちは…っていう。

    最後まで読んだら何か別の感情が生まれるのかとも思ったけどラストの4行を読んで
    「う、うん…あんたらがそれで良いなら良いんじゃないかな…」とは誰もが思ったことではないかしら。

    しかしこの作品、発表された当時は世間がざわついたと書いてあったけどそりゃそうでしょうね。

    文豪モノは定期的に読みたくなりますがこの作品はあまり古い作品を読んだ、という感覚になりませんでした。
    それくらいこの2人の関係というか状態というか色々があまりにも現代的。

    いや突っ込みどころは凄いですけども。

    当時は随分センセーショナルだったろうなぁと思います。

    谷崎潤一郎作品は耽美モノが多いとか。
    あらすじ読んだら『細雪』が気になりました。
    またの機会に。

  • すごい良かった!これ、すごく読みやすい改版と言うのか?谷崎作品をずっと読みたかったのだが、あの旧版は読みにくくて。新字、新かなづかいで読みやすかった。
    角川さんいい仕事してます。これはシリーズあるのか?他も改版で読みたい。

    内容はまぁ男はバカだなぁと。笑。

  • 読了。

  • 初めての谷崎潤一郎でした。なるほど、これが文豪かと思わせる筆運びで、本物は色褪せないの言葉通り、夢中になって読みました。

    どの時代に生きていても、時代は変わってきていると思うことがありますが、それ以上に、人間の感情は普遍的なのだなとつくづく思いました。誰かの特別になりたい。感謝されたい。振り回されたい。振り回したい。楽をしたい。他とは違うことがしたい。

    女性からみると、ナオミというひとがどうしてそうまで奔放にできるのかとか、果たして実はそこまで魅力的なんだろうかと首を傾げたくなるところもありましたが、男性と女性では女性の見方が違うのもまた、普遍的。

    譲治さんは果たして幸せだったのかわかりませんが、彼の言葉通り、彼はナオミなしでは「生きて」いくことはできないのでしょう。それを幸福と呼ぶかどうかは別として。

    譲治さんに「なんでも言う事を聞く」と約束させた終盤のナオミは、恐ろしかった。恋愛って、一歩間違えば犯罪なんだなと思ってしまいました。というよりも、譲治さんもナオミも、相手に対してDVを行っているような。犯罪の定義は、もしかしたら普遍的でないのかもしれません。世間の常識が少しずつ変化していくにともなって。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1886年東京生まれ。東京帝国大学国文科中退。1920年。第二次「新思潮」を創刊、「痴人の愛」「刺青」「麒麟」を発表。1960年に文化勲章受賞。1965年7月没。

「2018年 『あの極限の文学作品を美麗漫画で読む。―谷崎潤一郎『刺青』、夢野久作『溢死体』、太宰治『人間失格』』 で使われていた紹介文から引用しています。」

痴人の愛 (角川文庫)のその他の作品

痴人の愛の詳細を見る 痴人の愛 谷崎潤一郎
痴人の愛 (中公文庫) 文庫 痴人の愛 (中公文庫) 谷崎潤一郎
痴人の愛 Kindle版 痴人の愛 谷崎潤一郎

谷崎潤一郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

痴人の愛 (角川文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする