悪文 伝わる文章の作法 (角川ソフィア文庫)

著者 :
制作 : 岩淵 悦太郎 
  • KADOKAWA
3.50
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本棚登録 : 295
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044000813

作品紹介・あらすじ

不用意な語順、たった一文字の助詞のちがい、
身勝手な句読点の打ち方によって、
日本語は読み手に届かないばかりか、
誤解や行き違いをひきおこしてしまう。
すらりと頭に入らない悪文の、
わかりにくさの要因はどこにあるのか?
随筆、ニュース、論説、広告、翻訳文など、
伝わらない文章の具体例をあげて徹底解剖。
悪文の撃退法を50の鉄則で示し、添削法を明かす。
伝わる作文の作法が身につく
超ロングセラー、異色の文章読本!


【目次】

はじめに

■ 悪文のいろいろ
・わかりにくい文章
・誤解される表現
・堅すぎる文章
・混乱した文章

■ 構想と段落
・段落なしは困る
・改行しすぎは段落なしにひとしい
・構想の立たない文章
・構想のよくない文章

■ 文の切りつなぎ
・長すぎる文はくぎる
・判決文のまずさ
・ニュース放送のわかりやすさ
・すぎたるは及ばざるがごとし
・歯切れのよい文章

■ 文の途中での切り方
・中止法のいろいろ
・長い文は読みにくいか
・「そうして結合」をつないだ文
・連用形による中止法
・句読法
・接続助詞の「が」
・悪文としての中止法

■ 文の筋を通す
・首尾が整っていない
・省略がすぎる
・並べ方がまずい
・副詞のおさめが悪い
・助詞へのおさめが悪い

■ 修飾の仕方
・助詞のくりかえしと省きすぎ
・並列の一方を忘れた文
・修飾語のかかり方が乱れた文
・どこにかかるのか、わからない修飾語
・離れすぎた修飾語
・長すぎる修飾語
・はさみこみ

■ 言葉を選ぶ
・ひとり合点
・「ように」の使い方一つでも
・引っかかるつながり方
・無知か、慣用の無視か
・あまりにも感覚的
・イメージがちぐはぐ

■ 敬語の使い方
・皇室敬語の今と昔
・敬語の三種と、そのきまり
・敬語のつけすぎ
・敬語の誤用
・敬語の不足
・文体の不統一

■ 悪文をさけるための五十か条

文庫版あとがき

感想・レビュー・書評

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  • 「教養はチカラだ」フェアで気になった本
    -重要なメールの文章に自信が持てないときにー

    わかりやすく、しかも限られた文字数で、伝わる日本語を書くにはどうすればよいのか?そんな普遍的な悩みに答えるため、国語学者たちが本書を執筆したのは1960年のこと。以来半世紀、メール、ツイッター、LINEなど文章を書く機会に事欠かない現代にこそ必読。語順や助詞、句読点などのわずかな違いで文章をぐっと読みやすくする秘訣を、実例とともに明かすロングセラー。


    ■悪文をさけるための五十か条■

    【文章の組み立てに関するもの】
    1 読み手に何を訴えようとするか、その要点をはっきりさせる。
    2 読み手のことを考えて構想を立て、その構想によって各分節ごとに段落を設ける。
    3 文章の展開は、なるべく素直で、自然な順序にする。
    4 長い文章では、結論を予告する。
    5 長い文章では、小見出しを活用する。
    6 文と文との接続には、接続詞や指示詞をうまく使う。
    7 接続助詞の「が」は、安易な使い方にならぬよう注意する。
    【文の組み立てに関するもの】
    8 長すぎる文は、適切にくぎる。
    9 一つの文の中に、二つ以上の違った事項を盛りこまないように注意する。
    10 文脈のくいちがいを起こさないように注意する。
    11 複雑な内容を表す場合、中止法をあまり長く連ねると読みにくくなる。
    12 いろいろな意味にとれる中止法は使わない。
    13 いったん中止したものがどこへつながるかをはっきりさせる。これには句読点のつけ方を工夫する必要がある。
    14 主語と述語との照応関係をはっきりさせる。 特に、述語をぬかさないようにする。
    15 主語と述語との間は、なるべく近くする。
    16 文の途中で主語をかえるときは、その主語を省略してはならない。
    17 並列の場合は、何と何とが並列するかをはっきりさせる。
    18 同じ形で同じ意味の助詞を、二つ以上一つの文中に使わない。
    19 必要な助詞を落とさない。
    20 副詞の呼応を明確にする。
    21 修飾語と修飾される語とは、なるべく近くにおく。
    22 修飾語のかかっていく先をはっきりさせる。
    23 打消の語によって打ち消されるものが何であるか、まぎれないように注意する。
    24 長すぎる修飾語をつけない。
    25 修飾語が長くなるときは、別の文にする。
    26 受身形をなるべく少なくする。
    【語の選び方に関するもの】
    27 意味の重複した表現や、あいまいな用語を整理する。
    28 持って回った言い方をさける。
    29 相手に誤解されるような不正確な語は使わない。
    30 ひとりよがりの新造語や言い回しをさける。
    31 文章全体のバランスをくずすような、ちぐはぐな用語をさける。
    32 読み手の立場を考えた用語法をとる。特に、読み手に指図する表現の場合は注意する。
    33 事実とぴったり合った表現をする。
    34 比喩の使い方が適切であるかどうかを、考え直してみる。
    35 慣用のある用語法に注意する。
    36 翻訳調をさける。
    37 堅すぎる漢語・文語・専門用語は、やさしい表現に言いかえる。
    38 外来語・外国語を乱用しない。
    39 口ことばの場合は、耳で聞いただけですぐわかるようなことばを使う。 特に同音異義語には注意する。
    40 耳なれない略語は、使わない。
    【敬語の使い方に関するもの】
    41 できるだけ平明・簡素な敬語を使う。
    42 候文体などに使われた、敬意をもつ特別の漢語を乱用しない。
    43「お」をむやみにつけない。
    44 同じ文章の中で、「お」をあまり続けて使わないよう注意する。
    45「お…する」などの謙譲語を、誤って尊敬語として使わない。
    46 尊敬語を二重に使わない。
    47 必要な敬語は落とさない。
    48 同じ文章の中の敬語形が不統一にならないよう、注意する。
    49「です・ます」調と「だ」調とは、原則として混用しない。
    50 特別の効果をねらう場合には、「です・ます」調の中に「だ」調をまじえてもいい。

  • 巻末索引と本文の内容がリとても古い本で今読む価値はないと思う
    わかりやすい文章を書くために悪文を反面教師として取り上げた本。
    今から60年前に出版した本なので題材の悪文がとても古い。その悪文にツッコミを入れているけど元となる悪文これほど古いと参考にならないことが多々ある。
    その60年の間にもっとわかりやすい本(たとえば日本語の作文技術)が出ているし、日本語自体も変わっている。今この本をわざわざ読むことはない。

    悪文を読むのが苦痛
    本書最大の問題はここ。教材の悪文の紹介が長すぎて、それを読むのが苦痛。なかには紹介にたいして1,2行コメントがあるだけの場合もあってせっかく読んだかいがないとがっかりした。

    巻末索引と本文の内容がリンクしていないので使いにくい
    巻末に「悪文を避けるための50か条」として、本文からルール・気をつけることを見出しにして抜き出している。この部分は本文をかきあげた後に作られたようで、参照ページにとんでも50か条がどの部分を指しているのか分からないこともある。
    逆に50か条から本文を作り上げていれば格段にわかりやすい本になったと思う。ンクしていないので使いにくい

  • 文構成の本質的な点に立ち返って悪文とされるポイントを指摘しており、ナルホドと納得する。ただ、時代も変わって今では自然に読みこなせる文章も悪文の例に上がっていたりもして、そこまで神経質にならなくても、と思ってしまうことも多かった。

  • 久々に読みかけの文庫本を手に取る。
    本書は1960年初版で現在も版を重ねるロングセラー。
    とにかく悪文見本が盛りだくさんであり、その文の何が悪いのかが詳細にコメントされる内容。
    「あ~あるある」的な悪文見本も少なくなく面白い。
    自分が分かって書いていても、実は字面はそれ以外の意味にも受け取れる内容等。

    悪文の引用元も本来文章作成のプロであるはずの雑誌や新聞記事等から多いのも興味深い。

    ≪目次≫
    悪文いろいろ/構想と段落
    文の切りつなぎ/文の途中での切り方
    文の筋を通す/修飾の仕方
    言葉を選ぶ/敬語の使い方
    悪文をさけるための五十か条

  • 非常に参考になる本です。日頃雑な文章に接する事が多くストレスだったのですが、そうした日常で遭遇する悪文に対しても、何故「雑、悪文と感じるのか」についてきちんと考える術を教えてくれる本でした。
    とくに最後の、敬体と常体の使い分けは以前から明確な自分の基準を持てずにいたので、非常に参考になりました。

  • 40年程前に書かれたものなので、現代では定着している表現も誤用と指摘されているものがあるが、全体的には、自分の書く文を見直すには良い読み物。

  • 悪文を書かないための指南書。

    文の書き方に関して細かく書いている本は読んだことが無かったので、非常に勉強になりました。例文が非常に多く、どのように規則を適応すれば良いかが分かりやすかったです。

  • 最後に「悪文をさけるための五十か成」あり

  • 本屋でイチオシされていたため購入した。悪文を次々挙げるならば、それに対する著者なりの改善案を提案すべきだとおもう。

  • 例として挙げられている悪文を読むのが、そもそもつらかった。
    文を切ることがそのまま続けることを意味するような接続の仕方をするのがよいという部分には、共感できた。

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著者プロフィール

1905年、福島県生まれ。国語学者。30年、東京帝国大学文学部卒業。同大学助手を経て、大阪高等学校、第一高等学校、東京女子高等師範学校で教授を歴任したのち、国立国語研究所所長。国語学会代表理事、国語審議会委員として、当用漢字表の改革に貢献した。『現代の言葉 正しい言葉づかいと文章』(講談社)、『現代日本語 ことばの正しさとは何か』(筑摩書房)、『国語の心』(毎日新聞社)、「日本語 語源の楽しみ」シリーズ(グラフ社)など多数の著書があるほか、『岩波国語辞典』(岩波書店)の共編著者をつとめた。78年、没。

「2016年 『悪文 伝わる文章の作法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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