新版 古事記 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)

  • 角川学芸出版 (2009年9月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (608ページ) / ISBN・EAN: 9784044001049

作品紹介・あらすじ

8世紀の初め、古代国家形成途上にあった大和朝廷が編纂した、天地創成から推古天皇に至るまでの、神々につながる天皇家の系譜と王権の由来書。人間的で叙情豊かな多くの歌謡と伝承は、口誦時代の古代の風俗を色濃く伝えている。より原本に近づけるために厳密な史料研究の成果を盛り込み、歴史・民俗・文学などの諸方面からの要求に応える、文庫として望みうる最高の内容をほこる。便利な歌謡各句索引・主要語句索引付き。

感想・レビュー・書評

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  • ドナルド・キーンが『日本文学史』の中で、「『古事記』では、発音が特別に重要な言葉(たとえば神の名のように、発音を誤れば神罰をうけかねない語)については、かさばるのを我慢して漢字を表音文字に用いている」と書いている。

    音が文字に移りゆく中で、声の正統性が感じられるこのくだりが、なんだか好きです。

    西欧の人にとっての神話ってどんな意味合いがあるんだろう、とか。
    日本が受容してきた『古事記』についても調べないといけないよな、とか。

    この『古事記』には思った以上に背景があって、なかなかサラリとコメントしづらい。
    でも、だからこそ研究され続けていること、そこに過去の姿勢を省みる姿勢があることが、ありがたいように思う。

    個人的には、出雲大社が大好きなので、やっぱり大国主尊ターンは外せない(笑)
    因幡の白兎って「素兎」なんですね。
    そら、毛皮丸剥がれしてるんだから、そうか。

    この兎が騙した「わに」なるは、ワニなのかサメなのか?サメ説が有力そうだけど。
    ワニ渡りだったらイメージ的には『エルマーのぼうけん』を彷彿とさせて、いいんだけどなあ。

    潮風に吹かれて激痛を味わっている兎。
    他にも苦痛シーンが様々ある中で、なんかここだけ「助けてあげて」と思ってしまう。

  • 人は間違うから優しくなれる。失うから強くなれる。苦しむからわかりあえる。何度でも一歩一歩進んでいけばいい。



    本書「新版古事記」は書き下し文、現代語訳、白文の三種類の古事記を楽しめる。

    書き下し文だけだと誤読する事もあるが、古事記学会元代表である中村氏による訳注は平易で、本文中の意味合いをほぼ正確に把握することができる。


    書店でざっと見た古事記の中では本書は最もわかりやすかった。


    日本で生まれ育ち日本の文化に強い影響を受けた人は読んだほうがいい。

    この国の根幹は今も変わらない。
    古事記は日本人の確かな生き方の指針となる。

  • 日本最古の書物「古事記」。
    元明天皇(女帝)の御代に、天地創世から推古天皇の時代までを稗田阿礼中心でまとめた歴史書。

    イザナギノミコトとイザナミノミコトによる日本列島創世。ヤマトタケルが聖剣で野原を焼き払ったことに由来する焼津の地。時限的減税により民の生活を向上させた仁徳天皇。叔父の雄略天皇に実父を殺害された意祁命(おけのみこと、後の仁賢天皇)の御陵破壊などが印象的なエピソードでした。一方で、推古天皇のあっさりとした記述はいささか不思議で、当時の歴史を深掘りするきっかけになりそうです。

  • 古事記の原文、訓読文、現代語訳の3つが収録されている。
    「原文は白文だから読みづらい」「訓読文だけでは原文のニュアンスが正確に理解できない」「現代語訳がないとそもそも意味が解らない」…。そんな問題点をカバーしてくれるありがたい一冊。
    「古文は苦手」という方は、現代語訳だけ読んでもおもしろいだろう。

  • 日本のことをよく知らない欧米女性に神道の中心は太陽の女神なんですよという話をすると驚かれることがある。

    日本のことをよく知らない欧米人に古代ギリシャ社会は洗練された哲学者を数多く輩出したにもかからず、その宗教は、キリスト教でもなければ、ユダヤ教でもなければ、イスラム教でもなく、アニミズムでしたよねという話をすると驚かれることがある。

    日本のことをよく知らない欧米人に一般的に神社の中には、偶像はなく、代わりに一つの円形の鏡が置かれているんですよという話をすると驚かれることがある。その鏡のメッセージは「汝自身を知れ」ということかと聞かれることもある。

    日本のことをよく知らない欧米人に多くの日本人は、クリスマスを祝い、1週間後に仏教寺院を訪れて一年の終わりを祝い、まさにその翌日に神社を訪れて新年を祝うんですよという話をすると驚かれることがある。


    【現代日本人の平均的宗教観】(仮説)

    A religion should be something that helps people to face and overcome difficulties and enhance happiness but should not be a source of conflicts among people.


    【神道(+日本史+仏教+その他)が自分に及ぼしている主な作用】(仮説)

    Shintoism makes me feel that I have debts to ancestors. That feeling becomes or provides some sort of motivation to do something good for the society or for future generations.

  • 書き下し、訳、原文が書かれていて便利。
    これを基本にして勉強してます。
    勉強するなら、やっぱり原文はほしい。本当は原文のコピーがほしいけど、あってもどうせ解らないから漢字の羅列で十分です。この本がベストです。
    ところどころ振り仮名振ってくれてるのも嬉しいです。

    文字が小さすぎないので、読みやすくて助かります。

  • 主要なエピソードはだいたい知っていて、古事記がいかに日本の文化に根付いているかがわかる。

    しかし、こうして本文(といっても変体漢文の書き下し文だけど)を読むと、エピソード以上に系譜がとても重要なのがよくわかる。
    系譜は、天皇の正統性を示すだけでなく、氏族の出自を示すものでもあって氏族の格やなんかにも関わる。だから、執筆時には相当な注意が払われたんだろうし、各氏族から要望要求を捌く必要もあっただろう。
    読んで面白い部分ではないけれど、書き手の苦労が偲ばれるところは面白い。

  • 日本最古の歴史書である古事記の全訳版です。
    豊富な注釈とともに、原文(漢文)、書き下し文、現代語訳が掲載されていて、小学館の日本古典文学全集とよく似ていますが、こちらは文庫で持ち歩きやすく、また読みやすい作りになっているため、おすすめです

  • 古事記を一通り読みたくて手にした。現代語訳と解説のみ読んだ。現代語訳とはいえ難しかったが、知っている話の全容の把握と再認識ができた。今度はより詳細な解説本を読みたい。

  • 古事記の原文、書き下し文、さらに現代語訳も付いている優れ物。

    大学生の頃、岩波文庫で読もうとしたが、挫折した記憶がある。今回こちらの本では現代語訳があるので、一応完読に至った。

    聖書にも系図の話しが長々と載っているが、古事記もそうである。奇妙な名前の羅列としか思えないところはサッと飛ばし、興味ある部分だけ読むだけでも十分ではないかと思う。

    イザナギの黄泉下りの話や、天の岩屋、国譲りの話など、日本神話の有名なポイントは知っておいて損は無いだろう。

    それにしても、古代の頃から渡来人がよく来ていたり、東国の方まで遠征をしたりと、盛んな交流が行われていたのだと改めて思った。

  • 訓読文、現代語文、本文からなる。訓読文と現代語を見比べると勉強になる。

  • 原文,書き下し文,現代語訳の3通りが掲載されているが,現代語訳のみを読む.
    あまり知識が無いまま読んだのだが,異様な内容で驚いた.特に上中下巻のうち(ちなみに本書は全てがまとめて一冊になっています)上巻は神武天皇以前の「神々」の時代を書いているのだが,ほぼ血統についてしか書かれていない.すなわち,子どもが誰で,それが○○氏に繋がる,などである.中巻以降では,神武以降の歴代天皇にそれぞれ1章ずつ充てられているのだが,「皇后は誰々の娘の○○,子は○○,○○,御陵は○○にある」とだけ数行でまとめられている天皇も多い.そこに時々思い出したようにエピソードが無理矢理挟まれている,との感が強い.あとがきによると「勝手な血統を名乗る氏が多いので,きちんと整理をすることを目的とした」とのことで,そういう目的で書かれたのであれば納得.一方,挟まれるエピソードには非常に怪しげなも多く,却って「不当な代替わりを無理矢理正当化するために証拠を捏造しているのでは?」と思えてしまう.

  • 時間があれば

  • 新書文庫

  • 齋藤孝著『大人のための書く全技術』40冊―12

    江戸時代に本居宣長が解読してくれなければ読めなかったんだ、という事実の重さを体感できる(本文、訓読文、現代語訳が一冊の中で並んでいる)。

  • 2016.07―読了
    必要に迫られてのこととはいえ、
    訓読古文と現代語訳を行きつ戻りつ読み了せるのは骨の折れることで、とりわけ神代の上つ巻には手間取った。

  • 本文、読み下し文、現代語訳が載っており、一冊でよくわかる。

  • 訓読文と現代語訳だけでなく、本文(万葉仮名)まで載っているのはすごくよかった。倭建命の読み方など、知らなかった説が出ていて楽しめた。すばらしい文庫本だと思う。

  • 現代語訳がとても分かりやすかった。

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著者プロフィール

1929年山梨県生まれ。國學院大學大学院博士課程修了。上代文学専攻。文学博士。國學院大學名誉教授。もと、古事記学会代表理事。著書に講談社学術文庫『新・古事記物語』、おうふう『古事記の本性』、編著に角川書店『校本日本書紀』、角川ソフィア文庫『新版古事記』他、古事記・風土記関係著書多数。

「2015年 『風土記 下 現代語訳付き』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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