一葉舟 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044001261

作品紹介・あらすじ

「人が現実に住んでいるのは情緒としての自然、情緒としての時の中である」西欧的な物質主義ではない、日本的情緒の大事さを説き続けた岡潔。その思想の根底にはつねに仏教の叡智があった。釈尊の再来と仰いだ山崎弁栄の言葉を辿り、芭蕉の句に日本古来の情を見、時に脳の働きにも注目しながら、情緒の多様な在り方を探る。数学研究での実体験や教育についての対話、仏洋行記も交え仏教への思索を深めた書。解説・若松英輔

感想・レビュー・書評

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  • 岡潔 「 一葉舟 」 著者の宗教観を論じた本。

    「その人は その人の心である」
    *大脳前頭葉という口から 心の糧を取り入れる
    *大脳前頭葉で エキス化して 心の中に貯える
    *心の糧が 心になっていく→その人の過去が増えていく

    エキス化とは
    *知は存在化(印象化)される=浮いたものはとれる
    *情は本質化される=例えば 顔からおしろいがとれる
    *感覚は浄化される=自他弁別本能がなくなる
    *意志は霊化される=盲目的な部分がなくなる


    無差別智とは
    *人の知情意、感覚に働く力〜この力が働いていることを その人自身 意識しない
    *無差別智は 真我に働く→小我は それを妨げる
    *無差別智の道は 捨〜考え抜いて最後は捨てることが目的

    社会問題の根底に 情緒の未発達がある〜日本は元々 情の国
    *情=アガペー(無償の愛)、大いなる慈悲
    *情緒=時のエキス→過去や永遠の世界に私たちを導く→人とは その人の過去のエキスの総和

    小我と真我
    *自分を小我と真我に分ける
    *仏教は 小我を離れて 真我に帰れ と教えている

    「すぐに役立つ仏道とは自覚である」

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著者プロフィール

1901年大阪生まれ。京都帝国大学卒業。フランス留学を経て、帰国後、広島文理科大学、北大、奈良女子大で教鞭をとる。後年、多変数解析函数論の分野における超難題「三大問題」を解決し、数学者としてその名を世界に轟かせた。1960年に文化勲章を、1963年に『春宵十話』で毎日出版文化賞を受賞。1978年没。多くの名随筆を残した。

「2016年 『一葉舟』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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