ことばの歳時記 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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レビュー : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044002176

作品紹介・あらすじ

季節のことばとは、私たちの住むこの風土を認識することば。たとえば「春一番」「青葉潮」「やませ」――季節感だけではなく、喜怒哀楽に満ちた生活の知恵をも感じさせる。古来より世々の歌よみたちが思想や想像力をこめて育んできたそれらの「季の詞(ことば)」を、歳時記編纂の第一人者が名句や名歌とともに鑑賞。生活習慣や気候が変化する現代においてなお、感じることのできる懐かしさや美しさが隅々まで息づいている。
解説・宇多喜代子

(目次)
【春】
春 その一/春 その二/立春/春めく/水温む/春一番/フェーン/東風/霞/末黒の薄/若草/
たんぽぽ/黄色い花/夜の梅/椿/桜鯛/魚鳥の季節/春暁・春昼/日永/麗か・長閑/春の蝶/
蛙のめかり時/囀/雨の名風の名/花曇/花 その一/花 その二/花 その三/春の暮/三月尽
【夏】
新緑/深山霧島/山時鳥 その一/山時鳥 その二/青葉潮/筍流し/卯の花腐し/雨の文学/
薫風/あいの風/やませ/南風/雲の峯/風知草/落し文/麦秋/萬緑/底幽霊/泳ぎ/
河童/鵜飼/涼し/花火/真夏日/赤富士/夜の秋
【秋】
踊/月/雁/秋がわき/野分/青北風/虫/虫のいろいろ/ごりと鰍/鶉/鵙の草ぐき/うらなり/
蔓たぐり/物のあはれ/身に入む/馬・鹿 その他/鹿・猪/猿の親子/高西風/紅葉/秋の暮
【冬(附・新年)】
時雨/狸と貉/虎落笛/冬籠/息白し/雪/味の讃歌/討入りの日/去年今年/初春/雑煮/
富士への讃歌/探梅/厄払い
 歳時記について 山本健吉
 解説「ことばの歳時記」のこと 宇多喜代子

感想・レビュー・書評

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  • 歳時記の季語を、歳時記の編纂者が随筆風に解説しつつ関連する俳句を紹介していく内容だが、あまりに高踏的なので途中からなかなかノリについて行けず読み進むまでに時間がかかった。上皇が音読しているというから、それもそのはず。
    一旦慣れれば面白く、著者の興味が国語だけでなく、風土の方にもあり、民俗学に近い記載が多いことがわかる。雅語よりも市井の人々の暮らしの中で使われた言葉や、漁師の風の呼び方の方に肩入れしている。2020年の梅雨は長く、8月になった途端に真夏になったけど、こういう自然の上で生活しているんだなと妙に実感を持てた。
    「末黒の薄」、「蛙のめかり時」、「卯の花腐し」など、由来の怪しい言葉があったりするのを知るのも楽しい。
    季語の感覚がなければ分からない日本の小説も多数あったんだろうと思う。も少し勉強したい。

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著者プロフィール

1907年~1988年。明治40年、長崎県生まれ。
父は明治期の評論家・小説家である石橋忍月。折口信夫に師事し、民俗学の方法を学ぶ。昭和9年創刊の「俳句研究」編集長として中村草田男ら人間探求派を世に送り出す。昭和24年より評論家として、文芸評論のほか、俳句の評論や鑑賞を執筆。
昭和58年、文化勲章受章。昭和63年、5月7日没。

「2018年 『奥の細道 現代語訳・鑑賞(軽装版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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