- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044002312
作品紹介・あらすじ
「気遣い」と「心遣い」はどう違う? --美しい表現と伝え方で、日本語力がアップする実践的日本語講義!
古来、他者との関係性や自然を大切にしてきた日本人。その豊かな文化を映しこんだ美しい言語である日本語を、言語学の第一人者が多くの事例とともに解説。日本人らしい表現や心を動かす日本語、間違いやすい言葉、「が」と「は」は何が違うのか、相手にわかりやすく説明するための6つのコツなどを、具体的なアドバイスを交えつつ紹介。人を引きつける、美しい表現と伝え方で日本語力が一段とアップする、実践的日本語講義。
【もくじ】
第1章 「常識度」模擬試験
1 敬語のカン違い
2 理屈に合わない表現
3 あいまいな言葉の使い方
4 日本人らしい表現
第2章 周りを引きつける人の日本語力
1 じょうずに話すということ
2 おもしろくて役に立つ文法の話
第3章 「話せばわかる」日本人の本音
日本人の「はい」と「いいえ」
「おはようございます」は業界用語?
眼目は最後の最後に
卑下と自慢は紙一重
いずれ相談いたしまして
「弁解するようだが」と言う人
第4章 日本人の心を動かす言葉
1 やっぱりこだわってしまう一言
2 よくも悪くも日本人
第5章 言葉の背景を学ぶ
1 変わるものと変わらないもの
2 方言は短い文学である
感想・レビュー・書評
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言語学の第一人者である金田一春彦さんによる、日本語の美しい表現と伝え方を書かれたものです。
第1章 「常識度」模擬試験
1.敬語のカン違い
2.理屈に合わない表現
3.あいまいな言葉の使い方
4.日本人らしい表現
第2章 周りを引きつける人の日本語力
1.じょうずに話すこと
2.おもしろくて役に立つ文法の話
第3章 「話せばわかる」日本人の本音
第4章 日本人の心を動かす言葉
1.やはりこだわってしまう一言
2.よくも悪くも日本人
第5章 言葉の背景を学ぶ
1.変わるものと変わらないもの
2.方言は短い文学である
金田一春彦さんの本を読むのは初めてです。
【読後】
この本をどのように表現したものかと考えた時に、あまりに多くのことが書かれていて。音読しながら、ああそうだ、こんなこともあった、この言葉はこういう意味かと考えながら読んでいました。それを全部書くわけにもいかず、大見出しのみを列挙しました。これを見ても分かる通り、この本は、金田一春彦さんによる日本語力の講義のような感があります。
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【音読】
2022年12月8日から12日まで、音読で金田一春彦さんの「美しい日本語」を大活字本で読みました。この大活字本の底本は、2016年12月に角川ソフィア文庫から発行された「美しい日本語」です。本の登録は、角川ソフィア文庫で行います。
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美しい日本語
2022.05埼玉福祉会発行。字の大きさは…大活字。
2022.12.08~12音読で読了。★★★★☆
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「参考」
※参考は、私のメモ書きです。本の感想ではありません。
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「著者紹介」
金田一春彦(きんだいち はるひこ、1913年(大正2年)4月3日 - 2004年(平成16年)5月19日 91歳)は、日本の言語学者、国語学者、邦楽研究家。国語辞典などの編纂、日本語の方言におけるアクセント研究で知られる。文学博士。栄典は勲三等旭日中綬章、紫綬褒章、瑞宝重光章。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本語の奥の深さを実感できる内容でした。日本語は、植物と魚に関する表現が多い。焼くことについて少ない、方言が定着することもあるなど興味深いお話満載で楽しく読めました。歴史的側面と地域文化的側面から日本語を考えるのもいいですね。
日本語のこれからに向けた提言は納得の内容でした。 -
普段何気なく使っている日本語の由来、敬語についての正しい使い方。
また、日本語特有の謙虚さ、奥ゆかしさ等と、外国語との違いについての考察など。
著者が言語学者なだけあって、とても読みやすい丁寧な文章です。 -
日常何気なく言っている言葉に問題提起している。多くの事柄でなるほどと思った。「常識度」模擬試験で敬語を取り上げているが、相手との関係性で敬語の丁寧さが変わると思うので、正解はないのではと思った。外国語との比較、古文や昔の文芸作品を例にし、幅広い知識を挙げている。年齢、他人の事を聞きたがるなど、言葉から日本人の特性に触れている。素朴という言葉がほめている言葉とは知らなかった。知らない言葉がたくさんでてくる。
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国語のような話すためや書くための勉強ではなく、もう少し広い視野で見た日本語の魅力・面白さ・短所などが書かれていて面白かった。
知らず知らずのうちに自分が間違った日本語を使っていた事に気づかされることもあり、勉強にもなった。
最後の章は割と読み飛ばしてしまった。 -
国語学で著名な金田一春彦が日本語の特性を解説した一冊。言語とはそのことばを使う人びとの特性をそのまま受け継いでいるということがわかる。日本人が直接的な物言いを好まない、自己主張をあまりしないという性格はそのまま言語表現の特徴となっている。
また言語はその使用者たちの文化の特徴を示す。たとえば日本語のさかな偏の漢字の多さ、また植物の種類の多さからその名前の多さは世界一とか。
ことばが時代や土地によって変化してもそこにはそれを使う人たちの性格、生活、文化を反映している。
言語とは流動的であり使う人びとや時を経ることによってどんどん変化していく。しかし日本語の本来持つ美しさ、繊細なことばの表現等はできることならいつまでも残っていって欲しい。