聖書物語 (角川ソフィア文庫)

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  • KADOKAWA (2017年8月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784044002893

作品紹介・あらすじ

優れた文学でもある聖書。
そこには、超絶的な神だけでなく王も奴隷も、
聖人も罪人も、あらゆる人間の生き様が刻みこまれている。

天地と悪の初源を明かす創世記から、
イスラエルの民の歴史、救い主イエスの生涯、
そして世界の終末を告げる黙示録まで。
そのすべてを、人間が息づく百の物語として芥川賞作家が紡ぎ出す。

数々の名場面、悠久のドラマがよみがえり、
豊富な図版とともに新旧約聖書を読み通すことができる決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 聖書もこれまたあらゆる芸術とは切り離せないものなので、その内容をこまかくしりたいとおもったのだけれど、臆病なものぐさが聖書を読むことを面倒くさがったので、この本をてにとりました。木崎さと子さんの作品は読んだことがなかったのだけれど、この「聖書物語」は木崎さんのやわらかな文体と豊かな知識や見解によってこころとあたまにたっぷりと滋養がゆきわたりました。そして聖書というものを俯瞰して総括的に説明してくださっているのでとてもわかりやすいのと、それを揺蕩う詩のように語り、たわやかに束ねて揺籃にそっとのせてくれたような、そんなやさしくてたのしくて満ち足りた時間だった。「ねえ、おかしいでしょう、でも素敵じゃない?」ってときどき笑いかけてくれるから。

    旧約聖書の内容をおっていると(とくに旧約)、彼らがこんなにも争いによって栄えてき、多民族の神との調和も禁忌とされていたので、それが正義となってしまっても仕方がないのかもしれない、なんておもってしまった。「ゆるす」というような人間の受容の精神は、新約聖書、イエスの誕生まではないにひとしいもの。これらの教え(ユダヤ教もキリスト教も)を人生の一部として生きているひとたちのおもいをもっと解りたい、とおもった。聖書やキリストなどというものにたいしてなんとなく霧のようにじっとりと纏っていたよくない(すみません)イメージのようなものは、はらわれたようにもおもう。苦しみの歴史において、迷い嘆くものたちの救いと希望になったことは間違いないのだから。そしてなにより、美しい詩や物語でみち、絶望と希望をくりかえし手にするにんげんの悲喜交交、そんな人生のものがたりの原書であったから。

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著者プロフィール

1939年、旧満洲・新京市生まれ。少女時代を北陸で、20代と30代をフランスで過ごし、帰国後、執筆を開始。「裸足」で文學界新人賞、「青桐」で芥川賞、『沈める寺』(新潮社)で芸術選奨文部大臣新人賞を受賞したほか、小説作品多数。キリスト教や聖書をめぐる著作に、『夢の記憶 ある神父への手紙』(岩波書店)、『小説 聖書の女性たち』(日本キリスト教団出版局)、『キリシタンの祈り』『路上からの復活』(女子パウロ会)などがある。

「2017年 『聖書物語 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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