宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃

著者 :
  • KADOKAWA
3.75
  • (31)
  • (52)
  • (40)
  • (6)
  • (4)
本棚登録 : 716
レビュー : 61
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044004170

作品紹介・あらすじ

人類に残された超難問、ABC予想の解決をも含むとするIUT(宇宙際タイヒミュラー)理論。
京都大学の望月新一教授によって構築された論文は、「未来から来た論文」と称されるなど、数学界のみならず、世界に衝撃をもたらした。

この論文は、世界で理解できるのは多く見積もっても数人、といわれるほどの難解さであり、
論文の発表から6年以上たった現在もなおアクセプトに至っていないが、望月教授と、議論と親交を重ねてきた著者は、
IUT理論は数学者ではない一般の人たちにもわかってもらえるような自然な考え方に根ざしていると考える。

本書では、理論のエッセンスを一般の読者に向けてわかりやすく紹介。その斬新さと独創性を体感できる。
理論の提唱者である望月新一教授の特別寄稿も収録!

(目次)
第1章 IUTショック
第2章 数学者の仕事
第3章 宇宙際幾何学者
第4章 たし算とかけ算
第5章 パズルのピース
第6章 対称性通信
第7章 「行為」の計算
第8章 伝達・復元・ひずみ

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一気読み。
    まごうことなき数学啓蒙書。数学的知識はなにも前提されていない。もっと知りたいという欲求が出てきた。数学ってすごい、と改めて感じた一書でした。

    わたしは加藤先生、望月先生と同世代だが、ガロア理論のように何千ページかかっても良いので、IUT理論を死ぬまでに理解したい。

  • 縦書きの啓蒙書なのでスイスイと読めた。いろいろとインスパイアされる良書。
    忘れないように覚書。
    1) inter-universeという意味は2つの世界、従来の数学世界と今一つ加算と乗算の関係性(正則)が崩れる世界を構築する。
    2) 2つの世界は並行宇宙的なものより「入れ子」的になっている。
    3) 入れ子にはなっているが2つの世界で共有できるものは非常に限られており、両者をつなぐ「通信」がある
    4) 通信はある種の豊かな対称性で成立する 別世界の方は可換ではない「遠アーベル群」からなる世界
    5) 2つの世界の間にはある種の「歪み」が存在するが、IUTの一つの特徴はこの歪みを定量化する式 ThetaーLinkがあることで2つの世界を数量的に関係づけることに成功している
    6) この2つの世界の関係性によって deg(Θ) ≒ deg(q) のような式を構成し、その結果としてABC予想を解決している
    7) IUT理論はABC予想を解決することが発端で構築されたが、その世界は従来数学に対する革命であり、もはやABC予想を解決したことよりも数学的な革命をもたらしたことの意義の方が大きい

  • 足し算と掛け算を切り離し、証明した。
    図で表してくれるともっと分かりやすかったのではないか。

    ABC予想の証明やこの新しい理論によって、どんな実社会への応用が可能になるのか、興味深い。

  • なんとなく分かった気になる本。

  • IUT理論がいかに画期的なのかということは延々と主張されるけれど、さて、IUT理論とはいかなる理論なのかということは詳しくは説明されない。しかし、詳しく説明されても到底理解できないような気もする。これくらいが、読み物として楽しめてちょうどいいのではないだろうか。

  • ほんの少しだけど、IUT理論が理解できて嬉しい。

  • IUT理論を全く知らなかったが、本書を読んで外枠だけでも理解できた。全く新しい概念だったが、各章とてもわかりやすく、拒絶反応なしに読めた。
    著者の、一般の人にも伝えたい想いが伝わった。

  • このように最先端の理論をど素人にも判るように解説してくれる本があるのはありがたい。

  • 系・院推薦図書 2系(電気・電子工学系)
    【配架場所】 図・2F開架図書 
    【請求記号】 412||KA
    【OPACへのリンク】
    https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/volume/448839

  • IUT理論そのものや、それにより証明したとされるABC予想より、数学会はどのようなコミュニティなのか、また望月教授がIUT理論の着想に行き着いた経緯は何か、に焦点が当てられていた。
    そのため数学の知識が乏しい私でも、読み物として興味深く読み進められた。
    多少捻くれた見方をすれば、宇宙から来た論文だの変人だのと面白おかしく取り上げられていたIUT理論や教授の人となり、言動に対する、ある種の反論が主だっていたようにも感じた。
    私はこの理論のことを到底理解できないが、その成り立ちは決して妄想や突飛な発想によるものではなく、必要なものを慎重に積み重ねた結果のパラダイムシフトに至ったものだと腹落ちしたので、その理解が正しいかどうかはともかく、読んだ甲斐があったと思うものだ。

全61件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1968年、宮城県生まれ。東京工業大学理学院数学系教授。京都大学理学部を卒業し、京都大学大学院理学研究科数学・数理解析専攻博士後期課程修了。京都大学大学院准教授、熊本大学教授などを経て、2015年より現職。その間、ドイツのマックス・プランク研究所研究員、フランスのレンヌ大学やパリ第6大学の客員教授なども歴任。『宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃』『ガロア 天才数学者の生涯』(ともにKADOKAWA)など著書多数。

「2020年 『イラスト&図解 知識ゼロでも楽しく読める! 数学のしくみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

加藤文元の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
エドワード・フレ...
ジェイムズ・P・...
劉 慈欣
有効な右矢印 無効な右矢印

宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃を本棚に登録しているひと

ツイートする
×