宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044004170

感想・レビュー・書評

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    宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃 (角川学芸出版単行本)
    by 加藤 文元


    望月教授が博士論文を書いて大学院を卒業したのは1992年のことで、このとき彼はまだ 23 歳でした。博士号を取得してすぐに、京都大学数理解析研究所に助手として採用されました。その後、1996年に 27 歳の若さで助教授に昇任し、2002年に 32 歳という驚異的な若さで教授になられて、現在にいたってい

    数学の世界で、大学教授になる平均の年齢がどのくらいなのかも、おそらくそういう統計はないものと思いますので、よくわかりません。しかし、 40 代前半ですでに教授だったら、そこそこ早い方でしょう。 32 歳で大学教授というのは驚異的な早さ

    ここで望月さんが意外にも時事問題に詳しく、それらに対して常に鋭い考察をしていると感じることが多かったと記憶しています。政治的な問題について話し始めると、ついつい盛り上がって長話になってしまうこともしばしばでし

  • いやあ面白かった。確か中学校の時に群論を元にしたルービックキューブの解法の本を買って、それ以来40数年群論に対して理解したいなーと思ってたんだけど、今回、初めてとてもわかりやすく概念を理解させていただきました。そして、タイヒミューラーと言う言葉をこれからは知ったかぶりで使っていきたいという所存です。

  • いやごめん、多分面白いねん。
    でも、肝心の理論の部分で無理やった。

    構成も変で、IUT理論とは何か、ABC理論とは何か、そもそも、提唱者の望月新一先生って何者なのかってのが全く出てこない。
    いきなり、数学を語る言語が違うとか、数学業界ってこういうもんだとか、数学者にしては文章は上手いし面白いんだが、何を読まされてるんでしょうか。
    IUTとかを少しでも知ってる人じゃないと、入り口でつまずく。知らない人との人的紐帯を自慢されても、で?って感じだった。

    ので、他に読みたい本もあるので、遠慮しました。

  • 聴いた。後ろの方、1/4か1/5ぐらいをちゃんと読み直したら、もうちょっと理解できそう。

  • 7章までは懇切丁寧に分かりやすく導入が書かれていたが、いざ8章に突入するとすごい勢いで分からなくなった。宇宙間の対称性通信という概念は面白いし、何かしら工学系にもデフォルメして応用できそうな気がした。(暗号分野では応用の検討もされている?)非常に抽象的で新しい数学的枠組みなのかとは思うが、新しすぎて、その考え方をどう数学的に正しいと論文中では証明しているのだろうと気になった。
    動画がやばい。κコア的関数から復元された数体の情報がポロポロと対数殻に零れ落ちていく…https://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~motizuki/research-japanese.html

  • 本編の大半がIUT理論ならびにABC予想などの概要をイメージさせることに徹底していて、かなり分かりやすかった。と言ってもコレが分かってやっと入口が見えた!って程度の話だと思う。どうせ詳しく聞いても分からないくせに、こんなところで終わっていいの?って思うくらいスッキリした内容。数学の入口のその先、深淵にこそ感動や興奮はあるんだろうけど、入口から数学の世界をなんとなく眺めるられるようになるだけでもワクワクした。奥が深い。ミレニアム懸賞問題解いて人生一発逆転しようと思ってたけど諦めました。あとは任せた。

  • 最終的にコアな部分のイメージはよく出来なかったが、どのような道筋でどんなことを考えてIUT理論に行き着いたのかを知ることが出来た。
    群や対称性は物理でも出てくる考え方で、そこのイメージが出来たことも良かった。

  • IUT理論=宇宙際タイミヒュラー理論を提唱する望月教授の人となりと理論提唱の経緯、そして理論の概要がわかる。

    読み進めるほど難しくなる。大局観が分かれば何を説明しているか分かるがディテールの理解は難しい。

    個人的にはこの世界が何次元かという話とリンクした。いま近くできている3次元の世界が全てではないのと同様、数学の世界も今近く出来る感覚以上のことが起こり得るということ。

    新しい世界つくっちゃえよ、そことこっちをつないじゃえよ。
    カッコイイ。

  • 数学界の常識を揺るがすような理論で、ABC理論の証明にもつながっているよう。
    難しすぎて理解でいなかったが、こういった数学的な知識が現代の我々の使用している何気ない技術に応用されていることを知って驚いた。

  • わかりやすかった!わかりやすかったけど、具体的なIUT理論の全貌には全く近づけなかったように感じた。もちろん理論の重要点はわかったのだが、やはりきちんと論文から学習しないといけないのだなと思った。

    前半の半分が数学会の環境のお話だったのには少し驚いた。もう少し理解者が増えて、さらに具体的な書籍が出てきたら読んでみたい。

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著者プロフィール

かとう・ふみはる 1968年、宮城県生まれ。東京工業大学理学院数学系教授。97年、京都大学大学院理学研究科数学数理解析専攻博士後期課程修了。九州大学大学院助手、京都大学大学院准教授などを経て、2016年より現職。著書に『ガロア 天才数学者の生涯』(角川ソフィア文庫)『物語 数学の歴史―正しさへの挑戦』『数学する精神―正しさの創造、美しさの発見』(以上、中公新書)『数学の想像力―正しさの深層に何があるのか』(筑摩選書)、『宇宙と宇宙をつなぐ数学―IUT理論の衝撃』(KADOKAWA)、
『天に向かって続く数』( 共著、日本評論社)など。

「2021年 『人と数学のあいだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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