波紋と螺旋とフィボナッチ (角川ソフィア文庫)

  • KADOKAWA (2019年3月23日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784044004590

作品紹介・あらすじ

シマウマやキリンの模様、貝のうずまき形状、ひまわりに見られるらせん――自然界に存在するパターンは、どれも無関係に思える。しかし、フィボナッチ数や黄金角など、数理のめがねを通してみれば、驚きの「単純な法則」が見えてくる! 理論生物学の第一人者が図版や写真を駆使しながら、カメの甲羅につっこみ、アメーバの動きを賛嘆しつつ、やさしくおかしく解説。宇宙の原理の一端にふれた気分になる楽しい科学読みもの。

感想・レビュー・書評

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  • 「チューリング波」について知りたくて本書を読んだ。
    チューリング波とは、あのコンピュータの生みの親アラン・チューリング(映画『イミテーション・ゲーム』でもお馴染み)が晩年に研究していた、生き物のデザインを司る原理のことである。

    著者も書いていたが、一見あまりに複雑に見える生き物のデザインの中にわりとシンプルな原理を見つけ出す手腕は、文句なしに天才と呼んでいいだろう。

    戦時中のナチスの暗号解読にも天才を発揮した彼は戦後イギリス政府から付け狙われ、しかもゲイだったから(当時は犯罪だった)、精神病者扱いもされた。
    彼の残した功績からすれば、報われなさすぎの人生だった。

    彼の研究の動機は、早くして亡くなった兄と天国で話をするためだったというのもなんか切なくなる。

    さて、しかし本書の著者は生物屋である。
    だからチューリング波の抽象的な原理だけでは満足しない。それプラスアルファの原理によって行われる生物のデザインの微調整にこだわる。そこが面白いところ。

    フィボナッチ数列についてもそう。よく、向日葵の種のつき方にもフィボナッチ数列が見出されると紹介されるが、著者は実際に数えてみる。そして、結果、違うじゃん、という発見をする。本書が面白いのはこういうところ。

  • ユーモアがあり、楽しく読めた。
    ワクワク感と共にあっというまに読んでしまった。

    今年の5月に続編が出るようで楽しみ。

    これに続き、フィリップ・ボールのシリーズも読んでいきたい。

  • 生物の色々な模様は単純化して証明できる。巻貝も二枚貝もアンモナイトも、牛やアンテロープなどのツノも、どれも円錐が元になっている。そこに回転やひねりがつくことでその形になっている。

    生物の模様は波。波がつながれば縞模様ができるし、反転模様、編み模様もできる。
    タテジマキンチャクダイの幼少期から成魚に模様が変化できるのも波だから。

    生物はフィボナッチ。タコの根元から13番目の吸盤が大きいと前にさかなクンが言っていたけれど、それもフィボナッチなのだろうか。

  • 面白い!最高!

    まず近藤教授の喋り方が面白くて読みやすい。内容も初学者が理解できるように各章で簡潔にまとめられていた。図や写真も多くて視覚的にわかりやすい。

    この本には驚くようなことがたくさん書いてあるが、しまうまが縞模様を持つ理由は本当に驚いた。何事にも理由があると思っていたけれど、そうでないこともあるんだなー。ましてや生物にとって不利なことも、なんだかんだ進化せずに失われないこともあるんだな。びっくり、そして面白い。

    波と螺旋の話も面白い。この本はまさに「数学と生物と物理の融合」って感じがする。近藤教授がどの分野にも精通しているからこのようなアイデアが浮かぶし研究できるし本が書けるのだろう。こんなに見事に数学と物理と生物を融合していることに感動した。正直うまく他分野を融合することは一つの分野に長けている人には厳しいと思っていた。(多くの教授がその類の人間だと勘違いしていた、、。)良い意味で考えを覆されたなあ。

    個人的に、一番面白かったのがフィボナッチと生物の関係のところ。どうして黄金比が植物や生物に出てくるのか、これは調べてもあまり納得いく答えがなく、高校の三年間ずっとどうしてだろうと思っていた。この本とこの本を貸してくれた高校の生物の先生には感謝しかない。けれどももう少し早く出会いたかった、、というのが正直なところ。

    本の中に、数学美しい!すごい!神秘だ!と思っているうちは数学を理解していないと言うこと、的なことが書いてあるのだが、心の底からその通りだと思う。数学を学んで、探究していて「数学は本当に美しい」と思うことはあっても、天才はこうは思わないのだろうと思うことが何百回とあった。天才は色々と分かるから、数学は神秘でも美でもなく当たり前なのだろうと。自分も大学に入って当たり前だと思えることを増やしていきたいと、切実に思いましたね、、。

    一度近藤教授に会ってみたい、、。
    会ってみたら質問したいことが一つある。
    「研究すればするほど当たり前のことが増えていき、今まで美しいと思っていたことがそうでなくなってしまうかもしれないけれど、それが怖くなってしまうことはないですか?」




    まあ知れば知るほど新しい美が出てきてしまって、それを追うことが最大の悦びなのでしょうが、、笑

  • 面白すぎるーーー!!地球で自然界にある模様、形おお面白いーーー

  • 読み終えるのに時間をかけてしまった。。

    面白いです。
    頑張って読み進めて第10章まで到達したら、
    また最後がとっても面白い。

    それまでの数式や理論を頑張って読み進めることが大事。

    もう一度読み返せばもう少し深く理解できるかも。

  • 2025年7月16日、夕べメルカリでタッチの差?でまとめ買い依頼されて私が「精神の幾何学」を買い損ねたときのライバルが「wrongpeacex」という人で、その人が過去に別の人にもコメントして買ってたのを調べてたら、この本もそうだった。

  • チューリングの反応拡散波
    平成31年3月25日 角川ソフィア文庫

  • 波紋と螺旋とフィボナッチ読了です。ド文系人間だけど最後まで楽しく読めました。数式の意味や解説はやっぱりわからないのが残念だけど、著者が自分の中の仮説を信じて熱帯魚を育てて、模様の変化を目の当たりにして静かに感動している様はあまりにも文学的で素晴らしかった。映画じゃん。
    他にもエモいエピソード多数あってすごくよかった。基本おもしろおかしい文体なのに緩急があって退屈しなかったし、あとがきにもあったけど読者のことをめちゃくちゃよく考えて書いてるのが分かるので好感が持てた。

  • シマウマやキリンの模様、貝殻の渦巻き、ひまわりの螺旋まで、とある"単純な法則"があるのはご存知か?想定の10倍単純な法則でびっくりした。しかも図が多いから助かりました。ちょくちょくボケもあるよ!
    コラムとボケがいい本は総じていい本!

  • 面白い。
    後半から難しい話も出てくるけど基本的に面白い内容でデザインをやっている自分からしたら生ぶことも多かった。

  • 偶然出会った本だったが、アタリ!

    生物の角や模様、指紋などの発生学的な理由。そこにこんなロマンがあったとはね!
    黄金比についても述べられてるこの本を、ビールとともに夕焼けの中で読了

    てかこの本、響きの良い題名ですでに勝ってる。

  • 最初はとっつきにくくて放置していたけれど
    飛ばし読みしてみたら、
    アランチューリングやみのもんたの評が面白い。
    まだ読み途中だけど、好きかも。

  • これは面白い!堅そうなタイトルとは裏腹に,著者のジョークを交えた軽妙な書き方に引きつけられます.内容は数理モデル(特にチューリング波)に基づく生物の形の話です.

  • 理系が苦手な私でも楽しく読めました。
    特にシマウマのシマシマの理由には驚きました!

  • 「リサリサが心斎橋でぶいぶい」と「遺伝研で講義中に聴衆全員居眠り」が見事に繋がるとは(をい

    同時に読んでいた研究書が割と硬めだったのでいきなり砕けた文体に戸惑いましたが内容はめちゃ面白かった。いろんな方が紹介してる本なので私はこのくらいで。

    ただちょっと余談が『モテ』にこだわり過ぎなのは引っかかりました。多くの人の興味を惹くためにそっちの話題に引っ張るのは技法なんだとは理解できますが、理解できるだけに露悪的にも感じてしまったとこがもったいなかったかな。。

  • 読みやすく、わかりやすく、興味を持ってもらえるように伝えようとする並々ならぬ意思は感じました。
    一部の数III数C(だったけか??)の部分はちんぷんかんぷんでしたが、数式が出てこない部分は、概ね理解しやすい。

    結論:シャンプは最強

  • 読者を飽きさせないために、テンポよく、結構ふざけた感じで書いてある。生物学を数理的に説明、証明していて、面白い。ちょっと難しい。生物の世界は数理モデルが当てはまって美しいのだな〜と感嘆する。
    シンプルに書いたと筆者は言っているけど、そこそこ難しいと思う。生物学用語が結構出てきて、解説読んでも分からない人もいるかも。
    逆に、生物学科だった自分は、遺伝学、分子生物学、発生学の知識が思い出され、楽しかった!

    最後の、隠れ研究でNatureに論文が載った話は、なかなか常人では出来ない気がした。驚いた。

  • 大変面白かった!軽快なノリで、シマウマの縞模様や貝の螺旋構造に隠れされたパターンを数理の楽しさを交えながら紐解いていく展開がとても痛快だった。チューリングの反応拡散波や寺田寅彦、植物のフィボナッチなど盛り沢山。科学のお宝を見つけたくなった。

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著者プロフィール

京都大学医学博士、大阪大学大学院生命機能研究科教授。
世界で最初に生物の縞模様がチューリング・パターンであることを実証。
主な著書に『いきもののカタチ 続・波紋と螺旋とフィボナッチ- 多彩なデザインを創り出すシンプルな法則』(学研プラス)など。

「2022年 『動物の体色がわかる図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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