新編 日本の怪談 II (角川ソフィア文庫)

  • KADOKAWA (2019年6月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784044004859

作品紹介・あらすじ

死者が自らの供養のために寺で経をあげる「いつもよくあること」、理不尽な離縁を恨んで死んだ妻の亡霊に恐怖する「女の死体にまたがった男」、散文詩の頂点を示す一幅の絵画のような「蓬莱」、円朝の同題の人情噺としても有名な「牡丹燈籠」、人間が異界の女たちの魔性の美しさに幻惑されていく「泉の乙女」「鳥妻」、死をも超越した人間の信と義を描く「顔真卿の帰還」、深刻な幼年期の恐怖体験を綴るハーン文学の原点ともいえる「私の守護天使」――アメリカから日本時代に至るまで、人間の心や魂、自然との共生をめぐる、ハーン一流の美意識と倫理観に彩られた代表的作品三十七篇を精選。詩情豊かな訳で読む新編第二弾。

みんなの感想まとめ

さまざまな文化や時代を背景に、人間の心や魂、そして自然との共生を描いた作品集が魅力を放っています。特に、ラフカディオ・ハーンの独特な視点から再話された日本の怪談や、彼の幼少期の恐怖体験を織り交ぜた随筆...

感想・レビュー・書評

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  • ハーンの日本の怪談はあちこちで触れる機会があったが、中国やインドなど他の国々の再話や、自身についての随筆は初めて読んだ。
    一番ぞっとしたのは随筆だった…。
    ハーンにというか、人間に対して。

  • 『日本の怪談』の続編となる本書だが、半ば過ぎまでは八雲が採録した宗教説話・世界の奇譚が中心。牡丹灯籠、浦島伝説など日本の怪談は少なかった。書家・顔真卿にそんな物語があったことに驚く。後半はハーンの自伝的作品。幼少の頃に幽霊を見たと言う。また、キリスト教では異端と思われるような偶像崇拝も吐露している。そんな感性が、世界の怪談にシンパシーを感じ、八百万の神々います日本に溶け込む原動力になったのではないか。良くも悪くも一神教の国で育ったことが、そんな日本の怪談を一歩引いた視点で眺めていたことも想像に難くない。

  • 『日本の怪談』と銘打っているが、主軸は八雲が日本へ辿り着く前のアメリカ時代の再話ものや、折々に書いたエッセイである。
    幼少期の恐怖体験、中国やインドなど異文化の再話、日本の怪談に晩年のエッセイ…、ラフカディオ・ハーンが小泉八雲になる軌跡を辿るような作品集だった。

  • 映画では原作が優れていても監督によって作品の良し悪しが変わったりするが、文学も同じ。怪談は日本の物語とはいえ、ラフカディオ・ハーンの翻案によって、繊細な描写、ストーリー運びの上手さ、味わいある余韻など、その魅力が存分に引き出されている。本編には来日前の作品も収録されているが、霊的なエッセンスを含んだそれらは、後年の怪談へと昇華することになる。著者と相性の良い題材だったのだろう。

  • 新編で日本の怪談
    人間が異界の女たちの魔性の美しさにのぼせあがる悲劇を描く「泉の女」

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著者プロフィール

原作:ラフカディオ・ハーン
一八五〇年、ギリシャ生まれの英国人。アメリカで新聞記者として活動したのち、一八九〇年、日本文化への憧れから、島根県の松江中学に英語教師として赴任。松江出身の小泉セツと結婚ののち帰化し、小泉八雲を名乗る。熊本五高・東京帝国大学などで教鞭をとりつつ、日本研究を海外に向け紹介した。著書に『知られぬ日本の面影』『心』『怪談』など。

「2019年 『BL古典セレクション③ 怪談 奇談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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