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Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784044005078
作品紹介・あらすじ
大同小異、塵も積もれば山となる、月とすっぽん、我田引水、他人の芝はよく見える・・・これらはすべて「編集」の真骨頂を暗示する。もとより編集は本や雑誌や映像に特化されるものではない。認知の仕方、歴史観
の作り方、アートフルになること、ハイパーテキストに向かうこと、つまりは世界観にかかわるすべての作業のプロセスに編集がある。ラグビーにも料理にも音楽にもファッションにも編集があるというべきなのである。編集の醍醐味をいろんな側面から提示した松岡正剛の真骨頂。
みんなの感想まとめ
編集の本質を深く探求する本書は、松岡正剛の独自の視点から、さまざまな書籍や思想を通じて「編集工学」の概念を広げていきます。彼の文章は、単なる要約ではなく、各書籍とのインタラクションを通じて形成された思...
感想・レビュー・書評
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この千夜千冊シリーズでは、古今東西の様々な本を紹介しているが、それらの要点を分かりやすくまとめたものでは決してなく、あくまで本を通じて松岡氏が思ったことを記したものだ。彼が生涯を通じて追求した編集工学が核にあり、それと呼応する部分をフィルタリングし、照らし出していく。もちろん、これらの本とのインタラクションを通じて、彼の編集工学も形作られてきた。なので、編集工学がどういうものかをある程度知らないと、なぜこの本のここをあえて抜き出し紹介しているのか分かりづらいだろう。
あと、松岡氏の文章は、かなり高いレベルの前提知識を要求する。個々の文章の裏に膨大な知識が出入りしているのだ。私は分からないキーワードは生成aiで調べ、背景知識を補完しながら読んでいった。
私が本書を通じてイメージしたのは、松岡氏の思想の土台には西田幾多郎の述語の論理があり、そして、その上に、アナロジーと、イノベーションを起こす新結合、の二つの柱が乗っかっている絵姿だ。現代は主語と相違と明晰(線引き)が強調されすぎていて、述語と類似とグラデーションが疎かになっていると警鐘を鳴らしているように感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第1章 意味と情報は感染する
966夜 ステファヌ・マラルメ 『骰子一擲』
833夜 ルードヴィッヒ・ヴィトゲンシュタイン 『論理哲学論考』
908夜 ヴァルター・ベンヤミン 『パサージュ論』
899夜 ロジェ・カイヨワ 『斜線』
714夜 ロラン・バルト 『テクストの快楽』
545夜 ミシェル・フーコー 『知の考古学』
1302夜 ジェラール・ジュネット 『フィギュール』
1324夜 ジュルジョ・アガンベン 『スタンツェ』
654夜 スラヴォイ・ジジェク 『幻想の感染』
第2章 類似を求めて
792夜 中村雄二郎 『共通感覚論』
813夜 寺田元一 『「編集知」の世紀』
1042夜 マイケル・ポランニー 『暗黙知の次元』
213夜 エドワード・ホール 『かくれた次元』
1079夜 佐々木正人 『アフォーダンス』
1318夜 ガブリエル・タルド 『模倣の法則』
228夜 川瀬武彦 『まねる』
1642夜 鈴木宏昭 『類似と思考』
第3章 連想、推理、アブダクション
1081夜 山下主一郎 『イメージ連想の文化誌』
1235夜 バーバラ・スタフォード 『ヴィジュアル・アナロジー』
508夜 トマス・シービオク&ジーン・ユミカー=シービオク 『シャーロック・ホームズの記号論』
1182夜 チャールズ・パース 『パース著作集』
1566夜 米盛裕二 『アブダクション』
9夜 丸谷才一 『新々百人一首』
第4章 ハイパーテキストと編集工学
1519夜 ハンス・ブルーメンベルク 『世界の読解可能性』
1493夜 ピーター・バーク 『知識の社会史』
1717夜 ジェイ・デイヴィッド・ボルター 『ライティング・スペース』
671夜 米山優 『情報学の基礎』
1479夜 ルー・バーナード、キャサリン・オキーフ、ジョン・アンスワース 『人文学と電子編集』
422夜 室井尚 『情報宇宙論』
1540夜 キエラン・イーガン 『想像力を触発する教育』 -
圧巻につきる。まさに松岡翁の王道をいく。しばらくはこの余韻に浸りたい。
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