カビの取扱説明書

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 83
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044005481

作品紹介・あらすじ

(目次)
はじめに

第一章 食べるカビが大ブーム
第二章 カビの正体
第三章 思わぬところに生えるカビ
第四章 冷蔵庫・エアコン・洗濯機
第五章 石灰岩帯と山火事の後
第六章 カビは体にどのくらい悪いのか
第七章 人とカビの闘い

あとがき

感想・レビュー・書評

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  • とにかく、生物学に興味ない人やカビに対する過度な偏見を持っている人たちに向けて、なんとか理解して欲しいという気持ちに溢れた本。
    個人的にはツボりました。
    スマホにカビ、冷蔵庫の製氷機にカビ、楽器にカビ(しかも金管楽器の方が木管楽器よりもカビができやすい)とへぇ~というネタから、食品にカビが生えたものを食べたときに健康被害が起きるのか、という最もよく聞かれるであろうネタも書いてあります(それほど明確ではないですが)。

    あとがきにある中学生からの相談で行った、自主研究に対する指導のエピソードは秀逸です。理系離れという言葉が久しい中、身近なところに興味を引けるネタがあるんだな、と改めて思いました。共著論文として発表するところまで面倒を見られた点が素晴らしいと思いました。

  • カビ研究者による、カビに関する豆知識の本。
    カビと細菌(p48)、カビとキノコ(p62)、カビと地衣類(p188)といった、素人にはなんとなくごっちゃにしやすい周辺の生き物との違いも含め、カビの生態や歴史、生活の中で出くわすカビと、幅広い話題を扱う。
    著者は大阪の研究所で、市民のカビの苦情相談に対応している人物。しかし本書はカビへの嫌悪や恐怖を煽ることはない。あくまでフラットな視線には、研究対象へのそこはかとない愛情さえ感じられる。
    吹奏楽部の楽器(p82)やスマホ(p70)にまでカビが生えるという話などには、ちょっとぎょっとしたけれども、研究者フィルタを通して触れるお陰で「気持ち悪い」の前に「興味深い」が先立つ。[ https://booklog.jp/item/1/4344984633 ]を読んだときの感覚に似ている。
    ・熱が加わることで発芽し、山火事で増えるアカパンカビ。関東大震災直後にも発生した(p141)
    ・奈良県と岐阜県のような遠く離れた地域の洞穴に、何故か同じカビが生えている(p133)
    ・家の水回りに生えるカビ(オクロコニス・フミコーラ)は界面活性剤を栄養にすることができ、自然環境では石灰岩の多い地域にいる(p124)
    ・ラスコー洞窟画やキトラ古墳壁画等文化財とカビとの闘い(p200)

  • ふむ

  • 食べるカビ、家にはえるカビ、毒のあるカビいろいろカビはありますがそんなことについてまとめた本です。歴史的な資料や骨董品などもカビの大敵ですがそれと戦った人類の歴史などについても触れています。あとがきに出てきた中学生の研究が共同の研究論文に発展する話はとても面白かったです。

  • 「カビ」を研究する先生が書いた本.身の回りにあるカビを中心にカビの世界について知ることができる.題材が身近で理解しやすい反面,カビという目に見えない生物の奥深さ,カビが人々の生活の至るところに影響しているんだと知ることができる.

    「取扱説明書」という感じではなかった.

    ---



    土1gに数え切れないほどのカビ
    善玉菌・悪玉菌という概念は人間の有用性で振り分けたものに過ぎない

    発酵は微生物の酵素による分解作用 外部から内部へ
    (人間が望まない発酵は腐敗と呼ばれる)
    熟成は食品そのものに含まれる酵素による分解作用 内部から外部へ

    界面活性剤が餌のカビもいる
    楽器,エアコン,洗濯機にもカビ.

    カビは細菌に比べ酸が強い環境でいきられる(洗濯マグちゃんが防カビに効くのはアルカリ水で洗うから?)


    人工環境に発生するカビ(Oフミコーラ)はどこからやってきた?
    →山郷など自然環境からサンプルをとってもダメ
    →人に近い環境(公園の土壌など)でヒット!
    →人工的な公園の土は中性・アルカリ性に寄り
    →建築物や道路に使われるセメントが摩耗し土にはいりこんだことで
     そこの土が中性・アルカリ性に
    →石灰岩地帯ならそのカビを見つけられるのでは?
    →ビンゴ!さらに元を辿ると熱帯の石灰岩地帯と思われる
    面白!

    食中毒:カビ毒は慢性毒性。わかってないとことも多そう。食べ続けると発症。

    カビまみれの部屋に住んで体調を崩すことも。
    ホコリはカビやダニの温床。掃除大事。

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著者プロフィール

1952年、愛知県生まれ。農学博士。大阪市立自然史博物館外来研究員。京都大学薬学部卒業、同大大学院農学研究科博士課程修了。大阪市立環境科学研究所へ。住環境のカビについて研究し、住宅、エアコン、洗濯機などのカビの生態を解明。2012年より現職。長年にわたり、食品などに生えるカビについて市民からの相談も受けている。著書に『カビはすごい! ヒトの味方か天敵か!?』(朝日文庫)など。

「2020年 『カビの取扱説明書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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