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Amazon.co.jp ・本 (760ページ) / ISBN・EAN: 9784044005566

作品紹介・あらすじ

・朝日新聞2020年4月18日「好書好日」掲載
・産経新聞2020年5月2日「編集者のおすすめ」掲載
・週刊文春2020年5月13日(5/21号)「Close Up」掲載
・読売新聞2020年5月17日「日曜書評」掲載
・朝日web 論座(RONZA)2020年7月7日「神保町の匠」掲載



学問を志してからの道程、恩師・同僚・生徒たちとの交流や大学の思い出、そして自らの学問にたいする真摯な思い――日本を代表する「知の巨人」23人が残した、学問の総決算ともいえる最終講義を精選。令和新時代に語り継ぎたい名講義、感動の一大アンソロジー。
【掲載順】
鈴木大拙   禅は人々を、不可得という仕方で自証する自己に目ざめさせる
宇野弘蔵   利子論
大塚久雄   イギリス経済史における十五世紀
桑原武夫   人文科学における共同研究
貝塚茂樹   中国古代史研究四十年
清水幾太郎  最終講義 オーギュスト・コント
遠山 啓   数学の未来像
中村 元   インド思想文化への視角
芦原義信   建築空間の構成と研究
土居健郎   人間理解の方法――「わかる」と「わからない」
家永三郎   私の学問の原点―― 一九二〇年代から三〇年代にかけて
鶴見和子   内発的発展の三つの事例
猪木正道   独裁五六年
河合隼雄   コンステレーション
梅棹忠夫   博物館長としての挑戦の日々
多田富雄   スーパーシステムとしての免疫
江藤 淳   SFCと漱石と私
網野善彦   人類史の転換と歴史学
木田 元   最終講義 ハイデガーを読む
加藤周一   京都千年、または二分法の体系について
中嶋嶺雄   国際社会の変動と大学――あえて学問の有効性を問う
阿部謹也   自画像の社会史
日野原重明  看護の心と使命

みんなの感想まとめ

学問の真髄を探求するこの作品は、日本を代表する知の巨人たちが残した最終講義を集めた一大アンソロジーです。各著名な教授陣が、自らの学問の道のりや恩師、同僚、生徒との交流を通じて、深い知識と洞察を共有して...

感想・レビュー・書評

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  • この本の23人は、全員この世にいない、全員戦前生まれで、戦争を主導(芦原義信さん?)又は召集された知識人たちである。戦争を体験した高学歴者たちが亡くなって戦後が終わり、戦争を知らない私達は新たな戦前の歴史を刻んでいるのかもしれない。
    この本の内容は、むずかしくて読むのを拒否したい話も多かったが、それでもページをめくっていくうちに、なんとなく心情的なニュアンスは感じとれた。

    ●河合隼雄 臨床心理学者 1928-2007 1992年 64歳の時の講話
    「きょうはコンステレシヨンの話をして最終の講義を終わるんですが、今後は国際日本文化研究センターへ行きますので、これから何年かかかって、日本の物語としての神話をいかに語るかということをやっていきたいと思っております。この次にやりたいと思っていることを最後に申し上げて、これで私の京都大学での最終の講義を終わります。」としめくくっている。
    河合さんのこの講話は、こころの最終講義2013、物語と人間の科学1993、河合隼雄著作集1期12巻物語と科学1995などに載っている。

    ●土居健郎 精神科医 1920-2009 1980年60歳の時の講話
    日本の集団は同心円的な集団になるか、寄り合い世帯になるか、どっちかですね。いろいろ集団があっても、同心円的に重なるか、あるいは寄り合っているだけで、集団同士がクロスしない。東京大学のようなところはうっかりすると寄り合い世帯になる。集団がひしめき合うだけのことです。集団がクロスするような機構ができないと社会全体の 『バランス』がとれないのです。たしかに精神衛生のために集団は絶対必要だけれども、しかし、集団の最大の罪悪は戦争ですからね。戦争までいかない集団憎悪は私たちの周囲にもいくらでもあります。です からどこかで集団を超越できるのでなければならない。少なくとも患者を診るためにもそのことが必要でしょう。孤独を経験し、それに堪えることをしない人間は精神科の医者として、あるいは精神衛生をやる者としては不適格ではないか、私はこう思うくらいです。

    ●江藤淳 文芸評論家 1932ー1999 1997年65歳の時の講話
    河合隼雄さんの「中空構造日本の危機」のp71に江藤淳さんの「交戦権を放棄して平和が守れるか」の主張に関しての、河合さんの見解が書かれている
    『江藤氏の憲法問題に取り組む姿勢は前述のような点において共感するのであるが、その結論に対しては急ぎすぎの感をもたざるを得ない。それは、筆者の論法に従えば、西洋的父性を日本的中空構造の中心に据えようとするものであって、下手をすると、西洋の真似をするだけであるし、日本人の現状から考えて不可能なことでもあろう。江藤氏のみならず、清水幾太郎氏にしても、日本の交戦権承認を是とするべく論陣を張る人たちが、西洋的な父性の論理によっている事実をわれわれは認識しなくてはならない。西洋的父性の重要性を知る筆者としては、それらの説にただ反対を唱える気はしないが、そのような父性の論理による提言に唱和し、軍備拡張や改憲を主張する多数の人々は、西洋的父性の著しく欠如する、日本的父性礼讃者、もしくは、日本的母性社会の闘士たちである点に、危倶の念を感じざるを得ないのである。』
    とある。
    私:江藤さんが「日本的母性社会の闘士」と判断ができないが、河合さんの論はもっともである。

    ●中村元 仏教学者 1912-2099 1973年61歳の時の講話
    インド学は今でも生きている、エジプト学のような死んだ文化の探求ではない
    ●鈴木大拙 禅の啓蒙家 1870-1966 1962年92歳の時の講話
    日本の禅を世界に知らしめた人だけに独善的な感じ
    ●家永三郎 日本史 1913-2002 1973年70歳の時の講話
    自分の学生時代の天皇制の経験談
    ●多田富雄 免疫学 1934-2010 1994年60歳の時の講話
    河合隼雄さんの論を生物学的に証明してくれる人物
    ●鶴見和子 社会学者 1918-2006 1989年71歳の時の講話
    宗教の根本はアニミズムである
    ●遠山啓 数学者 1909-1979 1970年61歳の時の講話
    日本の学問は東京駅の名店街という話(店同士が疎遠)
    ●芦原義信 建築家 1918-2003 1979年59歳の時の講話
    「欧米の家のリビングは家の外、各自の部屋だけが家の中。日本の玄関に当たるものは町の城門である。だから部屋と城壁との中間に存する家はさほど重大な意味を持たない。」
    ●猪木正道 社会学者 1914-2012 1990年76歳の時の講話
    どこの馬の骨かわからぬヒットラーという視点
    ●網野善彦 日本中世史 1928-2004 1998年70歳の時の講話
    東日本と西日本での部落問題の普及率の違い
    ●木田元 哲学者 1928-2014 1999年71歳の時の講話
    ハイデガーの「存在と時間」への愛が止まらない人
    ●日野原重明 医師 1911-2017 1998年87歳の時の講話
    もうこの試合は負けるとわかっていても、試合を完了させる任務をもつ投手のごとき、終末期のナースのケアの重要性

  • ふむ

  • 中村元、清水幾太郎、遠山啓、土井健郎、河合隼雄、梅棹忠夫、日野原重明を読んだ。
    各先生の著作にも挑戦したいのだが、如何せん知識が浅すぎて太刀打ちできない…。入門書がほしいなと思う一方、自分で頑張ってかみ砕いて、ネットに放流して磨いてもらってもいいかも・・・という気もする。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/747231

  • 東2法経図・6F開架:041A/Su96n//K

  • 【版元】
    定価: 4,950円(本体4,500円+税)
    発売日:2020年03月27日 判型:A5判
    商品形態:単行本
    ページ数:760
    ISBN:9784044005566
    https://www.kadokawa.co.jp/product/321909000034/

    【簡易目次】
    鈴木大拙   禅は人々を、不可得という仕方で自証する自己に目ざめさせる
    宇野弘蔵   利子論
    大塚久雄   イギリス経済史における十五世紀
    桑原武夫   人文科学における共同研究
    貝塚茂樹   中国古代史研究四十年
    清水幾太郎  最終講義 オーギュスト・コント
    遠山 啓   数学の未来像
    中村 元   インド思想文化への視角
    芦原義信   建築空間の構成と研究
    土居健郎   人間理解の方法――「わかる」と「わからない」
    家永三郎   私の学問の原点―― 一九二〇年代から三〇年代にかけて
    鶴見和子   内発的発展の三つの事例
    猪木正道   独裁五六年
    河合隼雄   コンステレーション
    梅棹忠夫   博物館長としての挑戦の日々
    多田富雄   スーパーシステムとしての免疫
    江藤 淳   SFCと漱石と私
    網野善彦   人類史の転換と歴史学
    木田 元   最終講義 ハイデガーを読む
    加藤周一   京都千年、または二分法の体系について
    中嶋嶺雄   国際社会の変動と大学――あえて学問の有効性を問う
    阿部謹也   自画像の社会史
    日野原重明  看護の心と使命

  • 巨匠と呼ばれる社会学、医学を中心とした教授陣の最終講義を集めたオムニバス。
    芦原義信が目当てで、読めて良かったです。図と地を始めとするゲシュタルト心理学、銀座の看板の話。とても興味深い。

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著者プロフィール

1870(明治3)年、金沢市本多町生まれ。本名貞太郎。1891年、鎌倉円覚寺の今北洪川について参禅。洪川遷化後、釈宗演に参禅。1892年、東京帝国大学哲学科選科入学。1897年、渡米。1909年に帰国、学習院大学・東京帝国大学の講師に就任。1921(大正10)年、真宗大谷大学教授に就任。大谷大学内に東方仏教徒教会を設立、英文雑誌『イースタン・ブディスト』を創刊。1946(昭和21)年財団法人松ヶ岡文庫を創立。1949(昭和24)年文化勲章受章。同年より1958年まで米国に滞在し、コロンビア大学他で仏教哲学を講義。1956(昭和31)年宮谷法含宗務総長から『教行信証』の翻訳を依頼される。1960(昭和35)年大谷大学名誉教授となる。1961年英訳『教行信証』の草稿完成。1966(昭和41)年7月12日逝去。

「1979年 『The Essence of Buddhism 英文・仏教の大意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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