読書と人生 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 260
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044005894

作品紹介・あらすじ

近代市民精神の発見であると共に、寅彦随筆の転換ともなった「丸善と三越」をはじめ、「読書論」「人生論」「科学者とあたま」「科学に志す人へ」「わが中学時代の勉強法」「『徒然草』の鑑賞」等29篇収録。

感想・レビュー・書評

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  • 角川源義と若松英輔の解説ですって!

    「読書」はその人の「人生」を表す。寺田寅彦は何を読み、どのように読んだのか。「科学者とあたま」ほか名随筆29篇。『読書と人生』 | カドブン
    https://kadobun.jp/reviews/3b2yr5ecqias.html

    読書と人生 寺田 寅彦:文庫 | KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/322001000014/

  •  岩波文庫の随筆集を持っているので、角川ソフィア文庫から寅彦が刊行されたときにどうしようか迷ったのだが、購入して良かったと今は思う。  

     戦後間もない時期に角川書店から寅彦の本が何冊も出版されていたことも、今回の文庫化で初めて知った。

     元版の角川源義氏、文庫版に新たに付された若松英輔氏の懇篤な解説があるので、印象に残ったことを数点。
    「案内者」〜案内者によって見ること、考えることが拘束されてしまう危険。
    「一つの思考実験」、「ジャーナリズム雑感」〜かなり手厳しい見解が表明されている。
    「レーリー卿」〜寡聞にしてこの人を知らなかったが、寅彦の親愛感が現れている。
    「丸善と三越」〜寅彦らしい随想。

  • 1950年出版の「読書と人生」を再刊行したエッセイ集。

    物理学者だけあってレーリー卿(なぜ空は青いのかを説明したレーリー散乱で有名)の伝記を書いていたりする。

  • 文章が固くて読みづらいのと、内容も若干小難しくて、ちょっと私には向かない本であった。

  • タイトルに惹かれて手に取りました。岩波文庫でも持っているので、若干重複している部分もありましたが、全体的に面白く読みました。科学者でありながら文学者でもあった寺田寅彦の透徹した明晰な思考は今辿ってみても決して古くなく、寧ろ今だからこそ読まれるべき著書だと思う。読書好きとしては『丸善と三越』が特に面白く、この時代の丸善へ行ってみたくなる。『一つの思考実験』も興味深く、共感できるところが多かった。解説が若松英輔さんなのも良い。

  • 現代仮名遣い、新字体、ひらがなにするなど、一手間でも新しい本の方が読みやすい。
    エビデンスなど今では当たり前のように言われることも、寺田寅彦が昔に言っていたことがわかる。
    幅広い内容なので、いろいろと引っかかると思う。個人的には前半のジャーナリズム雑感までが印象に残った。月刊誌や週刊誌のない頃に、その必要性を唱えていたことは新鮮だった。
    科学偏重でもなく、また古い内容だが物事の考え方の参考になる。

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著者プロフィール

1878–1935
東京に生まれ、高知県にて育つ。
東京帝国大学物理学科卒業。同大学教授を務め、理化学研究所の研究員としても活躍する。
「どんぐり」に登場する夏子と1897年に結婚。
物理学の研究者でありながら、随筆や俳句に秀でた文学者でもあり、「枯れ菊の影」「ラジオ雑感」など多くの名筆を残している。

「2021年 『どんぐり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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