大相撲史入門 (角川ソフィア文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044005931

作品紹介・あらすじ

神事相撲から現代までの栄枯盛衰、土俵や番付の起源や変遷、雷電・梅ヶ谷・陣幕ほか名力士たちの事績等、日本の「国技」の全てを明らかにする。江戸時代の番付になぜ「横綱」の記載がないのか。土俵はいつから円形になったのか。横綱土俵入りになぜ雲龍型と不知火型があるのか。行司家元の吉田家等が「創作」した故実や巷間流布した言説も鵜呑みにせず、史実や史跡を丁寧に再検証。著者50年に亘る相撲史研究の粋を集めた入門書。

1 歴 史
相撲の始まり/神事相撲/相撲節会/戦国時代の武家相撲/江戸時代の相撲/勧進相撲の禁止令/明治時代の相撲/大正・昭和時代の相撲

2 横綱
横綱の起源/明石志賀之助が相撲の始祖/“綱”は注連縄/横綱土俵入りの“型”について/手数入りとはなんぞや/なぜ雷電は横綱になれなかったか

3 家 元
吉田追風家とは何か/「相撲之御家」京都五條家/謎の式守五太夫/謎の南部四角土俵/土地相撲と大相撲/セミプロの巡業相撲

4 番 付
大相撲番付の変遷/年寄りの起源と変遷/二人の相生松五郎/関脇に落ちた横綱

5 土 俵
土俵はいつできたか/相撲絵画による実証

6 相撲と浮世絵
相撲の浮世絵/奇怪な錦絵の謎解/おかしなおかしな横綱

7 事件・騒動
越後国地蔵堂力士殺し/嘉永の紛擾事件/五大紛擾事件/次郎長相撲三国志

8 こぼれ話
古今珍名・奇名・シコ名くらべ/相撲と芝居/相撲を詠んだ和歌、狂歌

横綱風土記
解説 谷口公逸

感想・レビュー・書評

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  • 著者は生真面目な方だったんだろう。大相撲の様々なしきたりとか名称の由来などについて、巷にあふれる俗説をできるだけ排除して、正しいものを残したい、記したい、という思いが伝わってくる。
    その姿勢は決してまちがっていないし、ここまで綿密に大相撲の歴史を書物に残したことについては、いち大相撲ファンとして最大限の敬意を表したい。
    でも、こうした俗説があること自体が大相撲の魅力のひとつであるとワタシは信じて疑わない。著者も認めている通り、大相撲には「芸能」という面がある。数字(星取表と番付)だけでは表すことができないものが存在する。
    大相撲と並んでワタシの好物であるプロレスも同様。大相撲とプロレスをスポーツに分類しようとするから、ややこしいことになる。もし大相撲が純粋なスポーツだったら、対戦する者同士が立ち合いを合わせるなんてことはしないで、行司の一声に合わせて立つはずだし、もしプロレスが純粋なスポーツだったら、反則を5カウントまで許すなんてルールはあり得ない。
    そして、大相撲もプロレスも俗説だらけ。それで軽く一晩は語れる。ホントかウソかは実はあまり重要でない。語れることが楽しいのだ。

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著者プロフィール

1915年、東京両国生まれ。日本大学芸術学部中退。37年、博文館入社。『野球界・相撲号』の編集を経て、42年『東亜新報』の記者として中国河北省石門支社へ赴任。46年帰国後、49年にベースボール・マガジン社入社。日本相撲協会機関誌「相撲」の編集に従事。55年から66年まで相撲博物館へ出向。『日本相撲史』編纂委員を経て、月刊「相撲」の編集長、顧問を歴任。幅広く相撲研究に取り組み、多くの記事やエッセイを執筆した。著書に『土俵今昔‐名勝負物語』『相撲の歴史』『大相撲ものしり帖』などがある。1988年、死去。

「2020年 『大相撲史入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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