くさいはうまい (角川ソフィア文庫)

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  • KADOKAWA (2020年5月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784044005955

作品紹介・あらすじ

納豆、熟鮓、ホンオ・フェ、キビヤック、シュール・ストレンミング……この世界には、強烈なにおいを放つ食べ物がある。未知なる発酵食品を求めて東奔西走する著者が、失神寸前になりながらも、かぶりつく!
発酵学の第一人者・小泉武夫が「くさいはうまい」をテーマに語るエッセイ集。味・におい・文化の魅力たっぷりの発酵ワールドへ読者を誘う。

第1章では、今注目を集める甘酒など、身近な発酵食品を、科学と歴史の両面から迫る。
第2章「くさいはうまい」は、著者が世界各地で体験してきた、くさいにまつわる強烈なエピソードを紹介。
さらに、ノンフィクション作家・高野秀行氏との「くさい」食べ物対談を新たに収録する。

(目次・抜粋) 
滋養たっぷり物語…甘酒/味噌/パン/キムチ/発酵豆腐/くさや/納豆/チーズ/ヨーグルト
くさいはうまい…臭い肉、臭い酒/臭い鳥/大根と沢庵/山羊と羊/激烈臭発酵食品/臭い魚
高野秀行氏との対談…対談は西アフリカの納豆から始まる/世界一臭い納豆の登場/南米のカエルを飲み干す/強烈なにおいの熟鮓コンテスト/なぜ二人は発酵を追い求めるのか など

みんなの感想まとめ

独特なにおいを放つ発酵食品の魅力を追求したエッセイが展開され、著者の体験を通じて、強烈な香りの背後にある文化や歴史が語られます。納豆やキムチといった身近なものから、韓国のホンオ・フェやイヌイットのキビ...

感想・レビュー・書評

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  • 発酵させて臭くした食べ物が大好きな著者が、世界中の発酵食品を食べ歩いた体験を基に、その驚きの味や効用を語る科学エッセー。

    世界中の激烈臭発酵食品を紹介したくだりは圧巻。アンモニアがキツ過ぎて「百人中九十八人は失神寸前、二人は死亡寸前となる」韓国の「ホンオ・フェ」、カナディアン・イヌイットが食べる「ウンチ臭くて、それでもって道端に落ちているギンナンを噛み締めているようでもあり、そこにくさやが混じって、さらに鮒鮓を嗅いだようなにおい」の「キビヤック」、開けた途端に高圧の猛烈な臭気ガスが飛び散るスウェーデンの「地獄の缶詰」「シュール・ストレンミング」。読んでいて何だか目眩がしてくる。それでも著者は、これらの食べ物にさえ「宝物のような素晴らしさ」を感じるというから、著者の底知れない発酵食品愛にただただ脱帽。

    そして、日頃からもお世話になっている納豆やキムチ、ヨーグルト、そしてチーズに改めて感謝したくなった。

  • 発酵学の権威、ソフィア文庫にラインナップされるほど。
    発酵のメカニズムも凄いが、その過程に気付き利用する文化の伝播も凄い。どれだけの試行錯誤があったことだろう。化学式は分からずとも経験と伝承って素晴らしい。

  •  発酵学の博士が世界中の発酵食品とくさい食べ物をまとめたエッセー。

     納豆やチーズなど生活でおなじみの発酵食品の起源や作り方、効能などがまとめられていてデータベースとしてとても有用。
     世界中の珍しい発酵食品の話も興味をそそる。中でも何十羽もの海鳥を一頭のアザラシの中にぶちこんで2年ほど土の中で寝かせてから食べるイヌイットのアザラシの一頭漬け(食べるのは鳥の方)キビヤックと、毒があるフグの卵巣を糠漬けにすることで毒を分解させる石川県のフグの卵巣の糠漬けは特に印象に残った。

     表紙の納豆のドアップが素晴らしい。残念なのはこのような写真が表紙にしか使われていないことだ。
     確かに匂いを伝えるのは難しいが、全ての登場食品に表紙の様なドアップのカラー写真を挿入すれば、臭さが伝わってくる本ができただろうにもったいない。
     ぜひフルカラーバージョンを出してほしい。けっこう需要はあると思うのだが。。。

  • 小泉先生の本は何冊か読んでいますがいつも発酵食品への愛を強く感じます。
    この本も想いがこもった本でした。
    くさやができる切っ掛けとなった島の過酷さとか、知らないことが沢山あり勉強になりました。
    塩辛納豆を食べてみたいです。

  • 腸内細菌の奴隷として生きることを決めてから、発行食品関係が気になって仕方ない。
    いつか食べてみたい!
    …と、思わない…でも、ない!

  • 言わずと知れた”発酵の神様”、小泉武夫氏の蘊蓄をこれでもかというぐらい堪能できる。
    構成が単調で次第に飽きてくる…というきらいはあるが、例えば鰹節やナタデココも発酵食品だったのか、と無知な私は勉強になったし、日本の出汁では油脂が出ない、等といった、発酵食の話題から派生して展開される見解も非常に興味深く読ませていただいた。
    昆虫食の話も、個人的にはドストライクだった。

    ヴォリュームは思ったより少なかったが、文庫版で新たに加えられた高野秀行氏との対談も、楽しみにしていたコンテンツ。
    あの辺境探検家と発酵食の大家が、共通の話題で盛り上がり意気投合している様に感動すら覚えた。
    同時に、小泉氏と同じ土俵で対等に渡り合う、高野氏の各国の発酵食事情にまつわる知識量にも感服した。

    また徳山鮓に行きたくなった…。

  • 最近も、中田英寿センセイと、最高級鰹節を削るロケに出ておられるのをTVで拝見しました。発酵食のお話ですが、文章で読むだけで鼻がムズムズする迫力です。

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著者プロフィール

1943年(昭和18)、福島県の酒造家に生まれる。東京農業大学名誉教授。農学博士、専攻は醸造学・発酵学・食文化論。日本醸造協会伊藤保平賞や三島雲海学術奨励賞などを多数受賞。発酵食品ソムリエ講座「発酵の学校」の校長として、技術者や後身の育成に力を注ぐ。NPO法人発酵文化推進機構理事長や全国発酵のまちづくりネットワーク協議会会長など、食に関わる活動も数多い。これら発酵文化に広く貢献した業績により、文化庁長官賞を受賞する。現在、鹿児島大学、福島大学、宮城県立大学、石川県立大学などで客員教授を務める。小説家として食品文化を題材とした作品も多数発表。代表的な著作に『酒の話』(講談社現代新書、1982)、『発酵食品礼讃』(文春新書、1999)、『蟒(うわばみ)之記』(講談社、2001)、『食と日本人の知恵』(岩波現代文庫、2002)、『最終結論「発酵食品」の奇跡』(文藝春秋、2021)、『江戸の健康食』(河出書房新社、2016)、『超能力微生物』(文春新書、2017)、『北海道を味わう』(中公新書、2022)、『発酵食品と戦争』(文春新書、2023)など、単著だけで160冊を超える。日本経済新聞の連載コラム「食あれば楽あり」は、1994年から現在まで30年以上にわたり連載が続く。

「2025年 『石狩川随想 私が出逢った人・食・歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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