源氏物語入門 〈桐壺巻〉を読む (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.00
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 31
感想 : 1
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044006372

作品紹介・あらすじ

『源氏物語』第一帖・桐壺巻を70章にわけ、可能な限り歴史的資料を提示しながら物語と照合。物語の背景を求めるだけではなく、一歩踏み込んだ物語の楽しみ方を提案する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一気に読もうと思っていたので、しばらく源氏物語系統が続きます、ご容赦。

    で、まずは桐壺からと思い、この一冊。
    角川ソフィア文庫、強し。
    物語全体の注釈を扱えば、ボリュームがすごいことになるから、どこ扱う? そりゃ、桐壺でしょ!ということで、『源氏物語』の小宇宙たる桐壺巻をかなり丁寧に解説してくれています。
    ありがたい。

    桐壺を単に悲劇のヒロインとして見るではなく、裏返すと、その悲劇のヒロイン性を強かさとも重ねながら描いておられる所も、面白い。

    現代の結婚観とはかけ離れて…などいなくて、令和の今でさえ、ある立場の方が誰と結婚なさるかということは、秩序の対象なんだなぁと思うのです。
    お金ということも大きいだろうけど、私たちがそこに「関係」している意識が働くんだなぁと。

    後宮の憎悪が、宮中の男性官僚に、そして都に住む人々に及び、不安に揺れる様。
    一人の男のタブーからの、恐ろしい幕開け。
    てか、紫式部、これ書いて無事だったんだね…。
    そんなわけで、まだ光源氏が台頭する前であるのに、いや個人的にはこれがあるから本編が、面白く読めるのだと思います。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1953年、長崎県生まれ。國學院大學大学院博士後期課程終了。博士(文学)。国文学研究資料館助手を経て、同志社女子大学表象文化学部特任教授。専攻は平安朝文学。著書に『「垣間見」る『源氏物語』』『『源氏物語』「後朝の別れ」を読む 音と香りにみちびかれて』(笠間書院)、『百人一首で読み解く平安時代』『新島八重 愛と闘いの生涯』『古典歳時記』(角川選書)、『百人一首の正体』(角川ソフィア文庫)などがある。

「2021年 『三十六歌仙 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

吉海直人の作品

ツイートする
×