- KADOKAWA (2022年11月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784044007324
作品紹介・あらすじ
先のみえない世界情勢がドゥ・ゴール時代と符合する。
「まだドゥ・ゴールは終わっていない」。
20世紀の政治家で、シャルル・ドゥ・ゴールほどドラマチックな逸話を持つ人物はいないだろう。1940年パリ陥落の際、ロンドンに逃れて「自由フランス」を設立。ラジオでレジスタンスを呼びかけるが、ドイツの傀儡ヴィシー政府を率いるのは軍隊時代の上官ペタンだった。暗殺の危機を乗り越え、フランス降伏の事態から自国を再生し、戦後はアメリカの保護を拒否。フランスの威信を内外に訴えた生涯を描く、直木賞作家の本格評伝。
みんなの感想まとめ
歴史を動かした一人の政治家の生涯が描かれています。シャルル・ドゥ・ゴールは、第二次世界大戦中の自由フランスの設立から始まり、戦後のフランスの再生に至るまで、数々のドラマティックな瞬間を経て国の威信を取...
感想・レビュー・書評
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小説フランス革命の著者・佐藤賢一さんによる人物評伝です。
シャルル・ドゥ・ゴール。空港や空母の名前になるほどの人物ですが、想像の遥か上をいく活躍ぶりで、世界大戦後のフランスという国そのものを体現した存在と言っても過言ではないと思います。
後に軍の元帥となるペタンとの若き日の親交と、ドイツ降伏後にヴィシー政権の国家元首となったペタンとの決別という、物語のような因縁。
国防陸軍次官という末席とはいえ要人でしたが、政権に見切りをつけるドゥ・ゴール。首相チャーチルの食客の如くロンドンに渡り、フランスの威信を取り戻すために、対等に渡り合う胆力。
軍政を敷いて戦後の利権を虎視眈々と狙うアメリカにも毅然とした姿勢で対峙し、出し抜くことも度々。
イギリスに単身渡ってからのドゥ・ゴールの動きが神がかっています。人を集め、組織を作り、戦略を練り、諜報で反政府勢力を結集し、北アフリカに軍事拠点を作り、大国を翻弄し、本国の国民の心を掴む。このような展開に既視感を覚え、思い至ったのが、意外にも「水滸伝」(特に北方謙三さんのシリーズ)の世界でした。ましてや、現実世界で、1人の人間がここまで歴史を動かせるとは、驚くほかありません。
さらに、ドゥ・ゴールの活躍は戦後も続きます。国連常任理事国入り、アルジェリア独立問題、ドイツとの融和、そして自前の核兵器の保持など、今と地続きな内容ばかりで、まさに現代のフランスの礎を築いた巨人ですね。読んで良かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
頑固でめんどくさい、強い信念を持った男。自分の中のド・ゴールのイメージ像がさらに明確になった。文庫なのでコンパクトにまとまっていて、一気読みできた。
アルジェリア問題の時のフランスの一般人の考えていることとか、その辺りを詳しく知りたくなった。そして、国論が割れている時に政治家はどう振る舞うのか、ド・ゴールに学ぶところは多いと思う。 -
ド・ゴールの第二次世界大戦中の活躍は、知られている。
しかし、第二次世界大戦後のアルジェリア独立運動時の国内外の困難な状況については、よくわかっていなかった。誰も事態を収拾できない中で、火中の栗を拾い、命を失う危険に何度もあいながらも、見事に解決しきった政治力と度量には感銘を受けた。ド・ゴールにせよ、アデナウアーにせよ、この頃の欧州の保守政治家の識見・力量は凄いと思う。
公人としての評価は好みが分かれると思うが、私人として家族を大切にし、死後の国家的栄誉を一切受けなかったド・ゴールはカッコ良い。素晴らしい伝記を書いてくれた著者に感謝だ。 -
シャルル・ドゥ・ゴールという人物が生き生きと描写され、楽しんで読むことができました。
フランス史、またフランスの視点から世界史の流れを追うことができます。
現在のフランスに直接繋がる系譜なので、彼の国を理解する一助となる本だと思います。
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