月に名前を残した男 江戸の天文学者 麻田剛立 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • 角川学芸出版
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本棚登録 : 29
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044052096

作品紹介・あらすじ

「ぼくの計算したとおりに日食が起こった!」。江戸後期、幕府の暦にない日食を予測した16歳の少年は、はじめ自分が間違っているのだと思った。しかし、優れた観察力をもつその眼は、歴史を塗り替える発見を重ねていく-。日本初の天文塾を開き日本の近代天文学の礎となった麻田剛立。その名は「アサダ」として、月のクレーターにも刻まれている。貴重な資料とともに、知られざる偉人の生涯を、周囲の人々とのかかわりのなかで描く。

感想・レビュー・書評

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  • ”本書は2008年刊行の『月のえくぼ(クレーター)を見た男 麻田剛立』に一部手を加え、改題の上、文庫化したものです”

  • 天地明察の渋川春海から100年後に生まれ、医師でありながら天体観測や暦に力を注いだ麻田剛立の話。

  • 月面のクレーターには過去の偉大な天文学者や科学者の名前がつけられています。その一つにクレーター・アサダがあります。アサダとは、日本の近代天文学の先駆者、医者兼天文学者の麻田剛立。正確な実験と実測に支えられた理論は21世紀の現在でも古びていません。疑問に思ったことを研究するという生き方を感じてみませんか。

  • 大分県が生み出した天文学者「麻田剛立 あさだ ごうりゅう」の伝記

    本来は中高生に向けた児童伝記書らしいが、「大分学」と言う郷土文化研究で有名な辻野 功さんの講演会を受けたときに始めて知り、講演会を受けた後に「麻田」の名前を偶然見つけたので思わず衝動買い。
    内容は非常に読みやすい文で書かれていたので、あっさり読み終えてしまいました。

     沖方丁著「天地明察」で感動した渋川春海が作った暦を 時間が過ぎてズレが生じていると発見し修正した暦を作りなおす土台をつくった。 またケプラーの第3法則を独自で発見もしている。

    こんど縁の場所めぐりでもしてみようかと思いました。

  •  もともとは青少年向けの伝記小説の改題らしい。
     
     ストーリー展開は平易で読みやすい。やや抑揚に欠ける印象もある。

     大分出身の下級武士が天文学に目覚めて幕府の暦にもない日食を予言。脱藩して改名し,大阪に上り,医師としても天文学の道にいそしむ。

     数学界の関孝和波に,当時国際的にみても最先端を行っている学者がここにもいたのだ。江戸時代の日本の天文学の水準に高さを改めて知る良本である。

     こうした埋もれた日本の珠玉の偉人達を私たちはなんと粗末にしていることだろう。もっと顕彰し,たたえ尊敬する姿勢゛化が必要ではないだろうか。

     先日山中教授がノーベル医学生理学賞を受賞した知らせに勇気づけられたひとや元気づけられた人も多かった。こうした先人の偉業ももっと顕彰されてしかるべきだと思う。

  • 江戸時代の暦のあり方
    そして麻田剛立の人生が
    とても分かりやすく丁寧に描かれています。

    もともとは子供向けに書かれた本のようですが
    大人でも十分に楽しめる上
    江戸の文化を全く知らない人でも
    専門的なあたりまで分かりやすく読み進めることができるので
    とても楽しい1冊でした。

    著者のプロフィールをみると
    博士でいらっしゃるのですが
    偉そうに専門的なことを書かずに
    きちんと説明しているところが好感を持てます。

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著者プロフィール

1963年生まれ。名古屋学院大学教授。博士(文学)。日本中世史専攻。
著書に、『戦国大名の外交と都市・流通』(思文閣出版、2006年)、『アジアン戦国大名大友氏の研究』(吉川弘文館、2011年)、『大航海時 代のアジアと大友宗麟』(海鳥社、2013年)、編著に、『戦国大名大友氏と豊後府内』(高志書院、2008年)、『大内と大友 中世西日本の二大大名』(勉誠出版、2013年)、論文に、「『抗倭図巻』『倭寇図巻』と大内義長・大友義鎮」(『東京大学史料編纂所研究紀要』23 号、2013年)などがある。

「2017年 『描かれたザビエルと戦国日本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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