生物にとって時間とは何か (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • 角川学芸出版
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本棚登録 : 71
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044052188

作品紹介・あらすじ

生命現象の核心をなす生物固有の時間とは。突然変異を呼び込むDNA複製システムや、未知なるウイルスに備える免疫システムなど、未来を探る生物の姿を紹介。時間の観点から生物学の新たな眺望を拓く根源的生命論!

感想・レビュー・書評

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  • 生物学者の書く単なる生物の本ではなかった。生命哲学っていうのかな。
    神秘とも言える生物の精巧なシステム。うまくできている。でき過ぎている。そのシステム、メカニズムについては説明がつくのだが、なぜそのシステム、メカニズムが存立しているのかについては説明しがたい(だからこそこういう本がある)。

    クオリア、脳科学、アフォーダンス(ときどき出くわすキーワードだけれどイマイチつかめていない)、の話題にまで達した。文脈が重層的。
    著者についてググると構造主義生物学の支持者のひとりとのこと(ウィキペディアより)。言われてみれば文章全体がどこか構造主義的だったなあ。
    生物学を主軸にして未知にアプローチする。本源的で哲学的な命題に迫る。生物学者という立場からこんなにも幅広い領域にまで言及できる人がいらっしゃることに驚嘆する。生物の話と半ば決めつけて読み進めていた私はしばしば“置いて行かれた”。
    この守備範囲の広さ。あのバラエティ番組に招聘されるのにも強く頷ける。どんな領域のお題にも提言できそうだし、実際にできるのだろう。

    我々が解明したもの(とは言え科学という枠組み内限定の言説なのだろうが)とそうでないものを峻別して論を進めていくような筆運び。
    生物と生物以外の事物。それらが織りなす複雑系の環境場。そこで何がどのように営まれているかを掴まんとする本書。これは自分にとって当たりだったな。生物についての関連書や同著者の別の本を読みたい。読んでみたい衝動にかられている。
    http://cheapeer.wordpress.com/2013/07/30/130730/

  • とってもわかりにくかった。

  • 構造主義的生物学というものらしいが、何かを言いたいらしいのだが、何が言いたいのか伝わってこない。
    そもそもネオダーウィニズムの理論を批判しているが、そもそも著者が想定するようなピュアなネオダーウィニストは存在するのか怪しい。存在しない仮想敵を作って、それを批判することで自身の論の正しさを根拠づけようろする場合、その論自体が怪しい場合が多い。
    突然変異と自然淘汰以外に進化の動力があるのであれば、それは明確に示せばよい。生物の世代を超えて遺伝子以外で共生により伝わっていくものがあるのは、ある意味その世界では常識にもなっている。ミトコンドリアもそのように捉えられているもののひとつだ(著者の言わんとするところはそれ以上のもののようにも思われる)。

    『○○にとって××とは何か』というので思い出すのは、吉本隆明の『言語にとって美とは何か』。あれも、著者の気合いは入っていたけれども、こちらはさっぱり分からない上に、少々??というところがあったなと思い出したり。

    Kindleで安くなっていて、タイトルが魅力的に映ったので、釣られて購入してしまった。

  • 主に読み手側の問題なのですが
    なにを言ってるのかまるでわからず

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著者プロフィール

1947年生。生物学者。早稲田大学国際教養学部教授。構造主義生物学の立場から科学論、社会評論等の執筆も行う。カミキリムシの収集家としても知られる。『ほんとうの環境白書』『不思議な生き物』『オスは生きてるムダなのか』『生物にとって時間とは何か』『初歩から学ぶ生物学』『やがて消えゆく我が身なら』など著書多数。

「2018年 『いい加減くらいが丁度いい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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