七十二候で楽しむ日本の暮らし (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044064310

作品紹介・あらすじ

「虹始めて見る」「寒蝉鳴く」「菜虫蝶と化る」など、七十二に分かれた歳時記によせて、伝統行事や季節の食べ物、植物、俳句に使える季語や祭りなどを紹介。オールカラーのイラストでわかりやすい手引き。

感想・レビュー・書評

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  • 七十二候で楽しむ日本の暮らし
    著:広田 千悦子
    紙版
    角川ソフィア文庫 N206 1

    絵やかざりなど、彩があってたのしい。見やすかったです。

    二十四節気(●)とは、春夏秋冬それぞれを6分割して、1年を24の季節であらわしたもの
    暦にのっていたり、2文字で覚えやすかったりで、どこかでみた、親しみがあります

    七十二候は、さらに、二十四節気を、初候、次候、末候と分けたもの
    漢文からのもので、わかりにくい、よみかたがむずかしいと、一般的にはその内容はあまり知られていません
    見た目はむずかしいが、かなにしてみるとその内容は全然むずかしくありません
    その季節の特徴を短文で表現しているのです
    昔の人は季節の移り変わりを細かくよく見ていたと感じます

    目次
    はじめに



    ●立春 りっしゅん(2/4-2/18)
     東風凍を解く はるかぜ、こおりをとく 2/4-2/8
     黄鶯見睆く うぐいすなく 2/9-2/13
     魚氷を上る うお、こおりをのぼる 2/14-2/18

    ●雨水 うすい(2/19-3/5)
     土脉潤起こる つちのしょう(地面のこと)、うるおいおこる 2/19-2/23
     霞始めて靆く かすみ、はじめてたなびく 2/24-2/28
     草木萌え動る そうもくめばえ、いずる 3/1-3/5

    ●啓蟄 けいちつ(3/6-3/20)
     蟄虫戸を啓く すごもりむし、とをひらく 3/6-3/10
     桃始めて笑く もも、はじめてさく 3/11-3/15
     菜虫蝶と化る なむし、ちょうとなる 3/16-3/20

    ●春分 しゅんぶん(3/21-4/4)
     雀始めて巣くう すずめ、はじめてすくう 3/21-3/25
     桜始めて開く さくら、はじめてひらく 3/26-3/30
     雷乃声を発す かみなり、すなわち、こえをはっす 3/31-4/4

    ●清明 せいめい(4/15-4/19)
     玄鳥至る つばめ、きたる(4/5-4/9)
     鴻雁北る こうがんかえる(4/10-4/14)
     虹始めて見る にじはじめてあらわる(4/15-4/19)

    ●穀雨 こくう(4/20-5/4)
     葭始めて生ず あし、はじめてしょうず(4/20-4/24)
     霜止みて苗出ずる しもやみて、なえいずる(4/25-4/29)
     牡丹華さく ぼたん、はなさく(4/30-5/4)



    ●立夏 りっか(5/5-5/20)
     蛙始めて鳴く かわず、はじめてなく(5/5-5/9)
     蚯蚓出ずる みみず、いずる(5/10-5/14)
     竹笋生ず たけのこ、しょうず(5/15-5/20)

    ●小満 しょうまん(5/21-6/5)
     蚕起きて桑を食む かいこおきて、くわをはむ(5/21-5/25)
     紅花栄う べにばな、さかう(5/26-5/30)
     麦の秋至る むぎのとき、いたる(5/31-6/5)

    ●芒種 ぼうしゅ(6/6-6/20)
     螳螂生ず かまきり、しょうず(6/6-6/10)
     腐れたる草蛍と為る くされたるくさ、ほたるとなる(6/11-6/15)
     梅の子黄ばむ うめのみ、きばむ(6/16-6/20)

    ●夏至 げし(6/21-7/6)
     乃東枯る なつかれくさ、かるる(6/21-6/25)
     菖蒲華さく あやめ、はなさく(6/26-7/1)
     半夏生ず はんげ(片白草)しょうず(7/2-7/6)

    ●小暑 しょうしょ(7/7-7/22)
     温風至る あつかぜいたる(7/7-7/11)
     蓮始めて開く はす、はじめてひらく(7/12-7/16)
     鷹乃学を習う たか、すなわち、わざをならう(7/17-7/22)

    ●大暑 たいしょ(7/23-8/6)
     桐始めて花を結ぶ きり、はじめて、はなをむすぶ(7/23-7/27)
     土潤いて溽し暑し つちうるおいて、むしあつし(7/28-8/1)
     大雨時行う たいう、ときどきおこなう(8/2-8/6)



    ●立秋 りっしゅう(8/7-8/22)
     涼風至る すずかぜ、いたる(8/7-8/11)
     寒蝉鳴く ひぐらしなく(8/12-8/16)
     蒙き霧升降う ふかききり、まとう(8/17-8/22)

    ●処暑 しょしょ(8/23-9/7)
     綿柎開く わたのはな、しべひらく(8/23-8/27)
     天地始めて粛し てんち、はじめてさむし(8/28-9/1)
     禾乃登る こくもの、すなわち、みのる(9/2-9/7)

    ●白露 はくろ(9/8-9/22)
     草露白し くさのつゆ、しろし(9/8-9/12)
     鶺鴒鳴く せきれい、なく(9/13-9/17)
     玄鳥去る つばめ、さる(9/18-9/22)

    ●秋分 しゅうぶん(9/23-10/7)
     雷乃声を収む かみなり、すなわち、こえをおさむ(9/23-9/27)
     虫蟄れて戸を坏ぐ むしかくれて、とをふさぐ(9/28-10/2)
     水始めて涸る みずはじめて、かるる(10/3-10/7) ⇒田の水を抜く

    ●寒露 かんろ(10/8-10/22)
     鴻雁来る こうがん、きたる(10/8-10/12)
     菊花開く きくのはな、さく(10/13-10/17)
     蟋蟀戸に在り きりぎりす、とにあり(10/18-10/22)

    ●霜降 そうこう(10/23-11霜始めて降る しも、はじめてふる(10/23-10/27)
     霎時施る こさめ、ときどき、ふる(10/28-11/1)
     楓蔦黄ばむ もみじ、つた、きばむ(11/2-11/6)



    ●立冬 りっとう(11/7-11/21)
     山茶始めて開く つばき、はじめてひらく(11/7-11/11)
     地始めて凍る ち、はじめて、こおる(11/12-11/16)
     金盞香く きんせんか(水仙)さく(11/17-11/21)

    ●小雪 しょうせつ(11/22-12/6)
     虹蔵れて見えず にじ、かくれて、みえず(11/22-11/26)
     朔風葉を払う きたかぜ、このはをはらう(11/27-12/1)
     橘始めて黄ばむ たちばな、はじめて、きばむ(12/2-12/6)

    ●大雪 たいせつ(12/7-12/21)
     閉塞く冬と成る そらさむく、ふゆとなる(12/7-12/11)
     熊穴に蟄る くま、あなにこもる(12/12-12/16)
     鮭魚群がる さけのうお、むらがる(12/17-12/21)

    ●冬至 とうじ(12/22-1/5)
     乃東生ず なつかれくさ、しょうず(12/22-12/26)
     麋角解つる さわしか(大鹿)のつの、おつる(12/27-12/31)
     雪下麦出ずる ゆきわたりて、むぎのびる(1/1-1/5)

    ●小寒 しょうかん(1/5*-1/19) *だぶりあり、調整?
     芹乃栄う せり、すなわち、さかう(1/5-1/9)
     水泉温かを含む しみず(泉の水)あたたかをふくむ(1/10-1/14)
     雉始めて鳴く きじ、はじめてなく(1/15-1/19)

    ●大寒 だいかん(1/20-2/3)
     款冬華さく ふきのはな、さく(1/20-1/24)
     沢水腹堅める さわみず、こおりつめる(1/25-1/29)
     鶏始めて乳く にわとり、はじめて、とやにつく(卵を産む)(1/30-2/3)

    Column.1 ひとりにひとつ日本の誕生花
    Colmun.2 跋扈する妖怪たち
    Column.3 さまざまなお守り、祈りのかたち
    Column.4 祝い弔い、人生の節目

    参考文献
    さくいん

    ISBN:9784044064310
    出版社:KADOKAWA
    判型:文庫
    ページ数:128ページ
    定価:760円(本体)
    発売日:2015年04月25日初版

  • 毎週ページをめくるのが楽しい。内容の量や濃さには差があるが、今の時候を知り、楽しむには十分。

  •  さいたま地方、桜がほぼ満開ですw。 10月は、十月桜、2月は河津桜、3月中旬は寒緋桜、3月下旬は染井吉野、4月は山桜。まもなく、数千キロの旅を終えたスズメが日本にやってきますね! 新年度の始まり。 「弦鳥至る」 ツバメがお礼に巣の中に残しておく貝を「ツバメの子安貝」というそうですw。安産のお守り!

  • 天気予報を聞いていてたまに「今日は二十四節気のうちの・・・です」などと気象予報士の人が解説することがある。既に廃れてしまっているように思われる日本独特の季節分け、旧暦に従っているため実際の気候とはあわないときもあるが、今なお私たちはいろいろな場面でこの二十四節気、七十二候を暮らしの中に持ち続けていることがわかる。
    きれいなイラスト、言葉、俳句等でその時々の自然や各地の行事、食べ物等を紹介している。
    私たちは目まぐるしくかわる日々に追われるように過ごしているが、季節の変わりめ等立ち止まり、ゆっくりと自然や日本の行事を振り返ることも必要だろう。いつまでも失いたくない日本固有の季節感、ことある毎に繰り返し読みたい本だ。

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著者プロフィール

日本の行事・歳時記研究家。文筆家。ライフワークは季節のしつらいと祈りのかたちづくり。横須賀市秋谷に築八十年の日本家屋スタジオを構え、「季節のしつらい教室」を主宰。日本の行事の源流に触れつつ、現代のくらしや世代に合わせて提案している。東京新聞に「くらし歳時記」、神奈川新聞に「季めく暮らし」、スタイルアサヒに「季の記」、東急沿線フリーマガジン『SALUS』に「暦と暮らす十二ヶ月」、月刊誌『清流』に「季節のしつらい 祈りのかたち」、第一園芸のウェブサイトに「花月暦」を連載。ほか、「YANASE LIFE plaisir」などの企業誌にも寄稿している。著書は、ロングセラーの『おうちで楽しむにほんの行事』(技術評論社)をはじめ、『七十二候で楽しむ日本の暮らし』(KADOKAWA)、『口福だより』(小学館)、『知っているとうれしいにほんの縁起もの』(徳間書店)、『鳩居堂の歳時記』(主婦の友社)、『にほんの行事と四季のしつらい』(世界文化社)など多数。日本の季節の楽しみ、行事の美しさを伝える映像をYouTubeにて配信中。

「2021年 『花月暦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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