- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044069087
作品紹介・あらすじ
復活祭の日曜日の夜明け。地獄を出たダンテとウェルギリウスは大海を渡り、地獄行きを逃れた亡者の浄罪の場である、煉獄の山にたどり着く。罪の印である七つのPを額に刻まれたダンテは、贖罪の途にいる数々の魂と出会い、自らも師に叱咤を受けながら、天上への入り口となる山頂を目指す。そしてすべてのPが消えたとき、地上楽園でついにベアトリーチェの姿を見るのだった。第二部「煉獄篇」。エッセイ・三浦朱門
感想・レビュー・書評
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煉獄という単語は、鬼滅の刃が流行ってからほとんどの日本人が知っているものの、それが何を示すかはこの本を読む前の自身を含めてほぼ知らないはず。
言葉のイメージとは裏腹に、地獄のようなおどろおどろしい雰囲気ではなく、ところどころに美しい景色の描写があるのに驚く。時折聴こえてくる歌声の描写も、どちらかというと天国のイメージに近い。
額に7つのPを刻まれた後、山を登りながらそれを消していく旅は、地獄よりもわかりやすい。
ベアトリーチェを探して行くのに、あったと思えば思いの外厳しい人なのは何か切ない。 -
煉獄のイメージがよくわからない。地獄編よりは穏やかだった。それにしても、このイマジネーションを持続できるのはすごい。
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地獄もそうだったが、煉獄も主にトマス・アクイナスの神学に倣って描いている。伝統的な聖歌や聖書のワンシーンで7つの徳を鮮やかに戯画的に描くことで、煉獄の各場で償われる罪がどういうものかがわかる仕掛けになっている。訳文は変な文語調の解りづらいものではなく、平易で読みやすい。またカトリックの聖人を「聖~」「~上人」と意識的に呼んでいることなど、カトリック信徒への最低限のリスペクトも感じられていい。
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飽きてきた。そもそも煉獄って概念が好きになれない。大半の人はここに落ちて救いを求めて頑張るわけだが、それだと現世と同じだよね。それでチートがあるのかw
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むつかしいむつかしい。ファンタジーでも馴染みのある「七つの大罪」が軸に進む分読みやすい。
結局誰の話してるのかわかんないのがどうしようもないんだろうなぁ。神様の名前はメガテンとかで知ってるけど、町の人とか知らないよ…
七つの大罪を憎しみと善の行き過ぎとどちらでもないものに分けるのはなるほど。