紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス 日本の古典)

著者 :
制作 : 山本 淳子 
  • 角川学芸出版
3.89
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本棚登録 : 113
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044072049

作品紹介・あらすじ

平安時代の宮廷生活を活写する回想録。華麗な生活に溶け込めない紫式部の心境描写や、同僚女房やライバル清少納言への冷静な評価などから、当時の後宮が手に取るように読み取れる。道長一門の栄華と彰子のありさまが鑽仰の念をもって描かれ、後宮改良策など、作者が明確に意見を述べる部分もある。話しことばのような流麗な現代語訳、幅広い話題の寸評やコラムによる、『源氏物語』成立の背景を知るためにも最適の入門書。

感想・レビュー・書評

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  • これでもかっ! という現代語訳の後に古文を配し、そして解説文が続く構成がとても良かった。源氏物語の作者として教科書でも有名な彼女の、中宮彰子に仕えた女房としての記録とエッセイと言える日記を楽しむことができた。天皇の後継者を生んだ彰子に仕える女房のあり方に対する熱い想い、そして枕草子の作者・清少納言へのライバル心が生き生きと伝わってくる。

  • 978-4-04-407204-9 260p 2009・4・25 初版

  • 紫式部の、宮廷生活の様子などを綴った日記。
    実は彼女が「ネクラなヲタクOL」だったことは、『うた恋。』を読んで知ったので、その辺をちゃんと踏まえて読むと、なかなか興味深い。

    でも、個人的には『和泉式部日記』や『更科日記』のような日記文学が好きな自分としては、面白みには欠けると感じた。

  • 源氏物語の原作者紫式部が彰子中宮の元で宮仕えをしていた3年程の記録及び体験記とも言える「紫式部日記」の解説本です。

    原典と口語訳とを併記されておりまずはとてもわかりやすいです。
    タイトルにビギナーズ・クラッシックスと銘打ってあるだけのことはありますw
    残念ながら原典の全てが掲載されているわけではなく、日記の内容や式部が家庭の主婦から職業女房へと成長・変化してゆくさまにあわせ、3部構成になっています。

    「鬼と女は表に見えないのが良い」とされていた平安の時代、職業としての女官や女房は多くの男性に顔を晒さねばならず総じて「はしたない」「言い寄り易い」と軽視されている側面がありました。
    式部もその世論の中で生まれ育ってきたため、再三再四の宮仕えの要請にもなかなか首を立てには振らず、中宮彰子の熱烈な要望に根負けして出仕したものの、立ち居並ぶ先輩女房たちに気圧され、また冷たくあしらわれ凹み翌日から5ヶ月も家に引きこもりますw
    更に結婚して3年と言う短さで夫が亡くなりいよいよ華やかな宮中へ戻る気にもなれません。

    が、ここで式部の意識は主婦から女主人へと上昇します。
    残された我が子賢子や家司・女房たちを養うのは自分しか無い。
    それに彰子の出産日記を書くことが第一の勤めとされ決まった出仕話。中宮彰子の出産も押し迫りそうそう引きこもってもおられず宮中へ戻ります。
    式部の住む堤邸を担う大黒柱は自分しかいない、ここで働きお産日記を完成させ先輩女房にも気に入ってもらえるように立ち回らなければ!と一念発起します。
    すると女房たちからは「式部さんって思ってたのと違って本当は優しいのね」「式部さんは学がおありだから私なんかきっと叱られるんじゃないかと思ってたのよ」と意外な言葉が。
    冷たくあしらわれ逃げ帰った式部ですが、実は皆式部の学識の深さに恐れうかつなことは言うまいと警戒していただけなのです。

    中宮彰子のお産は男御子誕生と言う上々の結果、産後も母子ともに健やかで宮中は和やかな日々が続きます。
    宮中女房としての処し方も身に付き、徐々に宮中での生活にも慣れてきた式部は手紙形式の日記を書き始めます。
    これは「こんなこと内々の手紙ででも無ければ書けない話なんだけど」と前置きをし女房評・公達評を繰り広げるといったものです。
    式部の文章もくだけた表現が増え、本当に他人の手紙を垣間見してるかのように感じます。

    紫式部日記には、彰子のお産記録、お祝いの儀式の様子の記録だけではなく、中宮女房としての式部の成長日記の要素もあります。
    このビギナーズ・クラッシックのシリーズは本当に初心者に優しくわかりやすいので入門篇としては最適に思いました。

    でも出来れば田辺聖子さんに口語訳+読み物としての紫式部日記を出して欲しいところですw

    今、森谷明子さんがシリーズとして刊行している「千年の黙」「白の祝宴」「望月のあと」は紫式部を主人公としたミステリですが、これらよりも先にこの本を読んでおけば良かったなぁ、と後悔してます。
    「源氏物語」だけではなく「枕草子」の書かれた背景「むかし・あけぼの」を読んだ後だからこそ「千年の黙」が面白かったのですが、更に「紫式部日記」も読んでおけばなおよし!ですw

  • 平安時代の宮廷生活を活写する回想録。華麗な生活に溶け込めない紫式部の心境描写や、同僚女房やライバル清少納言への冷静な評価などから、当時の後宮が読み取れる。道長一門の栄華と彰子のありさまが鑽仰の念をもって描かれ、後宮改良策など、作者が明確に意見を述べる部分もある。流麗な現代語訳、幅広い話題の寸評やコラムによる、『源氏物語』成立の背景を知るためにも最適の入門書。

  • 内気で人付き合いが苦手だけど、プライドは高い。そんなリアルな紫式部の姿や、爺バカ丸出しな道長の姿が見てとれて、大変面白い一冊。

  • 平安時代の宮廷生活を活写する回想録。華麗な生活に溶け込めない紫式部の心境描写や、同僚女房やライバル清少納言への冷静な評価などから、当時の後宮が手に取るように読みとれる。道長一門の栄華と彰子のありさまが讃仰の念をもって描かれ、後宮改良策など、作者が明確に意見を述べる部分もある。話し言葉のような流麗な現代語訳、幅広い話題の寸評やコラムによる『源氏物語』成立の背景を知るためにも最適の入門書。


    卒論の参考にさっと。
    けっこうおもしろい。紫式部も人間だね。

  • 急に古典が読みたくなってビギナーズクラシックスをまとめ買いしてきました・・・。

  • 紫式部の宮廷生活での日記。登場人物の周囲の物事とか上手く解説されていて読んでいて楽しい。紫式部の人物像や成長、宮廷の雰囲気を感じ取れました。

  • 女房の普段の生活、中宮彰子、道長、同僚の悪口・・・色んな話が盛りだくさんで、おもしろかったです。
    また、話の間に挟まれる解説も、女房事情や、平安の生活など詳しく書かれていて、とてもよかったです。

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