新訳 武士道 ビギナーズ 日本の思想 (角川ソフィア文庫)

著者 :
制作 : 大久保 喬樹 
  • KADOKAWA/角川学芸出版
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本棚登録 : 39
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044072346

作品紹介・あらすじ

深い精神性と倫理性を備えた文化国家・日本を世界に広めた名著『武士道』。平易な訳文とともに、その意義や背景を各章の「解説ノート」で紹介。巻末に「新渡戸稲造の生涯と思想」も付載する新訳決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 『武士道は、日本の象徴である桜の花と同じように、この国の土に根ざした花である』(冒頭より)

    新渡戸稲造(前の5000円札の人)が1900年に海外向けに著した武士道の解説本。
    明治後期、世界では日本に対する関心が高まっていた。開国して30年あまりの小さな島国が日清戦争で中国を破るまでに成長したのはどうしてか、日本人はどんな精神性を持っているのか、というのは世界の関心の的だったようだ。
    日本には特定の宗教があるわけでは無い。ただし、昔から続く道徳観のようなものは国民の間に根付いていた。それが「武士道」である。武士道のお陰で日本人は西洋にも引けを取らない高い水準の精神性を保つことができた。

    新渡戸は、切腹、仇討ちといった西洋から見れば野蛮に見える行動は、実はキリスト教にも通じるような美しい精神性のもとで生じているのだと述べている。武士道の様々な教えが、西洋哲学やキリスト教に共通するような普遍的なものであるというのが彼の言いたかったことのようだ。新渡戸自身、敬虔なキリスト教徒であるが、日本人として生まれ武士道の教えの下育ったことの誇りを本書の随所に読み取ることが出来る。

    ところで、本書は当時の西洋人に向けて書かれた本なのだが、残念ながら現代日本人である僕にとって非常に読みやすく感じてしまった。武士道の精神は日本人からはすっかり失われてしまったのだ。すっかり西洋の考え方が浸透してしまっている自分自身に気が付いて悲しい気持ちになった。かつての武士道は桜の花のように散ってしまったのだ。

  • 深い精神性と倫理性を備えた文化国家・日本を、世界に広めた名著『Bushido』。多くの先人が、日欧ふたつの文化を対立あるいは異質なものと見てきたなか、両者の根本的共通性を見出そうと努めた新渡戸が、本書に込めたものは何か。読みやすい訳文とともに、各章の意義や背景を「解説ノート」で紹介。エピソードや時代背景もよくわかる「生涯と思想」も付載する。世界を魅了し続ける「サムライ日本」の原点に迫る新訳決定版!

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著者プロフィール

新渡戸 稲造(にとべ いなぞう)
1862年9月1日 - 1933年10月15日
日本の教育者・思想家。1862年南部藩士の子として生まれる。札幌農学校(現在の北海道大学)に学び、その後、アメリカ、ドイツで農政学等を研究。1899年、アメリカで静養中に『武士道』を執筆。翌年初版が刊行され、世界各国で翻訳され世界的ベストセラーになる。
第一高等学校校長などを歴任。1920年から26年まで国際連盟事務局次長を務め、国際平和に尽力した。辞任後は貴族院議員などを務める。

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