柳田国男 山人論集成 (角川ソフィア文庫)

著者 :
制作 : 大塚 英志 
  • 角川学芸出版
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本棚登録 : 45
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044083137

作品紹介・あらすじ

日本の先住民族の末裔で、山姥や天狗のような姿をもつと考えられた「山人」。彼らは一体何者なのか-。柳田が記した膨大な「山人論」の成立・展開・消滅の過程がわかるよう、その著作や論文を編者独自に再構成。「山人論」の変容と柳田の学問や文学の核心に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 柳田國男の山人論関連の文献を集めた本。
    確かにパブリックドメインになったとしても、
    本書のように一つのテーマに沿ってまとめてあると
    初学者には非常にありがたいと感じた。

    各所の地名に山岳民族としての日本人の名残が
    見られるのは興味深い。

  • 柳田国男は「山人」を、はじめ日本の先住民族の末裔と考えていたらしい。海をわたってきた倭人(大和民族?)が、先住民族を隅に追いやって、結果、先住民族が山に立てこもったということが、実際古代にあったと考えられないでもないが、冷静に考えて、彼らがほとんどそのまま江戸・明治付近まで、ずっと山に住み続けたというのは考えにくい。
    柳田国男もそう思ったのか、『山の人生』の頃にはこの考えを撤回したようだ。
    この本の編集者大塚英志氏の考えでは、もともとロマン主義的なパッションを秘めていた柳田が、結局そのような自己を抑制したということになる。
    ロマンというか、柳田国男がひどく文学者気質であることは間違いない。かれは田山花袋にネタを提供して小説を書かせていたそうで、花袋の短編が2つ、巻末に載せられている。
    柳田と南方熊楠との往復書簡も載っているが、全部ではないようだ。熊楠のバイタリティが強烈なので、このやりとりを読んでいると、熊楠のほうが存在感が圧倒的である。互いのスタンスを痛烈に批判し合った書簡はここでは省かれているようだ。

  • 柳田の山人関連の著作等を纏めた一冊。
    成る程大塚英二が書く柳田で引用されるものが多い。当然か。

    手拭い調の表紙のシリーズであるが、製本の悪いのに当たってしまったのか背の辺りを上から見ると本文が浮いているのが少し残念だった。余白もかなり削って狭い感じがする。

  • 柳田国男の山人論を再構成したもの。編纂は大塚英志。
    色々と興味深い内容だった。山人ってある種のロマンだよなぁ……。

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著者プロフィール

1875年兵庫県生まれ。農商務省勤務、貴族院書記官長を経て、1930年代以降は民俗学の著作に専念し、研究会や雑誌を主宰した。おもな著書に、『遠野物語』『木綿以前の事』『海上の道』など。1962年没。

「2018年 『祭祀習俗事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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