先祖の話 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • 角川学芸出版
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本棚登録 : 183
感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044083151

作品紹介・あらすじ

人は死ねば子孫の供養や祀りをうけて祖霊へと昇華し、山々から家の繁栄を見守り、盆や正月にのみ交流する――膨大な民俗伝承の研究をもとに、日本人の霊魂観や死生観を見いだす。戦下で書かれた晩年の傑作。

感想・レビュー・書評

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  •  本書そのものが素晴らしいし、柳田も冴え渡っていて筆も乗っているのだけども、ただただ大塚英志の解説が素晴らしい。柳田の婉曲な反撥を喝破して解説できている。巻末解説ありなしでは本書の評価もずいぶん変わったのではあるまいか。
     柳田の思想の結集したような所もあるので、いきなりこれを読むのではなく、初期の頃の柳田の論文をある程度読んでから手にすればそう分かり難いものではない。
     加えて柳田の明晰な文章は、国内の研究者たちは手本にすべきものとして、殊に文章読本のように読んでも良いかもしれない。日本語とはこうやって書くものである。
     何もかもが良い。満点。

  • NHKの"100分で名著"のために購入。
    少し文体が読みにくい。
    所々は理解出来るくらいのほぼ字面だけを追って読了した感じ。

    ただ、著者の強い想いは伝わってくる。

    日本古来の仏教以前からある先祖の祀り方や家の有り様についての研究は今でも古さを感じさせない。
    読んで感じたのはにも失ってはいけない日本の特質が様々にあるのだろうということ。

    靖国、英霊に対する考え方は同意する部分もありながら現実を考えると迷う。既にこれらに対する姿勢は染み込み既成事実となり、更にそれが失われてかけている現在。
    記憶を残すのが精一杯でこれを変えて行くのは難しいだろうな、と思う。

  • 17/09/03

  •  信仰はただ個人の感得するものでは無くて、寧ろ多数の協働の事實だつたといふことを、今度の戰ほど通説に説明したことは曾て無かった。
     但しこの尊い愛國者たちの行動を解説するには、時期がまだ餘りにも早過ぎる。其上に常の年の普通の出来事と、竝べて考へて見るのは惜しいとさへ私には感じられる。(64 死の親しさ)

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著者プロフィール

1875年兵庫県生まれ。農商務省勤務、貴族院書記官長を経て、1930年代以降は民俗学の著作に専念し、研究会や雑誌を主宰した。おもな著書に、『遠野物語』『木綿以前の事』『海上の道』など。1962年没。

「2021年 『葬送習俗事典 死穢の民俗学手帳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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