江戸の妖怪革命 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • 角川学芸出版
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本棚登録 : 80
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044083205

作品紹介・あらすじ

妖怪のカタログ「妖怪図鑑」、妖怪を出現させる「妖怪手品」のマニュアル本、妖怪カルタ、人形などの「妖怪玩具」――。江戸で大流行した妖怪遊びを紹介し、江戸時代に起きた「妖怪革命」の軌跡をたどる。

感想・レビュー・書評

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  • 第1回共通テストの素材文になったから慌てて読んだわけじゃないんだからねっ。
    先日あるポッドキャストで、妖怪は3パターンあり、挿話が有名なもの、絵が有名なもの、どちらも有名なもの、と区分されていて、なるほどなーと。
    そこに鳥山石燕や水木しげるによるパロディが入ってきてごちゃごちゃになっていく、と思っていたら、本作ではまさにその辺のことが取り上げられていた。
    まさに妖怪のキャラクター化について。
    1、都市化、貨幣経済。
    2、メディア、テクノロジー。
    に要因があると述べている、と思う、が、妖怪だけでなく万象に敷衍できそう。
    実際妖怪が「私」に棲みつくくだりとか、文学だし。
    都市とメディア。押井守がうるさいくらい言っていたことが、まさか妖怪の本で出てくるとは。つながっているんだな。

  • 江戸

  • 著者は妖怪の研究で博士号を取得したようで自称妖怪博士である。
    内容的にはトレビア本に近い様に思う。妖怪と日本人の精神構造とか文化人類学的な考察とか言うものを期待したが、その方面での考察は少々薄い(主題としてそうしたものを狙ってはいるのだとは思うが)
    妖怪は、そもそも日常的理解を超えた不可思議な現象に意味を与えようとする民俗的な心意から生まれたものであり、切実なリアリティをともった存在であったものが、妖怪に対する認識が変容することにより、それをフィクションとして楽しもうというものに変わっていった状況を江戸時代の「妖怪娯楽」を通して探っていくと言うのが主題となっている。
    江戸時代に娯楽として妖怪を楽しむようになってきた様がいろんな出版物、出し物、演劇と言ったものを通して知ることが出来る。鬼太郎、妖怪ウォッチといった昨今の妖怪ブームのルーツを探る様でもある。
    読んでいて面白いと思ったトピックスは、江戸時代、妖怪幽霊の類いは合理的に考えて存在しないものと思われていたようだが、狐狸の類いが化かしているのを見間違えたものとする説が横行していたようで,江戸時代の合理的精神では狐狸は化かすものであったらしいのである。もちろん、妖怪、幽霊と違ってキツネもタヌキも現実に存在はしているが(^^ゞ

  • 妖怪文化の遍歴をわかりやすく解説した一冊。この類いの入門書としては凄く優れた一冊だと思った。お求めやすい価格だし。逆に言えばこのタイトルで想像した以上のものは別にないんだけどね。

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著者プロフィール

1969年、香川県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。総合研究大学院大学文化科学研究科にて博士号(学術)取得。現在、兵庫県立歴史博物館学芸員。共著に『図説 妖怪画の系譜』(河出書房新社)、『妖怪学の基礎知識』(角川選書)など。

「2013年 『江戸の妖怪革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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