遠野物語remix 付・遠野物語 (角川ソフィア文庫)

  • KADOKAWA/角川学芸出版
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本棚登録 : 349
感想 : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044083229

作品紹介・あらすじ

雪女、座敷童衆、オシラサマ――遠野の郷に伝わる説話を収めた『遠野物語』。柳田國男の名著を京極夏彦が深く読み解き、新たに結ぶ。角川ソフィア文庫には原著も併載。読み比べなど、楽しみが広がる決定版!

感想・レビュー・書評

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  • 京極先生のお話を読んでいると時々登場する、柳田国男先生。前々から気になっていたので手に取ってみました。しかも、京極先生remix。
    大枠で民俗学と言われてもなかなかイメージが掴みづらかったが、読んでみると所謂地元の「言い伝え」なのかな、と。一つ一つはとても短くちょっと不思議な出来事。特にまとめてあるわけでもなくただ伝承を書き連ね、そこには答えはないというスタイルがなんだかとても新鮮だった。

  • 昨日まで東北を旅行していました。最後の訪問地が遠野です。その前に遠野物語を読もうと思いました。
    最初に手にしたのが青空文庫。しかしなかなか読みづらく。たどり着いたのがこの本でした。

    原文を単に口語体に変換するだけでなく、本来なら注釈とすべき内容を本文内に上手く取り込むことによって、平易で読みやすくなっています。さらに説話の順番を入れ替えて括ることによって、頭に入りやすく工夫されています。
    後ろには柳田さんの原文も付いています。入門編ともいうべき京極さんの文章を読んだ後にこちらを読むと、原文が削ぎ取られたような名文である事が良く判ります。

    ところで実際に訪れた遠野。
    卯子酉様とか五百羅漢、コンセイサマ、オシラサマなどちょっとディープな遠野も良かったのですが、良く晴れた晩秋の遠野は、盆地を取り囲む山々の針葉樹の緑と広葉樹の紅葉に彩られ、刈り取りの終わった田んぼのあちこちにたわわに実る柿のオレンジ。ちょっと冷たいけど清々しい風。それだけで「民話の里」という雰囲気にあふれていました。

  • 遠野を訪れる道中、予習の為に読みながら汽車に揺られた。京極夏彦さんということで、どんなおどろおどろしい文章が連なっているのかと構えていたら(偏見です)、思いの外シンプルで読みやすかった。
    これを読んで、語り部のおばあちゃんの話も聞いて、地方の貧困が透けて見える話も多く、面白かった一方でやりきれない気持ちになった。

  • 遠野物語が現代語訳で読めるのは大変幸せなことだと思う。おまけに行間も京極氏の解釈によって大変わかりやすく補足されている。
    言い伝えというものは何も遠野に限ったものではなく、全国各地に同様なものが存在っすると思うが、遠野という地域の歴史的な背景や地形的な特色も解説されていてわかりやすい。

  • 原本、遠野物語を読んでからのremix。
    「なるほどそう書いてたのか」とおもう話ばかりだった。
    山男・山女・天狗など原本では出てきたのは解るけど、状況が解り難かった話がすんなりと入ってきた。remixの中に原本も併載しているので、読み比べられるのも良かった。
    いつか又、原本を読んでみようと思った。

  • 日本民俗学の黎明を告げた名著「遠野物語」。
    京極夏彦氏の手によりremixされて、初めて読了することができました。ありがとう。
    次は併載された原典「遠野物語」との読み比べができればいい…のでしょう…が、根気のいる作業になりそう…。
    100数十年前の人々の様子、考え方、信じていたものなどに触れるのはとても貴重な経験。中にはえ、嘘!と思うような話もあるが、それが当時の考え方なのだなぁと思いました。

  • 背伸びして岩波文庫の原書から読まなくて良かった。これが率直な感想です。
    今月末に遠野に旅行しようと思いたち、実は通読したことがなかった遠野物語に手を伸ばしました。

    昔話といえば、遠野。そのくらい有名と思っていましたが、あまり読んだことがある人は多くないようです。
    実際読んでみると、あれ?聞いたことがあるなと言う話がいくつも登場します。座敷童子の話、死んだ妻があの世で別の旦那さんを見つけている話。
    人の皮をかぶった山姥の話なんかは、私が好きなマンガ、「うしおととら」そのままです。
    明治時代に書かれながらも、こうした異郷の物語、異形の話の根底になっているのですね。アメリカではクトゥルフ神話という虚構神話が、ホラー小説のベースになることがあります。
    不思議な話、怖い話は真実の是非を問わず伝染するものなのでしょうか。

    冒頭で、「原書に手を出さなくて良かった」と書いたのは、私が読んだものが、2013年に出版された、京極夏彦さんの意訳だったからです。巻末に原書があり、その違いをくらべることができます。
    柳田さんの文章だけだったら、今こうしてレビューを書いていなかったかもしれません。京極さんから入り、将来原文に当たるくらいのつもりで。

    まずは自分にあった文章から読むのが一番です。

  • 遠野物語を京極文章で。そういえば、京極さんて読んだことな…ゲフンゲフン。

  • 2019.09.26

    柳田國男さんのお名前はよく耳にするので、一度は読んでみたいなあと思っていたところに、ようやく
    京極さんなら読みやすくまとめてくれているだろう、と選んでみました


    物語とありますが、一本のお話ではなく、聞いた地元話をまとめたもの、という…なんとなくわかっていましたけど、昔話で聞いたことあるような話もあれば、「…え? で??」みたいなものもあり、ちまちま小話がまとまっているだけなので、暇を見つけて読みやすいとみるか、途中で投げ出しやすいとみるか…

    土地に根付いたはなしを直接まとめた、実話、というものに特別なこだわり、興味がない自分からしたら、半分くらいは退屈でした
    読むために練り上げた物語ではないので、あったりまえですが

    ちょっと古い日本文も読めないので、ラストの章と御本人の著はほぼすっとばし…

    まあ、読んだことあるよ!という自己満足のために読んだ、みたいなところはありました(むしろなんで読もうと思ったのか…)

    短いのに、読了までえっらいかかった…

    でも、読めてよかったです

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家、全日本妖怪推進委員会肝煎。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞を受賞。著書に『幽談』『冥談』『眩談』『鬼談』『ルー=ガルー』『南極(人)』『厭な小説』『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』 『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『遠野物語拾遺retold』 ほか多数。

「2021年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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