遠野物語remix 付・遠野物語 (角川ソフィア文庫)

  • KADOKAWA/角川学芸出版
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本棚登録 : 251
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044083229

感想・レビュー・書評

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  • 遠野を訪れる道中、予習の為に読みながら汽車に揺られた。京極夏彦さんということで、どんなおどろおどろしい文章が連なっているのかと構えていたら(偏見です)、思いの外シンプルで読みやすかった。
    これを読んで、語り部のおばあちゃんの話も聞いて、地方の貧困が透けて見える話も多く、面白かった一方でやりきれない気持ちになった。

  • 遠野物語が現代語訳で読めるのは大変幸せなことだと思う。おまけに行間も京極氏の解釈によって大変わかりやすく補足されている。
    言い伝えというものは何も遠野に限ったものではなく、全国各地に同様なものが存在っすると思うが、遠野という地域の歴史的な背景や地形的な特色も解説されていてわかりやすい。

  • 原本、遠野物語を読んでからのremix。
    「なるほどそう書いてたのか」とおもう話ばかりだった。
    山男・山女・天狗など原本では出てきたのは解るけど、状況が解り難かった話がすんなりと入ってきた。remixの中に原本も併載しているので、読み比べられるのも良かった。
    いつか又、原本を読んでみようと思った。

  • 「遠野物語」を読みやすく現代文にかみ砕きながら、装飾はほとんど行っていないので、原典の持つ素朴な「得体のしれないものを伝承する」という姿勢を感じ取ることができます。
    怖がらせようという意図のある「伝承話」ではなく、あくまでただそう伝わっている、ということを伝えていこうとする話のかけらたちなので、物語の背後に統一された意図があるわけでも、意外性ある展開があるわけでもありません。

    けれど、繰り返し描かれる「この世ならざるもの」がなにかの暗喩なのか、はたまたほんとうの異形なのか、などと想像を巡らせると、とらえどころのない不安やおののきを感じたりもするのでした。

  • ずっと気になっていた「遠野物語」を
    京極夏彦氏のremixバージョンで、やっと読むことができました。
    現代仮名遣いなので大変読みやすかったです。
    伝承という形態をとって綴られたこのモノガタリ集はあきらかに文学作品であるとともに、普通の物語とは違う。
    たくさんの不思議な話があるなかで、中には現代科学で説明がつきそうなものもあったりする。
    妖は現代で生きるのは難しいだろうなぁ。
    そしてこの作品を読んでいて「百鬼夜行抄」が無性に読みたくなりました。

  • 柳田國男の名著『遠野物語』を京極夏彦流にアレンジメント。私にとって初の京極作品がこれである。何それ。
    大分ホラーノベルテイストになったが、それでも遠野物語の、語られることで明るみになる樹樹と、語られぬことにより生じる虚(うろ)とが醸し出す不協和音が生かされていて良い。京極氏が元々そういう作風だったらごめん。何せ読んでない。
    一一七番のヤマハハの話の結びのアレンジはすげー怖かった……。

  • 正体の分からないものへの畏敬、姿は見えているが自分とは違う物への怯えは今の日本人の好む物語にも通じるとおもう。カッパ、雪女、山男、童話だったり小説、漫画、映画でも有名な妖怪達の物語が京極夏彦さんの手によって読みやすくなっているので興味はあったけど古い作品だし手を出しづらいと考えている人がいたら、これを! と差し出したいです。
    現代人以上に神仏信仰が盛んで、生活に馴染みすぎたが故に無宗教であると言う人もいない時代だからこそ、たぶん勘違いだろう、見間違いだろうではなく化け物に違いないという方向に転がっていくのは興味深い。
    五十九の胡桃の合間に赤ら顔の河童が見えたのはその最たるものだと考える。

    後ろに掲載されている柳田国男の方を読めばよく分かるが、そちらもまた読み慣れない文体であるがゆえに違った恐ろしさを持った作品でした。

  • ”遠野物語remix 付・遠野物語”京極夏彦・柳田圀男著 角川ソフィア文庫(2014/06発売)

    ・・・遠野出身の佐々木喜善が語る怪異譚を柳田が記した”遠野物語”、その京極夏彦版。(柳田の原板も収録)
    現代語に訳出したものや、関連のある話を近くに集めたり、非常に読みやすい構成。

    ・・・柳田版を前に読んだときも思いましたが、間に人が入りすぎ。
    遠野住人(複数の場合あり)→佐々木→柳田、で、
    話の内容が相当変わっているのではないだろうか。
    また、実際にあった話のように語られている中にも一から作られたっぽい話も多数。
    各話の成立の過程を考えながら読んでいくと非常に面白い。
    今年のベストを狙えるクラスの一冊でした。

  • 昨年の秋に読了。物語の途中で放り出されるとなんとも不安な気分になる。えっそこで終わり?って何度思ったことか。そのせいか読み終わった気がしなくて、ついつい何度も読み返していました。なにが怖いのかわからない怖さってあるんだなー。

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