ダライ・ラマ「死の謎」を説く (角川ソフィア文庫)

  • 角川学芸出版 (2008年7月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (228ページ) / ISBN・EAN: 9784044089016

作品紹介・あらすじ

死とは新しい人生を己が手にする時の到来である――。チベットの精神的指導者、ダライ・ラマが死とは何かの問いかけに、「輪廻転生」の死生観を通して、チベット仏教をわかりやすく語る。転生の法則、煩悩からの解放、平常心の境地、真実の愛、至福の喜び……、死をどう受け入れるかは、そのまま、どう生きるかに繋がると説き、仏陀の精神の本質を明らかにする。人類の幸福を願う仏教の入門書。
解説・宮坂宥洪

みんなの感想まとめ

死を新たな人生の始まりと捉える視点を提供し、チベット仏教の教えをわかりやすく解説する本書は、ダライ・ラマ14世の思想に基づいた深い洞察に満ちています。輪廻転生や煩悩からの解放、真実の愛と至福の喜びにつ...

感想・レビュー・書評

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  • もとは1994年刊。93年、ダライ・ラマへの4回のインタビュー取材にもとづく。
    ダライ・ラマ14世は1935年生まれ。13世が33年の暮に亡くなって、その生まれ変わりをチベット全土に捜索して見つかったのが2歳になる男の子、パ・モン・トン・トゥルブ。彼が14世となる。ダライ・ラマの生まれ変わりそのものが輪廻転生の典型例だ。(これってなにガチャ?)
    本書は、ダライ・ラマ14世その人、そしてチベット仏教での輪廻転生の考え方を中心に解説。自殺や殺人(殺生)をどう考えればいいのかにも触れている。驚くのはその考え方のフレキシブルさ。決してドグマティックではない。
    仏教とヒンドゥー教の関係、大乗仏教とチベット仏教(ラマ教)の関係も明快かつコンパクトに書かれている。入門書としても好適。
    インタビュアーはノンフィクション作家の大谷幸三。宗教家や宗教者でない点がいい。

  •  ダライ・ラマ14世が説いた言葉の紹介とそれの解説付きのチベット仏教入門編。仏教というもの事態が、いくら平易に説こうとしても説けない性質もあるのかもしれないが、シンプルに心に残る言葉が多く、興味深く読んだ。
     ただ、ダライ・ラマ14世の略歴を冒頭でさらーっとしないと、この人がどんな背景や状況下で話しているのか不明で、ピンと来ないところもありそう。私は以前に読んだ「ダライラマ真実の肖像」を思い返したから理解しやすかったような。ダライラマ個人の興味からこの本を手に取る方が理解しやすそう。チベット仏教への興味から手に取る人はそんなにいない、……な。ならいいのか。

  • インタビューをまとめ、日本語に訳しているからか、文章がすんなりと入ってきにくいような気がします。
    文章中、細いセクションごとに解説が入るのが、良くもあり、悪くもあり。
    説明を補ってくれる利点と、読みにくいという欠点とがある。

  • ダライ・ラマはチベット仏教の正統継承者であり最高権威者です。中国軍から弾圧を受けてインドに拠点を置く亡命政府で活動して既に半世紀を経ている。 89年にその功績を認められ、ノーベル平和賞を受賞しています。 この本はその頃にダライ・ラマにインタビューした内容にインタビューした大谷幸三氏が ところどころに解説を加えたものです。 少し前に、アメリカのオバマ大統領がダライ・ラマと会見していましたが、ちょうど その頃この本を読んでいたので、その影響力の大きさが理解出来ました。
    チベット仏教は古代インド仏教の考え方を色濃く受け継いでいるという。つまり輪廻転生、生きとし生けるものはその死後に生まれ変わり、新しい生命を生き継ぐという思想である 死とは何か、生命とは・・ 輪廻転生の法則、カルマの法則、煩悩から解放されるには・・ 愛とは、慈愛、性愛、なぜ愛は憎しみに変わるのか・・ 欲望について、快楽と至福の喜びはどう違うのか・・ 宇宙の法則、時間の概念、そして、知力と感情の融合・・ 人間の頭脳は超能力の住処である・・ 読む毎に味わい深い言葉に出会います。 さすがに、釈迦の時代から74回の輪廻転生を繰り返してダライ・ラマ13世の生まれ変わりと言われるダライ・ラマ14世です。
    ここまではっきり述べられると、現在の世の中で起こる数々の出来事の成り立ちが手に取るように分かってくるというものです。 他者の存在を考えない自己愛ばかりが肥大する世界。欲望を煽りたてる数多くの商品・・・世の中の歪が人の心に及ぼす恐ろしさ・・
    それでも、人間は修養を積み瞑想することで誰でも真実の愛(慈愛)にたどりつく事が出来ると説いています。 この本のカバーは、そんなダライ・ラマの引き込まれるような笑顔の祈りのスタイルの写真が表紙になっています。 それだけで癒されるでしょう。
    (1年以上前に読んで書いた感想ですが、被災地宮城県石巻をつい最近ダライ・ラマが訪れ、犠牲者に祈りを捧げたという報道に救われた人も多かったのではと思いました。この部分付け加えます。)

  • 人生・死のバイブル
    ナゼか心休まる一冊

  • 「死の謎」となってはいるけれども、ダライ・ラマが話していることは輪廻転生だけでなく、愛、カルマ、欲望など幅広い。ダライ・ラマ自身のことばも解説文もとても読みやすい。短いセクションごとに解説が入るとダライ・ラマの言葉に集中できない、という欠点はあるけれども、よりよい編集方法は思い浮かばない。気になるなら読み飛ばせばよいのだから、よしとするか。

  •  ダライラマとのインタビューをもとに書かれた本です。
     「生とは」「死とは」「宗教とは」を説明します。
     全体を貫くのは「執着の薄さ」です。
     生きている間、人間はどんどん変化し続け、同じところにとどまることはない。また、カルマはとらえ方によって変わる(戦争で相手を殺す、というのは悪いカルマだが、同時に味方を助けるという点を見ればよいカルマでもある)。また、カルマは個人のカルマを連想しがちだが人類全体のカルマ、という見方もできる。
     

  • この本で語られるダライ・ラマの言葉・宗教観・価値観は大変興味深い。
    が、訳者の注釈的な解説が交互に挿入されるため
    なんというか読みづらい。。
    小さな親切大きなお世話的な。

    解説は「もし差し障りなければちょっと一言よろしいでしょうか?」
    という慎ましさがないと、主文の世界観と文脈を完全に遮ってしまう。

    とはいえインド宗教の輪廻観とダライラマの思想について学ぶには
    どても読み易く解り易い内容だった。

  • 読んでいると、周りの空気と自分の気持ちが静かになっていく。

  • ダライ・ラマでない方が書いた文章の占める割合が多かったです。それなりに興味深いことを書いてあったけども、看板に偽りありって感じが。

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著者プロフィール

1935年チベットに生まれる。2歳のとき、ダライ・ラマ13世の生まれ変わりと認められ、6歳から僧侶としての修行を始める。愛に満ちた教えによって、チベット仏教の世界だけでなく、全世界の精神的なリーダーとみなされる。1989年にノーベル平和賞を受賞。2011年には来日し、東日本大震災の犠牲者を悼む法要をとりおこなった。

「2021年 『こころにいつくしみの種をまく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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