自分をみつめる禅問答 (角川ソフィア文庫)

著者 : 南直哉
  • 角川学芸出版 (2011年12月22日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044089023

作品紹介・あらすじ

「私とはなにか」「生きることに意味はあるのか」「苦しみはどこから生まれてくるのか」-。生について、誰もがいちどはぶつかる根源的な問いに、禅問答スタイルで回答。さらに、仏教の本質に迫る禅の教えから、坐禅の方法までを、ひとつずつていねいに解きあかしてゆく。自分を見つめる手段として、生への問いを投げかけつづけた気鋭の禅僧が、不安定で生きづらい時代に生きる、すべての人たちにおくる、最良の仏教入門。

自分をみつめる禅問答 (角川ソフィア文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 恐山の副山主・南直哉師による対話形式の仏教入門書と言えば聞こえがいいですが、プッダや道元禅師を超えて、縁起を基軸に非己があるからこそ自己があるとする仏教理解に沿って世間を再構築する試みには難解さがつきまといます。
    ここまでの理解にたどりつけるか、私自身に問われている気がします。

  • 己とは何であるかという問いかけが「仏教」なんだそうだ。
    哲学的な内容で難しく、読んでいる瞬間は分かったような気になるのだが、読み過ぎていくに従い、さらさらと行間から流れて落ちていくように忘れていってしまう。
    その中で、「自殺」について触れられているところがあったので、少し端折りながら書き写しておきたいと思う。

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    ブッダは「人生はまるごと苦しみだ」と言い切ったが、命は大切だとは言っていない。ならば、早く死んだほうがよい、自殺したって構わないと言ってもおかしくない。

    しかし、彼はそう言わずに、困難な伝道の旅を野垂れ死ぬまで続けた。ブッダは苦しくとも生きるべきだと決断した。自殺を禁じる理屈はない。本当に死にたい人間は、どう理屈を説かれようとそれで説得されることはない。しかし、ブッダは苦しくとも生きていけと言う。理屈抜きでそう決めたそのとき、命は初めて大切なものになる。

    「自分が愛しい」という感覚を持った人間は、たとえ困難な中にあっても、そう簡単に自殺するはずがない。「命の大切さ」の認識の根底には「自分の愛しさ」があるはずなのだ。

    自分を愛しく感じることができるのは、自分の存在を大切にされ、肯定された確かな記憶があるかどうかによるだろう。自分の存在に根拠が欠けているにもかかわらず、自分を肯定し、愛しく思う気持ちがあるとすれば、それは他者からくる。

    後に「親」となる存在との理由なく出会い、誰であるか、あらかじめ知ることのできない「非己=己でなはない存在」によって、無条件に受容され、慈しまれること。この事実のみ、自分の存在を肯定する感覚は由来するだろう。

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  • 死に方を考えることからでしか生き方を考えられないという文に強い共感を覚えた。
    仏教を論理的に組み立てその価値について、またその必要性について論じていく。
    「問い」のままにしなければならないという苦を受け入れながら生きていくことができるだろうか。

  • 「問いからはじまる〜」の文庫版だった!けど、折角なので再読。

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