論語と算盤 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 817
レビュー : 72
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044090012

作品紹介・あらすじ

2019年11月宇多田ヒカルさん椎名林檎さん新曲で注目!
道徳と経営は合一すべきである。日本実業界の父、渋沢栄一が、後進の企業家を育成するために、経営哲学を語った談話録。論語の精神に基づいた道義に則った商売をし、儲けた利益は、みなの幸せのために使う。維新以来、日本に世界と比肩できる近代の実業界を育てあげた渋沢の成功の秘訣は、論語にあった。企業モラルが問われる今、経営と社会貢献の均衡を問い直す不滅のバイブルというべき必読の名著。

感想・レビュー・書評

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  • 道徳と稼ぎを一致させよ。論語をもとに教え諭した渋沢栄一の本。徳育の必要性や人格形成の大切さなど渋沢の教育論、人生論が詰め込まれた内容である。元祖・自己啓発本と言い換えることもできる。
    昔に書かれた本が売れ続けている。多くの経営者や財界人、スポーツ界の愛読書だ。本書の読書会や企業セミナーも開催されている。ロングセラーの理由は、もしかしたら道徳と実業がいまだ一致できぬ醜い現実の裏返しなのかもしれない。食品偽装、数値偽装、隠蔽、教育現場での体罰などニュースを目にするたびにそう思う。
    本書はこの先も多くの人に読み継がれるだろうか。人間不要のAI資本主義が近い将来実現したとき、テクノロジーを握る少数の人たちは「論語と算盤」を必要とするだろうか。働かない大勢の人たちはこの本を読むか。
    例え醜悪な資本主義の現実があっても渋沢の本が売れ続けている事実にまだ希望がある。しかし、ロングセラーが絶版になる日が訪れないとも言い切れない。そうならないよう願うしかない。

  • 「今の青年は自分の師匠をあたかも落語師や講談師のように講義が下手とか生徒としてあるまじきことを口にしている」と。
    「知育に偏ると国が乱れる」と仰っています。
    明治大正時代も今も変わらないのかもしれません。

    明治大正の書籍を読むと自分の生きるべき方向が見えるような気がします。

  • いかに論語を人生に生かしたか、渋沢栄一氏のアツい想いが伝わってきます。
    「道徳×実業」の考え方は、精神の修養を重視しながらも利益の重要性も説くという極めて実践的なもの。
    氏の筋の通った生き方に、感銘を受けずにはいられません。

    己の鍛錬と修養!!
    当たり前でありながら、つい私たちがないがしろにしがちなポイント満載。
    今日からすぐに実行できる身近なことが多いです。

    重要なポイントとして、既に道徳と実業をつなぐ要素に「国家(社会)への貢献」を強く主張していた点を加えます。
    一人ひとりが「如何に人と社会のために役に立つか」が益々価値を増している今、この点は見逃せません。

    ★本書がお好きな方は、森信三氏の『修身教授録』もおすすめです!

  • 内容が難しく断念
    言葉使いがわかりにくいので
    解説本を読むのがいいかもしれません。

  • 今どきの若いもんは…。

  • 渋沢栄一代表作『論語と算盤』緊急重版決定!
    実業界の父、渋沢が後進育成を意図した代表作、
    新紙幣発表数時間で1万部重版決定!

  • とても良い本。読みにくい。

  • 備忘録、大蔵官僚から実業に。600社の創業に関与。孔子の論語(道徳)と金銭は両立する。封建制を支えるための朱子学として伝承される過程で解釈が歪んだ。稲盛和夫も伝道者。道義を伴った利益追求と他人、公益優先。ガバナンスとコンプライアンス。人が本来持っているやる気、成長を促す。大正初期バブル、倫理より金儲けの時代。「道徳経済合一説」。
    幼少期村人のために苦労する父母から公共心、徳川家と渡仏して近代化を目撃。静岡に商法会所は最初の株式会社。大隈により官界に。下野して第一銀行総監。民間企業を次々に設立。一橋大学の創設に尽力。
    仁義と富貴のバランス。
    幕末の名主、埼玉県深谷。日本資本主義の父。攘夷で掴まるが慶喜に見込まれ懐刀に。一緒に静岡に移る。

  • 仕事をする上で、大切にしなければいけないことは何だろう。
    売り上げ?利益?もちろんそれは大切だ。仕事なのだから。
    でも、もっと他に大切なことがあるはずだ。


    題名にある「論語」は「道徳」を表し、「算盤」は「仕事」を表している。仕事には道徳が必要、というメッセージだ。
    道徳というと古臭いイメージを持つ人もいるだろう。しかし、「論語と算盤」は、大リーグで活躍する大谷翔平選手も読んでいたそうだ。野球の世界も上手いだけではダメなのだろう。どんな分野の人でも本書から学ぶべきものがあるということだ。

    「論語と算盤」の初版は大正5年(1916年)なので100年ほど前の言葉で書かれているが、本書は昭和2年(1927年)刊の版を現代仮名遣い、当用漢字に改めたものなので、私たちでも問題なく読み通せる。

    著者は渋沢栄一氏。江戸時代に生まれて、明治、大正の実業界を牽引し昭和に逝去した巨人である。設立に携わった企業は500以上といわれ、王子製紙やキリンビールなど有名な会社も含まれる。

    そんな凄い実績を残した渋沢翁は、何を大切にして仕事をしていたのか。

    現代に生きる私たちのような普通の人でも、参考になる部分があるはずだ。

    私は著者の「論語講義」も読んでおり、著者の論語に対する深い理解に触れているので、それが実業にどのように応用されているのか、以前からとても興味があった。

    なので、この本が街の本屋で面陳されているのを見たとき、思わず「あっ!」と声を上げてしまったことを覚えている。そして迷うことなく手にとってレジに直行してしまった。もう10年以上も前のことだが。


    【目次】
    ・処世と信条
    ・立志と学問
    ・常識と週間
    ・仁義と富貴
    ・理想と迷信
    ・人格と修養
    ・算盤と権利
    ・実業と士業
    ・教育と情誼
    ・成敗と運命


    私たちエンジニアは、よく営業から「エンジニアは視野が狭くてビジネスがわかっていないからダメだ」という言われ方をする。私も以前は、その言葉に違和感を感じながらも、そんなものかなと思っていたが、本書を読んで、この違和感の理由がわかった。

    それは、営業担当の言葉に「道徳」を感じないからだ。会社から与えられたノルマの達成だけを気にしているのがわかるからだ。

    私たちエンジニアの仕事は、何か問題を抱えて困っている人がいたら、自分が持っている技術力を使って、それを解決してあげることだ。その結果として売り上げや利益を得られるものだと思う。

    しかし、その流れをすっ飛ばして売り上げや利益を前面に出されると違和感を感じる。というか嫌悪感を感じる。著者が言う「士魂商才」に反すると直感するのだろう。

    仕事である以上、売り上げと利益が必要なことは当然わかっている。しかしその奥に「道徳的な何か」が欲しいのだ。

    とは言っても、何も難しく考えることはない。
    著者は言う。

    ”論語は決してむずかしい学理ではない。むずかしいものを読む学者でなければ解らぬというものではない。論語の教えは広く世間に効能があるので、元来解りやすいものであるのを、学者がむずかしくしてしまい、農工商などの与り知るべきものではないというようにしてしまった。これは大なる間違いである”

    論語は宗教ではない。誰もが日常生活の中で使えるハンドブックなのだ。

    そしてそれを仕事の現場に応用することで、人の道から外れることなく、成果を生み出しながら、より良い方向に向かって進んでいけるのであろう。渋沢翁がそれを実践し証明しているではないか。

    現代は先行きが見えない不安な時代だ。

    だからこそ、論語という千年以上も前から日本人に読み継がれてきた指標を頼りにして、これからの時代を力強く歩んでいきたい。

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著者プロフィール

渋沢栄一(しぶさわ えいいち)
1840年3月16日 - 1931年11月11日
現在の埼玉県深谷市生まれ。日本史上を代表する経済人で、日本資本主義の父とも言われる。明治政府を辞した後、民間にあって第一国立銀行、東京証券取引所をはじめ指導的立場で500社前後の企業の創立・発展に貢献。また経済団体を組織し、商業学校を創設するなど実業界の社会的向上に尽力。さらに、社会公共事業の育成発達に努め国際親善に力を入れた。代表作『論語と算盤』は今なお多くの人に読まれる古典となっており、スポーツ選手大谷翔平など幅広い世代・業界から支持者を集めている。「富をなす根源は何かと言えば、仁義道徳。正しい道理の富でなければ、その富は完全に永続することができぬ」など、多くの名言でも知られる。

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