科学哲学者 柏木達彦の哲学革命講義 (角川ソフィア文庫 G 105-3)
- 角川学芸出版 (2010年3月25日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
- / ISBN・EAN: 9784044094171
作品紹介・あらすじ
"絶対的真理"を求めたデカルト、ロック、カントの「認識論的転回」と呼ばれる哲学革命。そして彼らの哲学を引き継ぎ、真理を映し出す"理想の言語"を夢想したラッセル、ヴィトゲンシュタインの第2波の革命、「言語論的転回」-。2つの革命によって大哲学者たちが追究した「絶対的な正しさ」はしかし、人間の自由な創造性をさまたげる足枷ともなるものだった。古代ギリシャから現代まで、西洋哲学の全体像がわかる、柏木シリーズ第3弾。
感想・レビュー・書評
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教授と生徒の対話にのせて、色はどこにあるのか?という問いから始まり、わたしたちの知識の由来の問いへと広がっていく。その広がりを認識論的転回と言語論的転回という、二つの哲学史上の革命をキーにして解説。
そもそも哲学の問題は、今自分たちがしていることや見聞きしていることをどうやって一貫性をもって説明するか、という問題が前提になっているということはおさえておきたい。
この「変化」する物事と「一貫性」をもって語ることとのあいだにある相入れなさをどうやって解消するのかということが哲学の最大の問題。
この問題のなかに集約された要素の中のどこに問題の原因を見て、その解決を図るのか。
その答えが潮流によって「認識」だったり「言語」だったりという言葉で表される。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
絶対的な真理を探すうちに、思考が収斂されるのではなく拡散されていくという考えがおもしろいです。
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