いまだ人間を幸福にしない日本というシステム (角川ソフィア文庫)

制作 : 井上 実 
  • 角川学芸出版
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本棚登録 : 150
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044094447

作品紹介・あらすじ

自分たちの人生はどこかおかしい。この漠然とした不満を、驚くほど多くの日本人が感じているのはなぜか-。アメリカの疵護と官僚独裁主義に甘んじてきた日本社会の本質を、予言書のごとく喝破したベストセラーを大幅加筆&改稿。どうすれば、私たちは本当の民主主義を手にできるのか?小泉改革、金融危機、民主党政権、東日本大震災等を経て、いまだ迷走し続ける、説明責任なき政治の正体を抉り出す。

感想・レビュー・書評

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  • <目次>
    第1部  よき人生をはばむもの
     第1章  偽りの現実と社会の檻
     第2章  巨大な生産機構
     第3章  停滞する社会の犠牲者たち
     第4章  民主主義にひそむ官僚独裁主義
    第2部  日本に運命づけられた使命
     第1章  日本の奇妙な現状
     第2章  説明責任を果たそうとしないバブルの張本人
    第3部  日本人はみずからを救えるのか?
     第1章  さらなる変化に見舞われた世界
     第2章  不確かな日本の新時代
     第3章  日本民主主義の可能性

    <内容>
    なかなか衝撃的な1冊。種本は1994年という古さだが、2012年に第3部をほぼ書き下ろしのようにして文庫化したもの。一瞬の風だった民主党政権、東日本大震災後の状況を踏まえているが、ターガード・マーフィーの『日本~呪縛の構図』と似たような分析がされている。こちらはオランダ人ジャーナリストだが、外から見た日本は、官僚が牛耳っている世界で政治家はその官僚にいいようにコントロールされ、うまくコントロールできない(例えば小沢一郎のような)政治家はアメリカなどと排除のキャンペーンを張られてしまうらしい。官僚の縄張り主義、前例主義は江戸時代から続くらしいが、こうした本を続けて読むとこちらが洗脳された気がする。訳が読みにくいのでやや手こずるが、官僚の思いもよらぬ形で、日本を変えるキャンペーンが若者あたりから生まれないか、と思うのであった。

  • 日本社会というシステムの中に民主主義が欠落しているという指摘は、忘れてはならない一つの視座を提示してくれている。本書で示唆されているいくつかの予見が今の世の中に顕在化しつつある点からも、稀代の名著の内の一つだと思う。

  • 『いまだ人間を幸福にしない日本というシステム』

    著者 カレル・ヴァン・ウォルフレン
    訳者 井上実
    カバーデザイン 國枝達也

    【メモ】
    ・著者のサイト
    http://www.wolferen.jp



    【書誌情報+内容紹介】
    定価 967円(本体895円+税)
    発売日:2012年12月25日
    レーベル:角川ソフィア文庫
    版型:文庫判
    ページ数:336ページ
    ISBN(JAN):9784044094447

    日本を不幸にする「元凶」は、何も変っていない!
     米国の庇護と官僚独裁主義、説明責任なき行政システム――。日本社会の本質を喝破した衝撃作に書き下ろしを加え大幅改稿。政権交代や東日本大震災などを経て、いまだ迷走し続ける政治の正体を抉り出す!
    https://www.kadokawa.co.jp/product/321206000185/

  • 概要: 日本の政治経済システム批判。
    感想: 言ってることがあってるように感じられる部分もあるが、決めつけが多く根拠が明らかでない。読む価値なしと感じた。

  • フォーリンアフェアーズ側からの視点。明治時代に江戸幕府が倒され、明治維新が起こってからは日本はおそらくもともとの国とは違う国なのかもしれない

  • 大学新入生に薦める101冊の本 新版 (岩波書店/2009) で気になった本。

  •  結局こういうのを日本人は信じちゃって真の日本は解体されていくそんな運命を感じてしまう。

     政治家は悪者、そして公務員、官僚も敵、言っていることはいつも正しい外国さんの思うつぼ。いったいどちらが正しいなんてあるわけではない。どちらにも真実があり嘘がある。その狭間を理解できないうちは外国の言いなりにしかならないだろう。こんな本が売れて読まれているうちには日本の未来はない。

     日本国は決して世界に劣る国ではないなのになぜ世界の言いなりになっているのか理解に苦しむ。そして自分がそう思っていることがアメリカなりの外国勢力のすり込だという事を肝に銘じるべきだ。

     菅直人が血液製剤の書類を見つけたわけではない。
     歴史は繰り返す。
     

  • 迷走する日本。ため息しかでてきません。しかし、小さい力でも、行動していれば何か変わるかも?

  • 翻訳ものだからか、少しまどろっこしく感じる部分があった。それゆえか、私の知識不足か、半分ほどしか頭に入ってこなかった。
    けれども、いくつか私にも理解できて納得した部分もあった。
    ブルジョアジーと言われる中産階級が政治を動かすのが世の常であるにも関わらず、日本ではそれらの人々が企業に取って代わられている。そして、大衆の多くはサラリーマンであり会社や仕事に長時間拘束されているため、政治活動に参加するのが困難な状況にある。
    また、政治家はいかに官僚に支配されているか、省庁の縦割り、管轄が結果的に国民にとって不利益になっていることなど、とてもわかりやすくためになった。
    「知ることは力なり」まさにその言葉通りで、まずは現状を知ることが必要だと思った。

  • 2015/9/30再挑戦、おもいっきりお勉強チックだった。
    なんとか読破、難しくはないけど、つらかった。
    2014/6/8
    図書館より
    東大教授おすすめ

    p29
    日本の新聞の大半は、市民に政治の、そして究極の現実を伝えることがみずからこ使命だとは考えていない。そこで彼らは市民たちの「純粋」かつ政治的に無知な状態にとどめておくのに協力する。メディアは日本の生活や経済、政治について、実態とは異なる、あくまでたてまえの現実「管理」に協力するのである。

    我々は自分で努力すれば本当の現実を探り出すことができるわけだが、管理された現実は、それとは大いに異なっている。
    あらゆる民主諸国を含めて、どんな場所でもたてまえと実態はかけ離れているのがつねだ。しかし、日本においてはその落差が、どんな先進国にも増して大きい。


    p30
    社会状況がおかしいと感じながら、それをやむなく受け入れる人々が、四六時中「しかたがない」と唱えれば、政治的な無力感が生じる。すると明らかに間違った規則にしたかうよう求められても、人々は無力感からそれを受け入れてしまうだろう。

    p34
    しかし2012年、しかたがないという思考はふたたび取り戻した。だが家庭や職場、大学役所で政治について語る度に誰もがしかたがないとつぶやいていたのでは、この先日本の暮らしが一層良くなる可能性はほとんどない。他人のいいなりになるのではなく、自分らしい生き方がしたいと思うのなら、しかたがないという言葉をいっそ使うのを止めた方がいい。だがまずそうする勇気が必要だ。本書がその一助になればいい、と願うばかりだ。

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