とんでもなく役に立つ数学 (角川ソフィア文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版
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レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044094768

感想・レビュー・書評

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  • 「とんでもなく役に立つ」なんて、胡散臭いタイトルを冠した本なのだけど、中身が面白そうで購入。

    渋滞学を研究し出したとき、周りの研究者には冷たい目で見られたのだそうな。
    でも分かる。数学ってどこか神秘的な面があって、それを俗っぽく使おうとすることに否定的な人はいるんだろうと思うから。

    以前、ある問題で、ホームでの混雑を緩和する方法にはどのような例が考えられるか、というものがあった。
    個人的には、その時の答えとして柱を立てるという方法は取らなかった。なんとなく、邪魔なものというマイナスにしか考えられなかったから。
    けれど、この本には柱を立てる方が流れが出来るためスムーズになるとある。

    高速道路で、車間距離やスピードを守るほうが渋滞を作らない、とも。
    パトロールカーって渋滞吸収車としての役割もあるのか!と思うと、頭が下がる。

    自然は無駄な動きをしない、その言葉にもハッとさせられた。更に、人が思いやりを持つことが数学的に良い効果をもたらす事例がいくつかあって、面白い。

    役に立たせることが出来る頭脳を持つ、人間。
    こういう本を読むと、なんだか自分が「考えること」を大切にしようと思えて、良い。

    「ここに張り紙をするな」の張り紙。

    面白い。

  • 道具としての数学を道具として使うためにどのように頭を使えばよいかを考える.要するに,頭を使いなさい,ということです.

  • 『渋滞学』がとんでもなく面白かった西成氏が、高校生に数学(学問)を世の中に役立てるという観点から講義して、数学に対する無味乾燥で冷たいという印象を変えてもらおう、という企画。
    本の中身は、『渋滞学』の密度を期待していると肩透かし。質は決して悪くはないけれど、講義を再現するという手法なので密度が低くなってしまうから。
    一方で、とんでもなく面白かったのは西成活裕という異才の生い立ちや生きる姿勢。トーマス・エジソンピカソとか、天才の子供時代のぶっ飛ぶようなエピソードと「学校という枠におさまらない」という点で引けを取らない。

    本書より2箇所引用。

    私は、渋滞の研究と同時に、無駄についての研究も行っていて、自分の研究の一部を「無駄学」と名付けています。(略)
    しばらく考えているうちに、あることが無駄かどうかは、「目的」と「期間」を決めることで判定すればよい、ということがわかりました。(略」
    「いつまでに役立つのか」、という期間を設定しないと、無駄かどうかは決められないのです。世の中無駄だらけ、という人は、この期間設定が短く、逆に世の中無駄なものなんて何もない、という人は期間設定が長いのです。(p.221-222)

    これまで、理科系の人のほとんどは、何か機械が壊れたときに社会に登場するなど、社会の細部を分担する役割しか担ってこなかったように思えます。これからはそうではなく、細部ももちろんわかるけれど、全体も見渡せる人がどんどん出てきてほしいと願っています。
    厳密さといい加減さの両方がわかる、人間臭い数学ができる人こそが、今の社会に本当に求められている人物だと思います。(p.235)

  • 誰しも日常で数学を使っている以上、役に立たないわけがない。それでもあえて役に立つことを謳う背景には、普段使いがあまりにも当たり前すぎるからなのかもしれない。そういう意味で、実は「渋滞学に使えます」「宇宙ゴミの問題も説明できます」ということを教えてくれるこの著書は、数学慣れした人でさえも惹きつけるようだ。

  • 「とんでもなく役に立つ数学」で、著者の考え方が少しわかった。同じ著者の渋滞学を以前買って、積ん読になっていた。あれを、本棚から、もう一度取り出そうと思う。

  • 最近、いろんなジャンルで素人にもわかるように説明してくれる学者さんが出てきました。
    すんごくありがたいです。
    今回見つけたのが数学のかた。
    まず
    大学になると数学は
    “代数”
    “幾何”
    “解析”
    の三つに別れる(というか、それまではそんな説明もなくバラバラにやみくもに教えられている)。
    そのうち
    “代数”に入るのが、二次方程式
    “解析”に入るのが三角関数、微分積分
    “幾可”図形、ベクトル
    という説明をしてくれていて、そうなのよ!
    こういう話がききたかったのよ!
    が満載です。
    思考する数学だけじゃなく、人に役に立つ数学がやりたかったそうで、このかたは渋滞学の専門家だそうです。
    そりゃ、役に立つ数学だ

  • 数学を通して、人生や仕事で大切なことを教えてくれる一冊。いつまでも心に残しておきたい教えや言葉がいくつもありました。
    こういう数学教師に出会っていたら、きっと数学が好きになったんだろう。笑

  • 難しかったけど勉強になった。

  • 面白かったー!昨日、仕事に役立つ数学を読んだときは、面白いと感じられなかった分、この本は入りやすく、興味も持ててとても楽しく感じた!
    トランプも、ライフゲームも、渋滞学も、なるほど!がいっぱい。数学は嫌いだけど、これなら読める!楽しめる!
    損して得取れというか、我先には、やっぱり得じゃない。
    2017.07.21

  • とんでもなく役に立つかどうかはよくわからないが、高校くらいの数学なら何とか理解できることが分かった。渋滞にごく少数のペースメーカーが効くというのは結構びっくり。

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プロフィール

1967年、東京都生まれ。東京大学先端科学技術研究センター教授。東京大学工学部卒業、同大大学院工学研究科航空宇宙工学専攻博士課程修了。その後、ドイツのケルン大学理論物理学研究所などを経て現在に至る。専門は数理物理学、渋滞学。著書の『渋滞学』(新潮選書)で講談社科学出版賞などを受賞。ほかに『誤解学』『無駄学』『とんでもなく面白い 仕事に役立つ数学』など多数。

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