ガイア・ギア (5) (角川スニーカー文庫)

  • 角川書店 (1992年3月27日発売)
2.67
  • (0)
  • (1)
  • (8)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 61
感想 : 3
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784044101275

みんなの感想まとめ

テーマは、個人の内面的葛藤や人間関係の複雑さを描き出すことであり、特にニュータイプ論や思想の危うさを探求しています。作品は、主人公たちがそれぞれの選択を通じて人間としての本質や愛の在り方を問い直す姿を...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • オノマトペ多用に慣れてみれば、富野由悠季は日常的にブンドドしてるのではないかという妄想も働く。

    フォロワー作品に感じたものを本書の成分として見出してみれば、彼らが富野由悠季作品を聖典のように扱っていることが分かる。

    これまで避けてきた富野由悠季の著作を棚浚えする試み、その一環として読んだ。
    あれこれ言うてるが、富野由悠季はガンダムを続けたかったのだと見るべきなのだろうか? 本作品には、ガンダムの今後を手探りしているようすがうかがえる。

    p.12 「戦闘要機」。Webで調べてもヒットしない。造語?

    p.15 フロッピー。SFは情報媒体について様々な造語を運用してきた。データクリスタル。データキューブ。そんな響きの造語を。SFというよりスペオペの響きがあることは認める。たかが小道具だが、フロッピーでいいかというと、よくはないと思う。平成四年においてフロッピーというものが未来感あるガジェットだったということは決してない。同じものではないが名のみ残ったとするにしても、センス・オブ・ワンダーの精神に欠けるのではないか。

    宮崎駿はジブリという組織ゆえに後継者の、押井守は恩返しという名目で後進の、育成に着手した気配があった。どちらもうまくいかなかったようだ。
    富野由悠季は永野護を後援した風は伺えたものの、他の事例を聞かない。Webで検索してみれば、熱心だという。その割にはなにも聞こえてこない。
    メッサーに対するアフランシの視線は、そんなことを思わせる。

    p.76 "民族意識が希薄になった時代では、観念的な主権の問題とか、地球保全という目的意識だけで、他人をひきずりまわすのには限界があった。"
     明白に宗教を語ることを避けているので、この論は設定とみなすしかない。

    アフランシを小物にすると決めたことで、この物語は破綻するさだめとなった。なろう系成功物語になるはずが、反骨心が鎌首をもたげたのだろうか。

    p.90 ミノフスキー粒子は光波を歪めるという設定が本書で明らかにされた。直接受信できる環境ではレーザー発振は影響されないという。
    ミノフスキー粒子散布下でのレーザー通信というシチュは劇中でもよく見かけたものだ。ゆえに、光には影響しないと考えていたわけだが。

    敵指揮官がもつ子供っぽい夢に、ワーグナーとルートヴィヒ2世(本文中ではルードリッヒII世)の関係性が提示される。逆シャアの劇伴を担当した三枝氏は、ルートヴィヒ2世をイメージしてシャアの楽曲を作ったと述べている。

    終盤力の弱さ。小説版『機動戦士ガンダム』小説版『機動戦士Ζガンダム』と同様の欠点を感じる。ライブで小説を書いてはいけません。

    創作の人は科学技術や政治に苦言を呈する。
    近頃の世の中の動きは、怠惰な文系ホワイトカラーが、NPOビジネスや、科学技術を用いてフリーライドする姿を浮き彫りにした。また「教条主義の奥の院」などと自ら称するエリートが昭和の時代から存在したことを確認させた。
    創作の人は、そのような人々の存在を認識していたのだろうか。理系や政治家ばかりが世を害するのではない。自らなにも生産できないことにコンプレックスを抱く文系エリート、その代表格たる官僚が21世紀初頭の日本を大きく毀損している。こういうことを、創作の人が語ることはない。
    松本清張は官僚を批判する著作をものしてきた。その当時の新聞にはそういう記事が掲載する気概があった。現代に、彼に相当する人物はいるのか。メディアには期待しない。

    ブンガクは観念的でなくてはいけないという思いがあるのだろうか。まず物語としてあれと願うのは読者の独りよがりであろうか。
    最後のセリフ。なんだこれ。

  • 終わり方は好きだけど、作品は最後まで全体的によく分かんなかった。読み込めなかったのでなんとも言えないけども、ニュータイプ論もオカルトっぽく見えるところあるかも。演出のひとつのスタイルとしてみると面白いけども。

  • 最後があっけなさすぎたなぁ。やっぱ少女をめぐって好敵手との
    コントラストをもつ。最後の町への攻撃などなど「閃光のハサウェイ」
    と対比するようにしてると思う。

    ニュータイプや思想に溺れ一人の女性も愛せずに両親や妹との悲劇をうむハサウェイ。

    シャアのクローンでありながら自我と生の肯定、それによる一人の女性と人生を共に生きていく事を決め子供をさずかるアサンシ・シャア。

    どちらもシャアでもないがシャア自体もニュータイプになりきれなかった偶像。

    じゃあ人としての本来の生とは?を問いたかったのかな?

    ニュータイプは所詮、個人の中で完結し伝搬させることができない
    究極のエゴなんだと否定する事、偶像や思想の危険性、人間も
    生物なんだといいたかった小説かな。。

    やはり富野さんは深い。仏教の匂いを感じる。

全3件中 1 - 3件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

とみの・よしゆき 「機動戦士ガンダム」シリーズの総監督にして原作者。多くのヒットアニメシリーズを手がけているほか、ノベライズ、オリジナル作品も含めて50冊以上の著作がある。

「2010年 『リーンの翼 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

富野由悠季の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×