家族狂 (角川文庫 な 34-2)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 108
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044125172

感想・レビュー・書評

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  • 1991年ら、テレビアニメ化もされた『ゴクドーくん漫遊記』シリーズ他ライトノベルで、2000年代からは主に自虐的エッセイで活躍する中村うさぎさんの、これは1997年に発表された、初の一般向け小説。

    主人公であるハードボイルド作家・北村の一人称の語りがコミカルだし、北村が暮らす部屋に出没する幽霊家族がコミカルなので、完全に油断して読んでました。
    ジェットコースターが、急落下するように、突然にサイコスリラーになります。
    一応、『ミザリー』的な熱狂的ファンが怖い、という1990年型サイコスリラーを型枠とはしていますが、最終的には『サイコ』『何がジェーンに起ったか?』を思い出してしまうような1960年代志向のサイコスリラーになっていたのが、自分好みです。

    中村さんは、同じ1997年に発表されたエッセイ『女殺借金地獄』が当たって、ライトノベルからエッセイ中心に執筆するようになるようですが、この『家族狂』の方が当たっていたら、エンタメ小説作家としていたかもしれませんね。

  • うさぎさんの書いたものを読むのは初めてでした。
    幽霊、ストーカー、狂人、殺人鬼、怖いものオンパレードなサイコホラー作品ですがコミカルな文体のせいか怖さはありませんでした。
    文庫あとがきにギョッとして、がっかり。まぁ、がっかりするほどこの人の事を知っているわけでも好きなわけでもないのですがね。

  • 人間がロボットになって部品をとかなると、グロい。あの女が出落ち感がする。

  • 面白くて、怖くて、可愛い。
    家族ってシステム自体強制的なもので実は狂っているんじゃないかと思ってしまいます。でも単純に楽しみながら読めたなあ。

  • こわい。こわすぎる。
    最初が入っていきやすいコメディタッチなのも更に怖さを増してる。気がする。
    思い込んでしまったら本人にはもうそれが事実になるということ、おそろしい。

  • 帯にあった「サイコホラー」の文字に惹かれてこの本を手に取った。最初は全くホラーな感じもせず、むしろギャグなんじゃないか、と思われるほど陽気な明るい印象を受けた。
    しかし、最後にどんでん返しと言うか、ありきたりな言葉で表すと、「とにかく驚くの連続」だった。色々な意味で怖かった。

  • リアルな恐怖、でも続きが気になる。恐いけどやめられない面白さがあると思う。

  • うさぎちゃんってこういう小説を書くのね。ちょっと意外。
    単純に楽しめた。
    あとがきはうさぎちゃんらしくてなんだかいいな。

  • 借りた本
    今までエッセーしか読んだ事無かったから
    半信半疑で読んだら色々凄くて
    最後まで展開がわかんなかった

    でもあとがきの生首が好きって話しがまた怖かったー

  • サイコホラー。中村うさぎの’だって欲しいんだもん”や”借金女王〜”は大嫌いだけど、これは面白かった。内容を知らずによんだから、余計怖く感じた・・・四人家族の幽霊と同居生活をしていく、作家の北村。危険なファンが次第にエスカレートして、ついにそのファンの登場!なんとその幽霊家族を殺した、作家北村の実の母。幽霊家族の父親が作家北村、(実の子)を心配し、自分の身分を隠して近所のおっせかいおじさんみたいな感じで彼に接近して一緒に同じ家に幽霊ながら暮らし始める。

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著者プロフィール

1958年2月27日生まれ。
エッセイスト。福岡県出身。
同志社大学 文学部英文学科卒業。
1991年ライトノベルでデビュー。
以後、エッセイストとして、買い物依存症やホストクラブ通い、美容整形、デリヘル勤務などの体験を書く。

「2017年 『エッチなお仕事なぜいけないの?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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