トリニティ・ブラッド―Rage against the moons3 (角川スニーカー文庫 84-13)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 542
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784044184087

作品紹介・あらすじ

大災厄で文明が滅んだ遠未来。異種知性体・吸血鬼と人類の闘争が続く暗黒の時代-東の辺境ブルノにて、叛乱の狼煙をあげた新教皇庁軍に拉致された教皇アレッサンドロ。彼を奪還すべく、ブルノに潜入したアベルたちAx。だが、その前に立ち塞がったのは、カテリーナがアベル以上に信頼をおく、最高の派遣執行官"ノーフェイス"だった!ノイエ・バロックオペラ『トリ・ブラ』R.A.M.第3幕開演。

感想・レビュー・書評

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  • ノウ・フェイス=know faith=no face、という言葉掛けが深いです。
    この呼び名を持つ彼←がカテリーナに一番信頼を置かれていたのに裏切った、その理由。
    反旗を翻した後の混乱、元に戻りたくなる気持ち、戻れない苦しみ、後悔、後悔する自分への嫌悪、高潔さが招いた失敗や矛盾、色んなものがごっちゃになって押し寄せてきました。どうにもできない人を書くのが吉田先生は本当に、本っ当に上手いと思います。

  • ライトノベル

  • ヴァーツラフ・ハヴェル神父の通り名「ノウ・フェイス」には
    no face
    know faith
    no faith
    の3つの意味合いがあることを知って、faithの意味をちゃんと知って、そして2度目に読んだこの短編集で、前よりもずっとずっと泣きました。

    初めて読んだときには理解できなかったアレッサンドロの良さが、2度目ではひしひしと伝わってきて、彼とハヴェルが話しているところで号泣しました。ハヴェルとの会話があったから、ROMシリーズでもアレッサンドロがいるのだろうし、そう思うと、ハヴェルが成し遂げたことは偉大です。

    ガルシア神父やボルジア卿(とブラザー・フィリポも?)とコメディ要素は残しつつ、シリアスとドラマを融合させる手腕が、やはり吉田氏はさすがだなあと舌を巻きます。

    RAMシリーズとしては最終巻になってしまうこの巻で、ヴァトーの復讐劇が終わらないことも、今となっては涙を誘います。
    文句無しの名作シリーズです。

  • アントニオが出てくるのは、ここが最初なんだよね。
    アベルへの扱いが酷い、酷い(笑)
    裏返せば、信頼してなきゃ出来ないことではあるんだが。

    ヴァーツラフの話は、重たい。
    彼自身が抱えるものだったり、信じるものだったり、正義が正義では無く裏切ることもある。
    身を以って知った時、本当の正義に、真実に気付く。
    R.O.Mで見るカテリーナの印象よりも、まだ若く脆く、この3年の間にいろんなことがあって、強く気高くなって行くんだろうね。

    実は、ユーグの話も終わってなかったよっていう外伝。
    単独で動き出した彼を、トレスがなんとか連れ戻そうとする…心や感情がなかったとしても、仲間を思い手を差し伸べる姿、好きだな。

    で、最後の最後に1巻前の話へ続いて行く流れになっているっていう伏線張ってあるし。
    出来れば、順番で読みたかったよってね。

  • Reige Against the Moons

  • ノーフェイス初登場にしてサブタイにして表紙の巻はまさに彼の巻でした。
    と同時に、カテリーナの弱さ脆さもぼろぼろ出てくる巻。鉄壁なんかじゃないのです。
    個人的には現在自分史上最悪の肌荒れ状態なのでアレクのニキビ面表現が心に刺さる刺さる…

  • ヴァーツラフ・ハヴェル、好きだったのに…

  • ヴァーツラフがもう…!!かわいそうという言葉では片付けたくないけれど、とても切ない。聖下とのやりとり堪らない。

  • シリーズの中でお気に入りの一冊。
    物語の中心人物であるヴァーツラフ・ハヴェル神父のコードネーム“ノーフェイス”。"No Face"と"Know Faith"をかけている哲学的な所が印象的でした。
    信仰とは何か、権力欲や各人の思惑が絡みながら、自身の信念を貫く姿勢に惹かれました。

  • 借本。
    巻ごとに出てくる登場人物が印象的。

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